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2007年1月

2007年1月31日 (水)

“眞子鰈”は一番鰈らしい味

Photo_213 12月をピークに出回った“眞子鰈”は、そろそろ釣れなくなる時季に入る。

春の桜の頃に再度漁期が来るが、小さめのものが多くなる。

身が肥って、卵が入った“眞子鰈”は、いまを逃すと、晩秋まで食べられない。

“眞子鰈”の眞子とは卵のことだ。

冬の“眞子鰈”は種類の多い鰈の中で、一番鰈らしい味だと言われる。

眞子鰈が終わるころから、今度は石鰈が出回る。石鰈の身味は好き好きだが、眞子鰈にやや劣ると言う人が多い。

眞子鰈に良く似た鰈に、真鰈があるが、似ているというよりソックリで、見分けが難しい。

そのほか目板鰈というのも似ているが、かなり小振りで、居酒屋などで『唐揚げ』で出されるのは殆どが目板鰈だ。

眞子鰈に似ている鰈を取り上げてみたが、鰈は土地によって呼び名が違っていたりするので、取り上げるのが難しい。

ほかには、知られる名としては【城下鰈】などブランド化されたものがあるが、これは種類の名称ではないので置いておく。

星鰈、松葉鰈、笹鰈、柳鰈、若狭鰈・・・など限が無い。

若狭鰈の一塩や、柳鰈の蒸し一夜干しなどは絶品だが、一般的には近海の鮮度のいい鰈は刺身が美味しい。

煮付けにすると、翌朝には汁が煮凝りになって、プルプルのコラーゲンが楽しめる。Photo_214

煮付け、塩焼き、唐揚げ・・・どう調理してもいいが、頭や中骨は二度揚げすると結構美味しくて無駄が無い。

因みに、石鰈は「しゃぶしゃぶ」が合うし、目板鰈は「空揚げ」が一番。

眞子鰈は今回は夫の要望で「塩焼き」に。

私としては煮付けが良かったが、夫の狙った毛蟹を「重さが無い」と素通りしたので、鰈の調理法くらいは応じないと・・・。

2007年1月30日 (火)

「浅草海苔」は浅草で採れた

外国人には「カーボンペーパー」とか「ブラックペーパー」とか言われて、なかなか馴染んでもらえない“漉き海苔”。

海苔はお弁当に、おにぎりに、海苔巻きに、そしてお茶漬けにも欠かせない。

海藻好きな日本人は、千年以上も昔から海苔を採取し食べていた。

しかし、養殖して、和紙のような“漉き海苔”を作るようになったのは、約300年ほど前からのこと。

この“漉き海苔”の発祥は浅草。正確には浅草~深川、そして大森海岸と言われている。

エッ!、浅草に海なんて無いじゃん・・・と思うだろうが、いまでこそ浅草に海岸の面影など求めても見当たらないが、昔は浅草のそばまで海岸だったのだ。

深川もいまは海から遠いが、『深川丼』に浅蜊が使われていることで想像できるが、漁師町だった。

“浅草海苔”の名に、少し想像力を働かせて・・・も無理かな。

いまでは、東京湾の海苔は、千葉の一角に若干見られる程度。

海苔の最盛期は寒の内だけ。

良質の海苔は香りが良く、透かして見て穴が無く、薄手で均一に漉いてある。

青味を帯びた黒が上等品で、赤や紫が混じっていない方がいい。

当然だが、選ぶ時はパリッとして艶のあるものを。

海苔の焼きすぎは味も香りも損なう。二枚を外表に合わせ、強火の遠火でサッと火取るくらいでいい。

因みに、海苔の表は艶のいい方だ。焼き海苔に醤油を付ける時は裏(ザラッとした方)にほんの少し。

もしも湿気てしまったら、「しょうがないから捨てちゃう」??・・・そんな勿体無い。

もともと乾燥したものに水分が戻っただけ。醤油と味醂で煮て佃煮風に、千切って味噌汁に、野菜やハムとチキンブイヨンで煮れば中華風スープに。

海苔のフライ

海苔が湿気たり、余ったりしたら、みんながビックリ絶賛の揚げ物に。

  • 海苔(八つ切り程度)に、薄く梅肉を塗り、もう一枚重ねる。
  • 通常のフライのように揚げるが、長く揚げる必要が無いので出来ればパン粉は乾燥物がいい。
  • 海苔は味付け海苔でも構わないし、挟むのは、梅肉に限らず、好みでマヨネーズや胡麻油、チーズ、山葵漬けなどでも美味しい。

大人にはワインやビールのツマミに、子供のおやつにもなる。

衣は天婦羅の衣に替えてもいいだろう。

2007年1月29日 (月)

胃腸すっきり「長芋」で簡単料理

暮れから正月、お餅やご馳走の食べ過ぎ、酒も少し飲み過ぎた・・・そんな「過ぎた」が体調を狂わせるのは、立春前の今頃。

消化を助ける食材で、早めに胃腸の元気を回復して、すっきり春を迎えたい。

いわゆる《トロロ》と呼ばれる芋には、山地に自生する自然薯と、栽培される長芋・大和芋・ツクネ芋などがある。Dsc03675_1

いずれも、ヤマノイモ科で日本や中国が原産地だ。

中で、買いやすくて一般的なのは“長芋”だろう。

各地で栽培されている“長芋”だが、生産量の多さからも市場人気からも、トップクラスと言われるのは、「青森県(南部地方)」と「北海道(川西地区)」のもの。

粘りの成分は、蛋白質にマンナンが結合したもので、善玉コレステロールを増やす働きがある。

他には、澱粉と、ビタミンB1が豊富。消化酵素のジアスターゼが多いので、麦飯や玄米が食べられていた時代から「腹にいい」と利用されていた。

粘りが根気にも繋がり、スタミナ食としても、滋養強壮食としても人気がある。

大和芋やツクネ芋のようにアクも無く、水分が多いので幾分粘りも少ないから、“長芋”は生で酢の物やサラダで食べられる。

白身魚のトロロ三味(4人分)300

  • 刺身用の白身魚薄切り(好み、鮪でも帆立でもOK)と、長芋(1センチ角切り)、茹でオクラ(小口切り)、茹でナメコをボールに入れ、卵黄と薄口醤油で和える。
  • もみ海苔を加えても美味しい。

簡単過ぎて、美味しくてすみません・・・の一品。

だから、もう一品を。

茸のトロロ蒸し (4人分)595

  1. 椎茸(大4枚)は石突きを取って四つ割り、シメジ((小2パック)は石突きを取って小房に分ける。
  2. 長芋(250~300g)は皮を剥いて摩り下ろす。
  3. 茸にトロロをよく絡めて、山葵醤油少々で味付け。
  4. 器に入れて、湯気の上がった蒸し器で中火で15分(電子レンジでもいい)、万能葱の小口切りを散らし、熱いうちにポン酢で食べる。

