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2006年12月 7日 (木)

大食漢の“真鱈”の卵と白子

魚偏に雪、と書いて“鱈”。北国はすでに雪景色で、真鱈の季節。

スケトウタラ(助宗鱈とも)ではなく“真鱈”、その身が雪のように白いことと、雪に季節が旬だから付いた名だ。

真っ白な身が淡白で美味しいのは言うまでも無いが、真鱈はその卵巣や精巣(白子)が珍重される。どちらもかなりの美味だ。

真鱈卵の子和えPhoto_277 079_1

  1. 真鱈卵巣の生か薄塩漬けが手に入らなければ、普通のタラコでも構わない。
  2. 人参は細切り、戻した高野豆腐は小さな角切り、糸蒟蒻は3センチほどの長さに切っておく(入れる具は好み・有り合わせでも構わないが、小さめに切ること)。
  3. 出し汁で2を少し煮て、酒、味醂で好みの味に調味。薄塩漬けの卵巣(タラコも)の場合は塩気があるので、醤油はまだ入れない。
  4. 卵巣を解すように入れて、全体を混ぜ、醤油で味を整える。

Photo_278 真鱈の別名は大口魚。ガバッと開けた口は体径ほどもある。その大きな口で、腹の皮がはち切れるほど大食する。

だから、大食いすることを「鱈腹食う」と言うのだ。

鮮度の良い身は、その淡白さを活かして、刺身や昆布締めにすると美味しい。

しかし、漁場から遠い土地や、都市部では、そこまで新鮮な身は入手し難く、切り身を買うことが多いので、ちり鍋、ムニエル、フライ、味噌付け焼きや塩焼きにするのが一般的。

Dsc03545_1 “真鱈”の白子は、《菊子》とか《雲子》と呼ばれて、魚の白子としては河豚に次いで珍重される。

サッと湯がいて(蒸しても)ポン酢や紅葉おろしで食べるのは、酒肴に絶品だ。

卵巣は、厚くて黒い皮膜に包まれていて、一見グロテスクだが、塩漬けしたものを輪切りにしてお茶付けや酒肴にすると、これは病みつきになる旨さだ。

皮膜やそれに付いている卵は、先ほど紹介の『子和え』に。北海道や津軽地方では正月料理に欠かせない。

身を使った“鱈ちり鍋”は北国の定番だが、アラや内臓、とくに肝臓が手に入るなら、大根の葉や豆腐と味噌仕立ての鍋にしよう。

津軽の名物料理『ジャッパ汁』だ。ジャッパとは雑端のことだが、想像以上の旨さだ。ただし“肝が決め手”で、これが入っていないと旨味は出ない。

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