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2006年11月 3日 (金)

寿司の薀蓄・その1『魚の漢字名』

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Dsc02523_2 今日は『文化の日』、というわけではないが、ちょっと文化的な話を。

日本人の殆どが「好き」と言う“寿司”。 これは、日本文化の一つだ。

いまでは、このように寿司と書くのが一般的だが、明治時代以前までは、“寿志”とか“寿之”などとも書いた。

寿司は、元は熟れずしが発祥で“鮓”だったが、押しすしや箱すしが登場、やがて生の魚の握りすしも始まり、“鮨”“寿司”と曖昧になってきた。

さて、よく寿司屋の湯飲み茶碗などに、魚へんの漢字がズラリと並んでいるのを見るが、全部読めないと言う人が結構多い。

もっとも、あの漢字は殆どが当て字で、当用漢字にあるものが無い(鯨はあるが、これは魚ヘンでも魚ではないから除外)と言ってもいいから、読めなくていいのだが、ちょっと知ったかぶりしたい方のために。

  • 鮎(あゆ)=押し鮨が主。最近は握りも見かける。
  • 鯵(あじ)=光り物、真鯵は生か酢締め。縞鯵は生(高級魚)。Photo_307 Photo_308
  • 鮸(いしもち)=ニベとも言う。唐揚げや煮魚用。
  • 鰯(いわし)=鰮と書くことも。Photo_309 Photo_310
  • 鯎(うぐい)=皮を剥ぎ、小骨を抜いて使う。
  • 鰻(うなぎ)=生で使うことは無く、白焼きかタレ焼きで使用。
  • 鱓(うつぼ)=地方によっては、祝い事に欠かせない。
  • 鱛(えそ)=すし種よりは、蒲鉾に使う。
  • 鱏(えい)=淡白で、刺身で食べることも出来る。鱝と書くことも。
  • 鰕(えび)=通常は虫偏の蝦と書く。
  • 鮋(かさご)
  • 魳(かます)=水気が多いので、干物向き。Photo_311 Photo_313
  • 鰍(かじか)=この字は、シイラのこともある。
  • 鰈(かれい)=寿司には主に石カレイを使う。淡白な白身。
  • 鯷(かたくちいわし)=刺身よりは目刺しに。
  • 鰹(かつお)=最近はとくに寿司種として人気だ。
  • 鱲(からすみ)=鯔(ぼら)の卵巣。塩漬けして形を整えPhoto_314干した珍味。Photo_316 
  • 鱚(きす)=寿司よりは天婦羅向き。
  • 鮗(このしろ)=鰶とも書く。幼魚はシンコ、若魚はコハダ。寿司種にはコハダが一般的。光り物の代表格で酢締めで使う。
  • 鯒(こち)=鱃と書くこともある。天婦羅が美味しい。
  • 鯉(こい)=寿司種にはしないが、洗いを酢味噌などで食べる。
  • 鮭(さけ)=紅トロなどと呼ばれて人気が出ている。
  • 鮫(さめ)=刺身にはせず、付け焼きかフライで。
  • 鯖(さば)=鮮度が良ければ生もいいが、酢締めが一般的。
  • 鯯(さっぱ)=いわゆるママカリ。酢締めで使う。
  • 鰆(さわら)=寒鰆は、脂が乗って刺身でもいける。
  • 鱵(さより)=透明感が爽やかな、春の味覚。 Photo_317 Photo_318
  • 鱪(しいら)=字が表すとおり夏の大型魚。身は淡白。
  • 鱸(すずき)=洗いが美味だが、寿司種にしてもいい。
  • 鯳(すけとうたら)=刺身には向かず、鍋や蒲鉾用。
  • 魛(たちうお)=魚形から名も字も出来た。鮮度第一、脂肪に富む。
  • 鯛(たい)=海魚のキングと言われる。何と言っても真鯛が一番、皮付きで熱湯をかけた“鹿の子”もオツな味。酢締めや昆布締めも美味。
  • 鯽(たなご)=鰱とも、鱮とも書く。煮魚向き。
  • 鱈(たら)=真鱈の昆布締めは佳味だ。
  • 鱘(ちょうざめ)=親は使わないが、卵(キャビァ)が珍重される。
  • 鰌(どじょう)=寿司種にはしない。鍋用、蒲焼も。
  • 鰩(とびうお)=刺身も出来なくはないが、すり身や塩焼きに。
  • 鯰(なまず)=寿司種には不向き。鍋やフライ、付け焼きに。
  • 鰊(にしん)=鯡とも書く。飯寿司にする。Photo_320 Photo_321
  • 鯫(にごい)
  • 鮠(はや)=ハエとも言い、鰷とも書く。
  • 鰣(はす)=鯉科の魚。滋賀県の名物になっている。
  • 鰰(はたはた)=鱩とも書く。飯寿司にする。
  • 鱧(はも)=小骨を切り、主に箱寿司にする。関西の夏に欠かせない魚。
  • 鰉(ひがい)=琵琶湖名物、煮付けや塩焼きに。
  • 鮃(ひらめ)=寿司種の高級品。ヒレの付け根“エンガワ”は珍重される。
  • 鰒(ふぐ)=高級品だが人気がある。
  • 鮒(ふな)=熟れ寿司にする。
  • 鱶(ふか)=身より、乾したヒレが珍重される。
  • 鰤(ぶり)=寿司種には、若いハマチが使われることが多いが、鰤の刺身も美味しく高級品。
  • 鯔(ぼら)=冬が旬だが、あまり寿司種にはしない。
  • 鯧(まなかつお)=鮮度第一。付け焼きが美味しい。魴とも書く。Photo_322 Photo_323
  • 鮪(まぐろ)=寿司種で人気No,1。
  • 鱒(ます)=押し鮨に使う。
  • 鰘(むろあじ)=寿司種にするよりは干物用。
  • 鯥(むつ)=淡白な白身。腹子や白子が格別美味。
  • 鰙(わかさぎ)=フライ・天婦羅や佃煮向き。
  • 鮟鱇(あんこう)=淡白な白身で鍋物に。
  • 魴鮄(ほうぼう)=淡白な白身。鍋物や煮魚にすることのほうが多い。
  • 鮑(あわび)=魚では無く貝なのに何故か魚ヘン。高級寿司種。Photo_324 Photo_325

ほかにも、一般的に市場では見ない魚も書き出すと際限が無い。

どうしてもPCで作字が出来ず、残念だったのが、魚偏に花(魚花)と書く“ホッケ”、そして魚偏に荒(魚荒)の“アラ”。

こんど寿司屋に行って、茶碗や壁掛けで、魚偏の漢字を見たら、ダ~ッと読み上げ、自慢してみて。

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