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2006年12月17日 (日)

フランス料理を楽しむマナー・(Ⅴ)

『思いっきり堪能しよう』と張り切って出かけたフランス料理。そのフルコースに出た食べ辛そうな料理、「サテ、これってどう食べればいいの?」と悩んだことは?。Dsc03348

落語に出てくる、長屋の八っさん・熊さんじゃないけれど、隣のご隠居に“”右倣え”したくなるが、そうもいかず、といって手も付けないのは不自然だし失礼。

こんな困ったメニューも、意地悪でも何でもない、本格的なフルコースにはありがちなこと。

ピンチに追い込まれる前に、基本的マナーを知っていれば大丈夫。

マナーの原点

食事を楽しむ・・・あくまでこれが基本だから、堅苦しく考えすぎず、周囲の人に不快感を与えないように心がけて、気持ちよくにこやかに美しく食べられればいいのだ。

『案ずるより生むが易し』の気持ちでアタックしよう。怖気ずに堂々と食べると魅力的に見える。

基本的マナー

  • 着席=ウェイターの案内に従って、年配客や女性客を優先してテーブルへ。椅子は左側から腰をおろし、女性のバックなどは椅子の背部か足許に置く。
  • ナプキン=食前酒かオードブルが配られる頃合をみて広げる(くれぐれも着席した途端に、なんてことをしないで)。二つ折りにして、折り目を自分の方に向けて使用。口の端や指先を拭う程度に使う(間違っても汗など拭かぬよう)。
  • 中座=出来れば食事中は中座しないこと。止むを得ず席を立つ時は、ナプキンは軽く畳んで椅子の上に(テーブルには置かない)。
  • 食器類=ナイフ、フォーク、スプーンなどは、外側から順に使用する。オードブルやデザート用は前方上に置いてあることが多いので、形や大きさ、次に出る料理で判断する。使う順番を間違えた時は、さり気なくウェイターを呼び足りない分を補充してもらう(落とした時も同様)。食事中のナイフやフォーク類は皿の上に八の字に置き、食べ終えたら両方揃えて、先端は10時方向・柄は4時方向に向けて皿の上に(これはフィニッシュの合図なので、食べかけでも皿が下げられるから注意)。
  • 退席=食事が終わったらナプキンはザッと畳んでテーブルの左側に。キチンと畳むのは無用。

食べ方の基本

  • パン=パン皿は通常左側が自分用。パンは最初から出ている場合もあるが、手を付けるのはスープの後。スープの後から食べるが、メインの肉料理が終わると同時にパンも下げられるから気を付けて。
  • ワイン=最初は白、肉料理になってから赤が出るのがふつう。ワイングラスの足(細い部分)をしっかり持って、まず色を見、香りをスッと片鼻程度に嗅いで、一口含んで舌の上で転がすように味わって飲む。一気飲みは厳禁!!。
  • スープ=コンソメ、ポタージュの他、グラタン風のものまである。例えば『オニオンスープのパイ封じ』なんて飲みにくそう・・・パイ皮をスプーンでカップの中に落としながら食べるように飲むが、パイはスプーンで上手く取れる分だけで終わり。カップの縁にこびり付いた分は無理しない。普通の器で出たスープは手前からすくい、スプーンを斜めに口に当てスッと流し込む(決してズルッと音は立てないこと)。器の底に残ってすくえない分は潔く諦めて、スプーンは器の向こうに置く。
  • 魚料理=最近は骨付きの魚は滅多に出ない。が例えば『舌鮃のムニエル』なんていうのが姿ごと出ちゃったら・・・頭は左だ。頭の下と頭から尾にかけて中央にナイフを入れ、その切れ目から手前の身を骨に添って剥がすようにナイフを入れる。左から少しずつ切り分けながら食べ、残った上半分も同じようにたべる。ここで骨が現れるが裏返さない。骨とその下の身の間に気合でナイフを入れて、下半分~上半分と4半身を同じように食べる。口中に小骨が残ったら目立たぬように出して、食べ終えたら骨はまとめて皿の前向こう側に。
  • 添え物=グリンピースなどの食べ難い添え野菜は、ナイフで潰して形を崩してからフォークに乗せるとラクに。
  • 肉料理=骨付き肉の場合、少しくだけた席でフィンガーボールが用意してあるなら手を使ってもOKだ。ナイフで食べなければならないのなら、骨の傍にナイフを入れて肉を骨から切り離し、左から一口分づつ切って食べる。骨に残った身は諦めよう(ホントは一番美味しいところなんだが)。
  • デザート=高さのある場合は無理してそのまま切ろうとせず、横に倒して切り分ける(大きければ、縦半分に切って半分づつ倒す)。
  • フルーツ=皮付きのフルーツは、慌てず・焦らず、深呼吸して・・・。オレンジなら、まずヘタを切り落とし、花付きも切っておくと安定する。皮に縦4カ所くらい切れ目をいれ、皮と身の間にナイフを入れながら皮を剥がし、小房を切り離しながら食べる。小房の薄皮が飲み込めなかったら目立たぬように出して剥いた皮の中に。バナナなら、皮に横一文字に切れ目を入れて、そこから開くように皮を剥く。左から切り分けて食べる。リンゴなら、ナイフを真ん中に2/3ほど入れて、切り終える手前でちょっと力を抜き、ソロリと刃を下ろす(皿がガシャンと音を立てないように)。半割りしたら皮側にフォークを刺して芯を切り取り、フォークを取った芯側に刺し直して皮を剥いていく。皮を薄く剥こうなんてカッコ付けなくていい。あとは一口づつ切って食べる。※果物の皮は表に返して伏せて皿の前向こうに。

習うより慣れろ・・・家庭での普段の食事で練習して、いざ本番!。

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