ふっくり、あったかい、やさしい味わい。

2007年1月28日 (日)

自分で作る簡単「きりたんぽ鍋」

例年に比べると、なんと暖かい冬なのだろう。

とはいえ、休日の夜は“鍋”がいい。なにしろ準備が楽なので時間に余裕が出来る。

日曜日だから、家族で出かけるのもいいのだが、みんなで協力して「きりたんぽ鍋」に入れる《たんぽ》を作るのも面白い。

「きりたんぽ鍋」はご承知のように秋田県の名物料理だ。093_1

もとは、県北部・白神山あたりのマタギ(猟師)料理だった。

だから白神山の青森県側にも似たような料理がある。

潰したご飯を硬く纏めて団子状にし、鍋に入れて煮る(ダゴ鍋)ものだ。

さて、話は「きりたんぽ鍋」の由来に戻る。

昔、藩主が視察に訪れた際に「ダゴ鍋」を出すことになった。

潰したご飯を団子状に纏める時に、これも秋田名産の杉の棒に巻きつけて、囲炉裏の火で焼き目を付けてから煮たところ、藩主はこの鍋が気に入り、鍋の名を聞いた。

はて・・・とっさに思いついたのは、杉の棒の先に潰したご飯を巻き付けた形が、長槍の稽古に使う“たんぽ槍”に似ていること。

その“たんぽ”を切って煮た鍋だから「切りたんぽ鍋」が良かろう、で藩主に報告。

つまり、切ったものが「きりたんぽ」で、切る前は“たんぽ”なのだ。

その“たんぽ”を作るのは案外簡単で、ご飯を固めに炊きさえすれば準備はOK。

簡単たんぽ090_2

  1. まず、割り箸を2膳合わせて両端をタコ糸か輪ゴムで止める(串に出来る太さと長さの棒があれば利用)。
  2. ご飯を擂鉢かボールに移し、熱いうちに擂粉木などで8分ほど潰す。
  3. 手を塩水で濡らして、1の串に、茶碗1杯分くらいの2を巻きつけていく。均等な太さで長さが15~16センチくらいに握りながら形を整えていく。
  4. テフロン加工のフライパンやホットプレートで転がしながら焼き色を付ける。
  5. 冷たくならないうちに串を抜く。

ところで、先の写真で皆様が「オヤッ?」と思われたのは、我が家の「きりたんぽ鍋」には豆腐が入っているからだろう。

これは夫婦が二人とも豆腐好きなのと、晩酌もするので、最初から「きりたんぽ」は入れずに肉や野菜、豆腐などで飲んでからなのだ。

今日は、写真のために先に入れたが、直ぐに取り出し、芹を加えて飲み始まる。

鍋の中の具が無くなる頃、晩酌も終わり、ご飯代わりに「きりたんぽ」を煮込む。

一般的には、鶏もも肉、ささがき牛蒡、舞茸、長葱、白滝を煮込み、「きりたんぽ」を加えて2~3分煮る。芹を入れて仕上がり。

欠かせないのは、牛蒡と舞茸、芹だ。

鶏肉は、昔は『比内地鶏』を使ったのだが、それが昭和17年に天然記念物に指定されて食べられなくなった。

いまではロードアイランドレッドを掛け合わせた新しい『比内鶏』を使う。

ただ、これもどこでも買えるものではないので、普通の鶏もも肉で構わない。

因みに、私は、岩手赤鶏 or 青森シャモロック(ジャスコで扱っていた)、時には鴨を使う。

2007年1月27日 (土)

日本人は“蜜柑”好き

日本人は大の“蜜柑”好きだ。

何しろ《コタツ》という、世界にも類を見ない寛ぎ暖房が“蜜柑”消費に拍車をかけたかも。

コタツに入っていると、なぜか蜜柑に手が伸びる。

ただ、最近は我が家のように椅子生活で、炬燵が無い家も多いだろう。

コタツでミカンも、ソファで今風に洒落るなら紅茶に柑橘砂糖煮か?。

柑橘薄切りの砂糖煮(クリスタルフルーツ038_1

  • 薄切りの柑橘を砂糖で煮詰める。
  • マロングラッセやチェリー、プルーン、干し杏なども盛り合わせるとお洒落なティータイムに。

そんな蜜柑の生産量は果物総生産の6割を占める。

いまでこそ、冬のスーパーにも多種類の果物が季節を問わず並んでいるが、ハウス栽培が盛んになるまでは、真冬の数少ない果物だったのだ。

暮れの冬至には柚子、正月飾りには橙、コタツの上には温州ミカン、ちょっとお洒落な肉料理にはオレンジ・・・。

日本のミカンの歴史は『古事記』や『日本書紀』を始め、弥生時代後期の『魏志倭人伝』にも、古来の果物として“橘(タチバナ=ミカン)”が登場する。

それらは、多分、中国・朝鮮からの渡来人がもたらしたか、渡り鳥によって運ばれた種からの実生だと思われる。

いろいろな柑橘類が育った中で、一番人気なのは『紀伊国屋文左衛門と紀州ミカン』の逸話で知られる“温州ミカン”だろう。

この温州ミカンは、アメリカでは「テレビジョンオレンジ」と呼ばれた。

手で簡単に皮を剥くことが出来て、テレビを見ながら食べられると好評だった。

温州ミカンの元は、ヒマラヤ山麓に生まれ、その種子がヒマラヤを越えて中国に育ったが、それは中国で官史を意味する“Mandarin(マンダリン)”と呼ばれた。

その種子が日本に入り、突然変異で種の無い単為結果になり、鹿児島県の不知火海・長島で発見された。それが日本独自の温州ミカンになった。

温州ミカンが海外で Satsuma Mandayins とかSatsuma Orange と呼ばれる由縁だ。

因みに、温州とは中国・浙江省にある地名だが、そこには日本の温州ミカンのような種無しのミカンは無い。

ミカン天国とも言える、日本のミカンも育種研究が進んで、新品種が次々に生まれた。

温州ミカンに次いで人気がある伊予柑、初夏に出回る甘夏と八朔、達磨に似た形がユーモラスな三宝柑・・・他にも、福原オレンジ、ニューサマーオレンジ、文旦(ザボン)、金柑・・・タンゴール(系統は清見など)やタンジェロ(系統はミネオラなど)。

