芋名月に“衣被(きぬかつぎ)”
で、この十五夜を別名“芋名月”と言う。
十五夜には、団子(小餅)と衣被(きぬかつぎ)を供える。
つまり、仲秋の祝いは収穫祭でもあるからだ。
この時季に一番美味しい衣被は、里芋の小芋のこと。
里芋は、山芋に対応する呼び名で、旧くは“家つ芋”と言った。『万葉集』などにはそう詠まれている。
熱帯アジアの原産で、中国を経て渡来。赤茎系と青茎系がある。
蒸し上げて、頭を少し切り落として塩を振り、下半分ほどを摘むと、柔らかい外皮からツルリと白い小芋が飛び出してくる。
平安時代の高貴な婦人が、外出する時に顔を隠すために被った一重の小袖・・・薄い衣を被った白い顔・・・衣被、なんとイマジネーション豊かなネーミングではないか。
シンプルに蒸したのが美味しいが、葱などとの含め煮や、棒鱈との“芋棒”、蛸や烏賊との旨煮、おでん種や汁の実もいい。
串に刺して味噌を塗って焼く田楽も美味しい。
さて、十五夜の供えだが、三方に団子と衣被をそれぞれ乗せるが、乗せ方は、平年なら12個、閏年なら13個をピラミッド形に重ねて、月に向けて並べて供える。
雨模様の天気続きで、明日の十五夜も心配だ。
数日ぶりに陽射しはありそうだが、果たして名月は顔を見せてくれることやら・・・。




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