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2006年12月 4日 (月)

昔・寒鰤一本=米一俵

北陸から西日本・日本海の冬魚の代表は鰤(ぶり)。

鰤大根Photo_280

  • 鰤のアラは、熱湯に通して、氷水に取り、血や鱗、余分な脂などを取る。
  • 大根は糠(無ければ生米)を入れて下茹でして、糠を洗い落としておく。
  • 生姜は1片は千切りにする。
  • 酒・味醂・醤油で調味した湯に生姜と大根、鰤を入れて煮込む(味付けは好みでいいが、簡単には麺つゆなどを利用してもOK)。
  • あれば柚子皮細切りなど散らす。

寒鰤は、正月に欠かせない魚と言われて、この時季はとくに高値が付く。 

古い俗言に『寒鰤一本、米一俵』と言うのがある。

Photo_281 昔の人の収入から考えると、とんでもなく高い魚・超高級魚で、正月に鰤を買うのは最高の贅沢だったろう。

最も、今年の相場でも大きな鰤は¥80,000は下らないそうだから、高級魚の地位は譲っていない。

一般家庭では、切り身を買うことが多いが、天然物の新鮮なものは身の色がピンクに近い。

とはいえ、北陸や関西、九州・博多あたりでは、どんなに高くても正月に鰤を一本買いするのが甲斐性だったのだ。いまでも、正月は鰤が無くては済ませられないという家庭が結構多い。

鯵科の出世魚。稚魚から成魚まで、移り変わる成長差が大きく、それぞれの段階で漁獲され、その度に名が変わるから・・・ゆえに、出世魚の代表とされている。

この出世魚たることも、鰤が縁起良さのしるしとして、正月用魚のトップに挙げられるひとつだろう。

因みに、変化していく名は、ワカシ~イナダ~ワラサ~ブリとなり、鰤嗜好に応えて始まったハマチ(イナダ~ワラサ)養殖も、ますます盛んになった。天然物ではハマチと言わない。

養殖ハマチも、一時期の問題解決で、味も良くはなったが、天然物の寒鰤の味は絶品。とくに日本海・能登沖で獲れる寒鰤は最高。漁期もちょうど、師走から正月にかけて脂の乗りが一番いい時期に当たる。

鰤は照り焼きが一番だが、洋風ソテーや唐揚げもいい。

アラは潮汁にもするが、大根と煮付けた“鰤大根”は美味しいとファンが多い。

師走に味が良くなる魚だから、魚+師=鰤。また究極は師にまで出世するから魚+師=鰤・・・と両説ある。

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