ミカンは心を優しくする。去年は“冷凍ミカン”が見直された。庶民的で人懐っこい、明るいノスタルジーが感じられるのだ。

芥川龍之介の『蜜柑』の一部粗筋を。

ある曇った冬の夕暮れ、「私(主人公)」は憂鬱な気分で二等車に揺られていた。

前の席に、身なりの貧しい田舎の娘が座る。

その娘は無理やり窓を開け、ちょうどトンネルにさしかかった車内には、冷たい風と黒い煙や煤が入り、「私」の顔にまともに吹き付けた。

喉を害していた「私」は、息もつけないほど咳き込み、娘を怒鳴りつけようとした。

その時、汽車はトンネルを抜け、娘と同じように貧しい身なりの男の子が三人、汽車を見上げて喊声を上げている。

その瞬間、娘は手を伸ばし、勢い良く左右に振ったと思うと、男の子たちの頭上に「心を躍らすばかりに暖かな日の色に染まって」蜜柑がバラバラと降ってきた。

そうして「私」は、その時一切を理解した。

娘は見送りに来た弟たちの労に報いるために蜜柑を投げたのだ。

憂鬱だった「私」の心に「或る得体の知れない朗かな心持ち」が湧き上がり、「言いようのない疲労と倦怠」と「退屈な人生」を僅かに忘れることが出来たのだ。

ミカンはどんな薬より、心と体を健やかにしてくれる、神からの贈り物だ。

2007年1月26日 (金)

ズワイガニは格安の雌「セイコ」がお得

Photo_215 ズワイガニの呼び名は地域でマチマチ。

例えば福井県や石川県の辺りでは「越前ガ二」。

山陰地方では「松葉ガ二」。

丹後地方では「タイサガ二」と呼ばれる。

秋田地方では何と「タラバガ二」と呼ばれるが、勿論、北洋で獲れるタラバガニ(ヤドカリの一種)とはまるで別物なのだ。

数多い日本産の蟹の中では最大級(伊豆地方の超巨大なタカアシガ二は別格なので除外)で、甲幅15センチ、足を伸ばすと70センチにもなる。

と言っても、これは雄のズワイガニのことで、雌はずっと小さくて雄の約1/4ほど。

雄は見るからに立派なだけに値も張り、ブランド化され地域限定のタグが付くと、現地価格でも市場値は2万円前後。

写真の蟹は、まだ地域がブランド化していないもので、それでも正月中は高値になるそうだが、そろそろ値も落ち着いたからと送ってくださった。

確かに、仄かな甘味と淡白でも奥行きの深い味わいは絶品だが、惜しむべくは卵を抱えていない(頂き物に何を言ってるか)。

その点、雌は小さいけれど、雄に比べて一桁も安い価格(来年は雌でも・・・よろしく)。

甲羅に張り付いた未成熟卵“内子”も、腹側に付いた成熟卵“外子”も、それぞれに濃厚で幻惑的な味わいがある。卵巣の美味を存分に教えてくれるのだ。

以前、輪島に取材に行った時に、何処かの駅で降りて『甲箱のおでん』を食べた。セイコガ二の甲羅のおでんなのだがホント美味しかった。

なのに、たくさんの取材メモ・ノートに記録の後が無い。記憶はあるのに記録が無い・・・何処だったのだろう。

因みに、雌は“セイコ”とか“コウバク”“コウバコ”と呼ばれる。 Dsc03535

カニ類は一般的に茹で加減が難しいと言われ、土地の人は「蟹を見て茹で加減を決める」と言うくらい微妙。

また、ゆでた後も、あまり包丁や鋏を入れると味が落ちる。だから塩茹でしたら手掴みで野暮に食べるのが一番美味しいのだ。

蟹の足身は、酢の物、蟹すき、蟹しゃぶ、刺身、網焼き・・・解し身は甲羅焼き、甲羅揚げ、蟹飯・・・和・洋・中華と幅広く使われる。Photo_217

蟹脚肉の天婦羅も美味しいものだ(→)。

余談だが、手掴みで蟹を食べたあとの指は、菊の葉で拭うと匂いが消えてサッパリ・・・品のいい古人の知恵、試す価値あり。

なお、ズワイガニに似て、もっと赤味が強く、足の表・裏ともに赤いのは“紅ズワイガニ”と言い、冷凍で安く出回っているが、味は落ちると思ってほしい。

2007年1月25日 (木)

“イチゴ”でお洒落なデザートを

Dsc03831_1 一昔前までは、イチゴの旬は初夏だった。

いまではクリスマス前から出回り、正月、そしてバレンタインディーと、真冬の時季が一番店頭に並ぶ。

栽培の抑制・促成などの技術が向上して、7~10月の端境期以外はいつでも食べられる果物になっている。

イチゴは、他の果実と違って、種が外に出ている。

食べている部分は種に栄養を届ける道筋部で、その先端にある、あの粒々が種になる変わった個性を持っている。

イチゴは他の果物と違って、木ではなくランナー(蔓)で育てるので、品種改良が楽で、農作物の中で最もバイオテクノロジーが進んだ分野だ。

いまや「イチゴ戦争」と言われるくらい、次々と新品種が登場する。

めまぐるしく変わる品種だが、年明けに出回るのは人気の二大品種、西の『とよのか』(九州)と東の『女峰(にょほう)』(関東)。

『とよのか』は大粒で赤味が鮮やか、甘味も強い。

『女峰』は形が整い、甘味と酸味が調和しているが、選ぶのは好みだろう。

贈答品として好評なのは、赤ん坊の拳ほどもある巨大粒の『アイベリー』だが、生産量は少ない。

そのほかは、『とち乙女(栃木)』『紅ほっぺ(静岡)』『甘王』『桃太郎』・・・次々のデビューだ。

イチゴは女性や子供に人気が高いが、それは愛らしい姿、形、色に加えて、サッと洗って直ぐに食べられる簡便性がある。

ということは、面倒くさがり屋が好んで食べる?。

甘いイチゴだが、たまに甘味の足りない“ハズレ”に当たってしまったら、スイーツに変身させよう。

本当のところ今日は、正月の餅の残りを利用して、簡単に出来る《イチゴ大福》を紹介しようと思っていたが、今朝の【はなまるマーケット(TBS)】で紹介されてしまった。

そこで、急遽ちょっと簡単な洋風スイーツに変更。

イチゴソースのブラマンジェ(4人分)Dsc03706

  1. まずは、冷水(大3)で粉ゼラチン(大1)をふやかしておく。
  2. 鍋に牛乳(2カップ)と砂糖(70g)を入れて混ぜ、ゼラチンを解し入れて火にかける。
  3. 煮立たせないように温め、ゼラチンが溶けたら火から下ろす。
  4. エバミルク(1/3カップ)、アーモンドエッセンス少々を加えて混ぜる。
  5. 器(4等分程度)に分け入れ、冷蔵庫で冷す。
  6. イチゴを薄切りして、砂糖(大2)、ラム酒とレモン汁(各・大1)を加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫で馴染ませておく。
  7. 食べる時に、5に6を流しかける。

