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2006年9月 7日 (木)

下り物は上等な『樽酒』

さて、秋風を感じる季節になった。爽やかな空気に、集く虫の音。

そろそろ、酒もいいか・・・なんて思う夜も。Photo_391

杉樽の芳香がたまらない、と言う左党には、枡酒を冷やで飲むのがいい・・・と頑固人もいる。

ただ、古来から、本当の通人は“重陽の節句(9月9日)”を限にして、冷酒から燗酒に替えるのを習いにしている。

この“重陽の節句”に飲む酒は、枡(杯でも)に菊の花を浮かべ、冷酒の終わりとする風雅な飲み方は、酒を愛する者の心得だったようだ。

俗に、つまらない物や良くない物を「くだらない物」と言うが、これは、かつて、灘や伏見の酒処から、何日もかけて馬車や船で江戸に運んだ樽酒が、揺られるうちに杉の香りが移って、酒に“移り風味”を付けた。

その風味は、関東近辺の地酒では付かず、芳香がある上方からの「下り酒」に対して、味の冴えない「下らない酒」と酷評する結果に。

ここから、良くないものを、下らないもの・・・と言うようになった。

これは、皇族がまだ京都にいらした時代のこと。京へ行く道が“上り”、京を離れる道が“下り”だったのだ。

明治以来、皇族が東京に移られて、上り・下りが逆になったので、言葉を間違ったのではない。

最近、酒で練った羊羹が、隠れたファンを増やしている。

喉を通り過ぎた後に、酒の香りがプ~ンと鼻にくる。美味しい大人の味だが、奈良漬けにでも酔うという方にはどうだろう?・・・。

酒饅頭も然りだが、上戸・下戸を問わず、上品な酒の風味は楽しんで欲しい。

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