時には気合を入れて、こんなお洒落なデザートを作ってみよう。

驚かれ、喜ばれるだろう・・・ね。

美肌効果・風邪予防のビタミンCが、100g中に80mgもあり、5~6粒で一日の摂取量が賄える。

抗酸化効果のポリフェノールや、整腸作用のペクチンもある。

驚きは、イチゴの甘味成分がキシリトールと同種のもので、虫歯予防効果があるのだそうだ。

壊れ易いビタミンCだが、ジューサーやミキサーにかけてジュースにしても、約80%は残存するそうだ。

2007年1月24日 (水)

温泉《ゆかり》の“ゆかり蕎麦”

Dsc01319_1 今朝の目覚めは、いきなり気分が「おんせ~ん」になっていて、「温泉に行く?」で夫も即賛成。

近隣数箇所の日帰り温泉から、また深大寺《ゆかり》に。

此処は、昨年の7/8日に紹介し、その後も何度か行っているが、気が付いたら、いつも食べている昼食の“ゆかり蕎麦”をアップしたことがなかった。

どうってことも無い蕎麦だと言われればそれまでだが、けっこう美味しい蕎麦なのだ。

深大寺周辺は、もともと『武蔵野蕎麦』が作られた蕎麦産地だった。

それがここまで有名になったのは、江戸時代・元禄年間に、天台宗関東総本山東叡山寛永寺門主第五世抗公弁法親王(なんで偉い方の肩書きはこんなに長~い?)に献上した“蕎麦切り”が誉められてからだという。

いまでは近在で生産している蕎麦は極めて僅かで、秋の“深大寺蕎麦祭り”で限定で振舞われるくらDsc01323いだと聞く。

深大寺の門前には、古くからの蕎麦屋が軒を連ねるが、組合加入の店舗は25軒(ただ、一軒は蕎麦懐石)、その他を入れるとかなりの店舗数になるだろう。

それらの店舗は、昔からの伝統の味を守るべく切磋琢磨している(中には、リピートしたくない店もあるが)。

組合では、蕎麦通に納得される蕎麦を提供するために、協力しあっていい蕎麦粉の仕入れや、職人の育成に力を入れているそうだが、徹底しきれない部分はどうしても出る。Photo_241

ただ、それでも“深大寺蕎麦”はいまでもブランドなのだ。美味しい店は沢山ある。

さて、温泉は深大寺から少し離れているのだが、《ゆかり》の食事処でも、深大寺の蕎麦屋と同じ味を提供するようにしているそうだ。

夏は冷したのが美味しいが、冬はこの温泉の名が付いた熱いのを食べることにしている。

“ゆかり蕎麦”といっても、赤紫蘇の振りかけ『ユカリ』とはまるで縁もユカリもない。

蕎麦は歯応えと歯切れが良く、出汁はちゃんと決まっている。

トッピングは、大和芋のトロロ、天婦羅の揚げかす、山菜(蕨やゼンマイ、細竹など)、油上げ煮、蒲_081鉾、卵、そして葱・・・。

夫は運転しなければならないから、温泉水・・・マイルドな喉越しのいい水だ。

私は乗っているだけの人だから、「遠慮せずにどうぞ」と言われるまでもない、お定まりで“ゆかり地ビール”。

この地ビールは、どちらかと言えば昔の“えびすビール”の味で、何ともコクがあって旨い。

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2007年1月23日 (火)

土用蜆より美味“寒蜆”のご飯

Photo_218 蜆貝が肝機能を向上させるとは、広く知られている。

蜆貝は良質の蛋白質を含み、ビタミンB郡が豊富で肝臓の健康に効果がある。とくに夏バテ回復にいいと昔から言われてきた。

『土用蜆は腹薬』と信じられて、鰻とともに“土用”に欠かせない食材だと言われていた。

しかし、実は、美味しさの点では、“土用蜆”より“寒蜆”に軍配が上がる。

淡水、または汽水産の2枚貝で、全国的には何処の河川や湖でも採れる。

泥地のものは黒っぽくて大粒、砂地のものは茶色っぽくて小粒・・・味は砂地物の方がいいとされる。

真水に漬け、水を換えながら一晩ほど砂を吐かせる。014_1

沸騰した湯に貝を入れると、瞬時に貝が開き、身離れがいい

煮過ぎると身が固くなるので、直ぐに取り出して使う。

汁物なら、貝を取り出したあとの汁に塩か味噌などで調味し、先にお椀に入れておいた身に調味した汁を注ぐ。薬味は葱や粉山椒。

婆ァバの蜆飯017

  • 一晩砂出しした蜆は、熱湯に入れて、サッと茹でる。
  • 身離れが良くなるから、貝から身を取り出す。
  • 洗った米に塩調味し、出し昆布(10センチ角)を入れ、蜆の茹で汁を分量入れて普通に炊く。
  • 青菜(絹さや、小松菜・・・適宜)を塩湯でして細かく刻んでおく。
  • 炊き上がったご飯に、昆布の刻んだもの、青菜、蜆の身を入れて混ぜ合わす。

蜆の吸い物(味噌汁でも)や、青菜のお浸しの一品でもあれば、栄養充分の健康食。

鮫の「飯寿司」を食べ損ねた

残念!!!、惜しい、あ~ァざんね~ん。Photo

って、何かといえば【鮫】を食べ損ねた。

食べたかったのだ・・・幻の“鮫料理”。

来年の正月、つまり一年先まで食べられなくなった。

サメ・・・と言うと、真っ先に、映画『ジョーズ』で観た、あの船をも飲み込もうとする、尖った歯も恐ろしい、巨大に開いた口を思い出す。

サメには、どうしても獰猛で危険なイメージがあるが、実際には、そんなサメは20~30種類くらいで、サメの種類の1割未満だという。

Photo_219 さて、サメは鱶鰭(ふかひれ)のように加工されて高級食材になるばかりではなく、肉は蒲鉾やハンペン、煮凝りの材料になる。

切り身肉も各地で食用にもされ、時々はスーパーなどでも見かける。塩焼き、付け焼き、ソテー、酢味噌和えなどで食べる。

これらは、私も食べたことがある。

ところが、初めて知ったのだが、何と驚いたことに「飯寿司」にする地方があるそうだ。

この情報をくれたのは、各地で魚を釣ったり、買ったりしては送ってくれる、あのJ子さんのご主人(デザイナー)だ。

どうやら本州最北の地、青森県下北半島・仏が浦・・・そう、北限の猿で知られるところだ。そこで作られているらしい。

「珍しい“鮫の飯寿司”なる物があるそうですが、取り寄せますか?」、当然私は「ハイ、お願いします」。

すぐにJ子さんのご主人が、ツテを頼りに探し出し、注文してくれたのだが、アァ~、時すでに遅し・・・(ToT)/~~~。

正月の数日だけ売り出す限定品で、結構な値段にも関わらず、予約で完売してしまうのだという。当然、今年の分はもう無い。

そうなると、ますます興味が湧き、直ぐに来年の予約を入れて貰った。

一年も待ちきれない・・・そんな気分だが、待つしか無い。大きな獲物を逃した漁師の気持ちだ。

サメは軟骨魚網板鰓亜網に属す魚類の中で、鰓烈が体の側面で開くものの総称だ。

生きる化石とも言われるくらいその歴史は古い。約4億年前の古生代デボン紀に出現、その頃から姿形がほとんど変わっていないという。

体は、いわゆる“鮫肌”で、頭から尾方向には滑らかだが、尾から頭方向に逆撫でするとザラザラと引っかかる。

これは、泳ぐ時の水の抵抗を減らし、水流に乱れを生じない。

鋭い歯は何列にも並んでいて、いま使用中の歯が欠けると後ろに控えている新しい歯が、前の歯列を押し出し、歯列ごと入れ替わる。

この入れ替わりは何度でも可能で、生涯に数千本が入れ替わって使われるという。

卵生か胎生(卵胎生も含む)で、体内受精をするために魚には珍しい交尾をする。

サメは鮫(交尾する魚だから)と書くが、同意語として鱶(ふか)や鰐(わに)を使う地域もある。

因みに、“飯寿司”とは、塩で締めた魚をご飯と重ね漬けした、一種の「熟れ寿司」で、通常は鮭・鰊・ハタハタ・ホッケなどが使われる。 Photo_220 Dsc02546_2

写真・左=鰊と鮭。

写真・右=ハタハタ。

今年は、幻に終わった【鮫の飯寿司】はどんな味だったのだろう。

2007年1月21日 (日)

“北海牡丹海老”の旨さ

昨日は雪もチラついたほど、大寒らしい寒さだったのに、鉢植えの梅が一輪咲いた。

蕾が沢山膨らんでいて、明日にも咲きそうなのも幾つかある。

梅一輪 一輪ほどの あたたかさ・・・だといいが。

日頃から、美味しそうな物には目が無く、いろいろと取り寄せもしているが、特に暮れから正月は頂き物と重なり、「いろいろ食べてますね」なんて、宅配業者にまで呆れられている。

こういうことは、始めるときりが無く、カタログやネットと首っ引きの毎日になる。

この数日は、北海道は、これから春先は“牡丹海老”“縞海老”“甘エビ”などが、蟹に代わって美味しくなるなぁ・・・の思い。Dsc03545

そうだ“海老”を注文しよう・・・なんて思いながら大型スーパーへ行くと【北海道展】開催中。 

鱈の白子(サッと茹でてポン酢で食べた)、卵巣(塩漬けにして置いた)を買い、“牡丹海老”もGET。

牡丹海老は、「海の一角獣」と称されるが、頭の鋭い棘が一角獣を思わ073_1せるからだ。

春と秋の二回、漁が解禁になる。

透明感のある身は、濃厚な甘味があり、刺身や寿司種として人気がある。

Photo_223 この甘味の成分は、遊離アミノ酸のグリシンやベタインによるものだが、これらはコレステロール値を下げる効果があると言われる。

糖尿病や高脂血症などの予防になるかも・・・。

殻にはキチン質があるので、素揚げなどで食べると、免疫力のアップに繋がる。

頭の味噌が絶品で、頭や殻で出汁を取った味噌汁や吸い物、スープは本当に美味しい。

2007年1月20日 (土)

寒夜に通の三酒と“昆布煮”

今日は【センター試験初日】・・・「気の毒に、今年も雪が降るんだろうね」と言っていたら、案の定、昼過ぎにチラチラ。

《大寒》とはいえ、何だって毎年【センター試験】というと雪になるのだろう。

娘や息子の時(当時は“共通一次”と言った)も雪で、とくに息子の時は、交通機関がマヒするほどの大雪だった。

ま、今日の雪は、ほんの数分で止み、積もるどころか濡れるまでもいかないくらいで良かったが・・・。024

それにしても、朝から気温も上がらず、いかにも《大寒》だ。

こんな寒さの厳しい夜、勤めを終えて家路への帰路。

疲れた身体を引きずるように歩いていると・・・『ひれ酒有り升』なんて張り紙が・・・。

酒好きの人ならつい暖簾をくぐりたくなるのだろう。

俗に、酒の醍醐味は“通の三酒”と呼ばれる飲み方に極まるという。

それは、まず乾燥した河豚のヒレを焦げ気味に焙って熱燗を注ぐ『ひれ酒』。

次に、ゆでた蟹の甲羅を外して味噌を食べた後に熱燗を注ぐ『甲羅酒』。

三つ目は、烏賊徳利に熱燗を注ぐ『烏賊徳利酒』だそうだ。

いずれも、酒のコクを増し、香りが迫ってくる感じで、酒の味わいが濃厚になる飲み方だろう。

身体が温まり、寒い季節には旨いと思える共通点がある。

ヒレ酒や甲羅酒は「一気に飲み干せ」と酒の通人は言うが、旨味が堪能出来るぶん、酔いは早く回るようだ。

旨味と香りは一度きり・・・烏賊徳利でさえ、せいぜい2回が限度。いやしく何度も飲もうとしても、後は生臭みが出るだけ・・・味も素っ気も無いのだ。

どんな酒にもご飯にもお奨めだが、特に日本酒に推薦したい一品。

昆布の紫蘇巻き煮(4人分)063_1

すっごく簡単、でも美味しくてゴメン。

  1. 昆布は水で戻して使う。戻した状態で300gほど。
  2. 約20センチの長さに切り揃え、広げて青紫蘇を並べて巻き込んでいく。解けないようにタコ糸で3~4箇所を結んでおくといい。
  3. 水400cc、薄口醤油20ccを鍋に入れ、2を並べて、落し蓋をして弱火でじっくりと味を含ませて煮る。

酒類が好きな私だが、なぜか日本酒はすぐに酔う。

「日本酒に弱いと言いますが、誰でも2合も3合も飲めば酔います。弱いと言うのは、お猪口に一つ・二つで酔うことを言うのですよ」と夫が冷ややかに・・・そうだったのか。

そんな酒豪?の私は、たまに日本酒を飲む時は、純米酒か吟醸酒を冷で飲むのが好き。

2007年1月19日 (金)

“海鼠”の栄養は薬用人参並み

Photo_221 初めて“海鼠”を料理したひと、食べた人・・・度胸があったなぁ、と感心する。

海鼠の頭は?、お尻は?。

海胆やヒトデと同じ棘皮動物の仲間で、何処が顔やら尻尾やら・・・だが、良く見ると片方には極小の触手がある。

この触手は20本あり、ここが口だ。つまり触手側が頭。

夏の間は深い所で夏眠をしているが、冬になると元気に這い出してくる。

ただ、採餌はもっぱら夜専門で、ノソノソと動き回る姿や色合いが、鼠(ねずみ)を思わせることから“海の鼠=海鼠=ナマコ”と書かれる。

青(黒)と赤の体色があり、一般には赤海鼠のほうが味がいいとされているのだが、なぜか市場では青海鼠のほうが売れるそうだ。Photo_222

中国では一度塩水で煮てから乾した“イリコ”が珍重されるが、薬用人参に匹敵する滋養強壮食だと言われ『海参』とも称される。

海鼠の酢の物 →

生の海鼠を小口切りにして黄柚子を乗せた酢ナマコが一般的だが、大根おろしや針生姜で甘酢かけも美味しい。

内臓の塩辛『コノワタ』、卵巣の干物『コノコ』・・・どちらも至上の珍味だが、値段も至上なのでなかなか口に入るチャンスは無い。

2007年1月18日 (木)

骨太“金頭”は案外に淡白

金頭はホウボウ科だけに、魴鮄(ほうぼう)とよく似ている。Photo_224

区別は少し小型で、背の斑紋が無い、鱗が大きめ、胸鰭の両面が赤いことで見分ける。

写真・上が金頭、下がホウボウ。

Photo_225

共通点はどちらも骨太で、食べられる部分が4割り 程度と言うところか。

大きな頭に、クリッと大きな眼、よく見ると結構可愛げのある顔(ひょうきん?)をしている。

しかし、そんな骨太なのに、身は淡白な白身で、刺身、塩焼き、煮付けなどで好まれる。とくに天婦羅種として上等。

鍋物や椀物、ブイヤベースに使うこともある。 Photo_226

←金頭の味噌味煮付け

青森県・下北産の金頭、大きさもバッチリ。

私は、豆腐や葱などと味噌味で煮付けるのが美味しいと思うのだが、勿論どう食べても旨い魚であることには間違いない。

一匹は刺身(寿司)にした。

Photo_228  ←金頭の握り寿司

姿、形が堅固なところから、地方によっては、子供が産まれるようにと願う膳に使ったり、生まれた子が健康に育つようにと祝儀に使ったりするそうだ。

九州のあたりで、金頭を「ガッツ」と呼ぶ地域があると聞いたが、いかにも元気そうな感じだ。

冬が旬で、東北地方では、豆腐や葱と一緒に味噌仕立ての鍋にして、美味しく温まるのだという。

2007年1月17日 (水)

“三つ葉”は日本原産野菜

Photo_229 正月は“三つ葉(とくに切り三つ葉・糸三つ葉)”の消費がグ~ンと増えるそうだ。

雑煮や茶碗蒸し、吸い物や煮物に、卵とじ、また雑炊に“三つ葉”を使うと、香りが良く料理のグレードも上がる。

正月が過ぎて、三つ葉の値も安定した。大根も買いやすい時期。

簡単で、品がいい一品を。

三つ葉と大根の揉み漬け018

  • 大根は3センチくらいの長さの短冊切り。三つ葉も3センチほどに切っておく。
  • 大根と三つ葉に塩少々を振り、皿を4~5枚重ねて重しをする。
  • 大根がしんなりしたら、水気を絞って器に盛る。

たったこれだけ!。

つまらないくらい簡単なのに、アラッという美味しさ。脂っぽい肉や魚の料理の時は欠かせなくなる。

“三つ葉”の学名は「クリプトニア・ジャポニカ」、そう日本の野菜なのだ。

独特の香りも、成分名はそのまま「ミツバエン」と。

古くから日本に自生していた野菜だが、栽培を始めたのは江戸時代中期以降からという。

春先には、胡麻和えやお浸しに使う“根三つ葉”が出回り、安い野菜とは言えないが特有の香りとシャキッとした歯触りで好評だが、それとは別に、正月は薬味用のものが売れている。

細くて茎も青い“糸三つ葉”と、根株から茎が軟白した“切り三つ葉”ともに、瑞々しい色彩と風味が料理の格を上げて、和食には欠かせない野菜だ。Dsc03561 

“三つ葉”の組織は軟らかいので、食べる直前にパッと入れ、すぐ食べるのがいいようだ。

栄養的には、カルシウムやリンなどの無機質、ビタミンA・Cが豊富だが、多量に食べるものでは無いので、期待しない方がいいかも。

香りが失せ易いので、少量づつ買うのが、結局は得なようだ。

2007年1月16日 (火)

“牡丹(猪肉)”の食べ頃はいま

Photo_223

今年の干支は《イノシシ》。

中国の干支では、猪ではなく豚だという。

これは、日本では豚の導入が明治以降の、肉食が許され広まってからだからだ。

干支の中で、食肉として誰もが抵抗感なく食べているのは「丑(ウシ=牛)」と「酉(トリ=鶏」だろう。

好みでは「午(ウマ=馬)」や「未(ヒツジ=羊)」、そしてさらに好みで「兎(ウサギ)」や「亥(イ=猪)」が挙げられる。

極めて地域が限定されるが、南米の「子(ネ=鼠・ただしカピパラ)」や中国の「巳(ミ=蛇)」や最近では禁止されたようだが「戌(イヌ=犬)」や「申(サル=猿)」も・・・。

一般的とは言えないが、猪や鹿、熊などの獣は、鴨や雉などの野鳥とともに昔から食べられていた。

四足(獣肉)禁止の江戸時代にも、猪は“牡丹”・鹿は“紅葉(モミジ)”と呼んで、薬喰い(表向きは病人用だった)と称して、愛用する人が多かった。

当時、薬といわれた補精効果はいまでも信じられていて、“牡丹”肉の愛好者は年々増加しているという。

寒さから身を守るために、木の実や山芋、沢蟹などをたくさん食べて、丸々と肥えた猪の食べごろは2月一杯。

とくに『猪は当歳』と言われるほど仔猪は美味しい。

ただ、近年は一時期ブームになった“イノブタ(猪と豚の合いの子)”とは別に、猪も牧場で育ってられ、肉量から2年以上飼育される。

もっとも、猪は見かけによらず神経質で、ちょっとストレスを感じると驚く。

生後間もないウリ坊は、驚いた親に踏み潰されたり、下痢をしたり、病気感染も多くて、生存率は50%にも満たないそうだ。

そのために“牡丹(猪)”肉は希少で珍重される。

因みに、なぜ“牡丹”か?・・・皿に盛った肉が牡丹の花のようだ、と言うのは近年の説。

花札を見たことがある人は分かるだろうが、『イノシカチョウ』の絵札に書かれた、(猪+牡丹)・(鹿+紅葉)からきている。

さらに因みに、馬肉が“桜”と呼ばれるのは、満開の桜に駒を繋いだ“花散らし”の話から。

“牡丹”鍋は、一般的には味噌味に仕立てるが、醤油味も思いのほか美味しくたべられる。

牛蒡や舞茸など個性の強い野菜が合うのでそれは欠かせない。

他には焼き豆腐や糸蒟蒻、白菜、葱などを入れる。

婆ァバの家の“牡丹鍋”2_16

  • 我が家では“三州味噌”と酒で鍋汁を作る(勿論家庭にある味噌でOK)。
  • 大根おろしを用意して食べると、口がサッパリして、ことに“牡丹”の味が引き立つ。

猪肉の肉味は豚の三枚肉に似ている。

鍋の他、炭火焼やステーキ、串焼きなども肉汁に癖がなくて美味しい。変わった食べ方としては“イノシシカレー”なんて言うのがある。

豚肉に似てもっと深みのある味だと思ってほしい。

2007年1月15日 (月)

不細工魚“鮟鱇”が美味しい

お世辞にも「美形」と言い難い“鮟鱇”。

しかし河豚にも負けない冬の美味しい深海魚だ。『ヌルヌル、グニャグニャは総じて美味なり』とは良く言ったもの。

扱いにくい魚としても代表のような“鮟鱇”は、独特の《吊るし切り》にするのが一般的だ。

硬いアゴの骨に縄を通し、横に渡した柱に下げ、安定を良くするために口からたっぷり胃袋に水を注ぎ入れる。

そうして重心を低くしてから、出刃包丁で各部を削ぐように切り落としていく。

マ、素人には簡単に真似できない技だ。

最近は大手のスーパーなら、鍋用に切り分けられたパック入りがPhoto_231売られている。

一時前に比べて、ずいぶんと家庭の鍋に使い易くなったと思う。

全身がゼラチン質とも言える“鮟鱇”は、捨てるところが無い。

  • トモ(尾びれ)
  • ヌノ(卵巣)
  • 水袋(胃袋)
  • ヤナギ(頬肉)
  • キモ(肝臓)
  • エラ(鰓)
  • カワ(皮)Photo_230

と、これらは「七つ道具」と呼ばれて珍重される。中でも肝は“アンキモ”として人気が高 い。

鍋がポピュラーだが、身と肝のトモ和えも酒を進める。

2月一杯が賞味の限度だ。

2007年1月14日 (日)

津軽の女正月は「けの汁」

かつて、青森在勤中に、寒い日に心身とも温まれる「けの汁」と言う料理を教わった。

「けの汁」と言うのは“粥の汁”が訛ったものらしい。

“粥の汁”というくらいだから、粥状のものか・・・食べた感じはそうでもないが、一見は野菜粥に見えなくも無い。

津軽郷土料理「けの汁」2_17

簡単に言えば、具沢山の味噌汁と思えばいい。

  1. 大きめの鍋に、油少々で豆腐を崩しながら炒めて(炒り豆腐)、水を注ぎ入れ、煮え難い材料から順次刻んで入れていく。
  2. 大根(大1本)、人参(大1本)、牛蒡(細ければ2本・太ければ1本でも)を、細かく5ミリ角くらいに刻んで入れる。
  3. 蒟蒻(1枚)、油揚げ(2枚)も同じように細かい角切りに。
  4. 野菜が柔らかくなったら、蕗の水煮(7~8本)、ゼンマイの水煮(大きめ1袋)も5~7ミリ長さに切って入れる。
  5. 弱火にかけながら、合わせ味噌400g(保存のため多め)を溶き、高野豆腐(3枚)と焼いた昆布(5×20センチくらい)を、揉み砕いて入れる。

※好みでは、豆(大豆や金時豆)を入れてもいい。地域によっては呉(大豆を擂ったもの)を入れて煮込む家庭もある。Photo_232

基本的には、此処までが下拵え。

  • 食べる時は、同量程度の出汁(水でも)で薄め、好みの薬味(七味や柚子、擂り胡麻など)で食べる。
  • 保存は一回分くらいをチャック式密封袋に入れ、空気を抜いて冷凍室に。

昔は冷凍設備が無かったので、味噌を多くして保存性を高めたのだろうが、現代なら直ぐに冷凍し、レンジで戻して食べられる。

そこで、味噌の量は薄めることを考えず、最初から普通の味噌汁程度に減らしてもいいだろう。実際、薄味に煮た方が、素材の味が活きて美味しいようだ。

この「けの汁」は、作る時には、ひたすら刻む手間が掛かるが、毎日火を通して、数日は日持ちがするので、昔の嫁さんは暇を見つけては野菜を刻んで「けの汁」を作り、あとに時間を作ったのだ。

つまり、正月は来客や親戚の集まりで、本家の嫁ともなれば座る間も無く立ち働いたことだろう。

そして、やっと正月が一段落して、実家に里帰りしたくても、義父母や夫、小姑たちの食事が・・・。

そんな時のために「けの汁」を作り置けば、数日は手抜きが出来、留守も出来たらしい。

津軽の「けの汁」は、小正月(女正月)の料理と言われているが、嫁たちの苦肉のアイデァ料理だったかも知れない。

正月の忙しさ、慌しさも一段落して、実家に息抜きに行く・・・「けの汁」を用意してるから、留守中の食事はそれで間に合わせて・・・と、嫁が精一杯の気持ち。1

野菜がたっぷりで、栄養的にもいい上に、細かく“粥”状になっているから、高齢者にも幼児にも食べ易い。小分けに保存した「けの汁」は、餅を入れても変化が出るし、卵でとじた雑炊にすればもっと栄養が完璧になる。

見た目の美しさは無いけれど、優しさと暖かさを感じさせる「けの汁」。

“粥の汁”の訛りと言うが、“健(康)の汁”と言ってもいい、一品「けの汁」は手間をかけても、充分に元が取れる(暇も戻る)。

2007年1月13日 (土)

“黒ソイ”は北海の鯛

Photo_233 一週間前に“真鱈”を送ってくださったばかりなのに、今日また親友J子さんから“黒ソイ”が2匹届いた。

何しろデザイナーをしているご主人(我が愚息が目標にする人)の目下のメイン仕事は町のランドマークを作る・・・つまり、町全体をデザインすること。

だから、各地を調査に歩き、土地ごとに市場に寄っては美味しい魚・珍しい魚を見つけるのが趣味。

が、実は大の釣り好きで、仕事のストレス解消・・・と称して、行く先々で釣りも楽しむと言う。しかも、それでいて釣る魚はプロ級なのだ。

J子さん曰く、「魚を買うため、釣るために、港に近い町の仕事なら報酬を聞きもしないで喜んで引き受けてるのよ。」と、奥様としても結構嬉しそう。

何より、誰より嬉しいのは私で、おかげさまでいろいろな魚が食べられる。

昨年11月には、見事な60センチ超“真鯛”を2匹釣り上げ、1匹送ってくださったし、12月には男鹿の市場からハタハタ。正月は5日釣り真鱈。

今回頂いたのも、青森県・平内(陸奥湾)の釣り“黒ソイ”だが、この“黒ソイ”は、北海の鯛とも称される。

かつては高級魚でなかなか食べられない魚だったが、最近では漁獲も増え、また養殖も始まったので、買い求め易くなってきた。

カサゴやメバルの仲間で、フサカサゴ科メバル属。体長は20~30センチ。

30センチクラスのものはなかなか釣れないと言うが、これはそれを超えるくらいの大物だった。

主として西日本以北で多く獲れるが、日本各地で釣り人に人気がある。

6~7月頃に産卵するが、珍しい卵胎生魚だ。

根付き魚なので、一年中獲れるが、食べて美味しいのはいまの時季。

夜行性で、テトラポットや沈船などの障害物に隠れるように棲息している。

淡白な白身魚で、刺身にするとコリコリした食感は河豚にも似ている。

まず、手前の大きな1匹は刺身にした。

刺身のあとのアラは潮汁にすると、品のあるいい出汁が出る。Photo_236 Photo_237

冬は、鍋にすることが多いが、美味しくて鍋底を突くから、この魚も「鍋壊し」と言われる。

迷ったが、あと1匹は塩焼きにした。Photo_238

煮付けも美味しいが、中国の鯉料理のように、丸ごと唐揚げにして野菜や茸の甘酢餡をかけたものはかなり美味。昔は父のリクエストで、母がよく作っていた。

中国では祝いの席に、こうした料理が出されるそうだ。

室蘭市の魚に制定されている。

2007年1月12日 (金)

“クワイ”は白より青

Dsc03818 おせち料理で見るくらいで、ふだんはあまり馴染みの無い野菜の一つが“クワイ”。

←クワイの含煮(梔子の実で色を付けてある)。

クワイはオモダカ科の多年草で、地中に出来る塊茎を食用にする。

古くから滋養強壮の効果があると言われて珍重されてきた。

一般的には白いものより青いものが味がいいとされ、11月末から3月頃まで出回る。

含め煮や旨煮のほか、キントンにしたり寄せ鍋に使ってもいい。

ホクッなんだけれどホックリではない。勿論ネバッは無い。

カリッともちょっと違う、コリッ・・・?、シャキッ・・・?、表現って難しい。

その微妙な歯触りは、里芋や蓮根・・・それらのどれにも無い不思議な優しさだ。

薄切りしてアク抜きし、風干しにしてから油で揚げる“クワイ煎餅”は美味しい。

擂り下ろして、卵・小麦粉と練り合わせ、団子にして胡麻油で揚げてもいける。

クワイと烏賊、筍の炒め物039

  • クワイと筍は薄切り。烏賊(冷凍のモンゴウイカでOK)は一口大に切って片栗粉を塗して揚げておく。
  • クワイと筍を胡麻油で炒め、揚げた烏賊を加え、オイスターソースで調味。
  • 水溶き片栗粉でトロミを付ける。

一つの根に、毎年1~2子を生じ、それはまるで慈母が諸子に乳を与えるように見える・・・というので「慈姑(くわい)」と呼ばれるようになった。

実際、クワイは乳の出を良くするそうだ。

つまり、姑とは母のことなのだ。Photo_242 Photo_243

「私は母、クワイ(慈姑)ね」と言ったら、「オ~、クワイ(怖いのことか?)!」って・・・家の嫁が言ったんじゃないよ。

オモダカ科の特徴が葉に顕著。

2007年1月11日 (木)

安い鶏肝で保存食

11日の《鏡開き》が終わると、すっかり正月気分も失せて、ホッと気も抜ける。

子供たちの冬休みもそろそろ終わり、早い所では昨日から新学期・遅くてもこの連休明けから新学期だろう。

やっと、少しホッと息抜きできる時間が・・・そんな時、作り置きの惣菜を作っておこう。

正月のあとで、財布が寂しくても、贅沢気分が味わえる・・・安い鶏肝類を使ったものばかりだが、リッチな美味しさなのだ。

作り置き惣菜があると、朝もユトリが持てるし、ご主人の帰宅時間を気にしなくてもいいので助かる。数品用意しておこう。

鶏レバーのペーストDsc03688

作るのは少し手間が掛かるが、作っておけば1週間は保存出来、パン(トーストやサンドイッチなど)にも、野菜ディップにも使える。

  1. レバーは塩水で洗い、流水で流してキッチン・ペーパーでしっかり水気を拭く。
  2. 赤ポルト酒(60cc)・ローリエ(2枚)・タイム枝(少々)・エシャロット(大2個)・セロリ茎(少々)をボールなどに合わせて、1も入れ、冷蔵庫に1晩置く。
  3. 玉葱(1/2個)とニンニク(2片)は微塵切りにして、バター(40g)でゆっくり炒め、飴色に変わったら冷ましておく。
  4. 2で漬けておいたレバーの水気を切り、フライパンにラード(純度100%のものを30g)を熱し、レバーを炒め、軽く焼き色が付いたら弱火にして蓋をして、蒸すように中まで火を通す。
  5. 2の漬け汁は濾してから4に注ぎ、強火にして絡めるように煮詰め、3を加え塩・胡椒で調味。
  6. 5をフードプロセッサー(または笊などで裏漉し)にかけペーストにし、さらに少量のラードを加えて混ぜる。
  7. 氷水を入れたボールに6のボールを浮かべ、練りながら冷まし、冷めたら生クリーム(120cc)を少しずつ加えながら、さらに練って仕上げる。

正月料理にも飽きた胃には、ちょっと気取ったパン食がいい。気合いを入れて作り置きしよう。

レバーは栄養があって安価な食品。蛋白質とビタミン類・ミネラル分が豊富だが、とくにビタミンAの含有量はいろいろな肉類の中で最高。鉄分も摂れるので、女性の貧血予防にもなる。Dsc03554

←鶏レバーと里芋の煮込み餡かけ

しかも、鶏のレバーならクセが無く食べ易い。香辛料や調味料を上手く使えば、臭みも気にならなず美味しくなる。

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また、鶏は飼料と一緒に砂を食べ、飼料粉砕などの消化の助けにしている。その胃袋(筋胃)“砂肝”は、コリコリした歯触りで、串焼き鳥でも人気の部位。

蛋白質が豊富で、鉄分も含まれている。肉類ではカロリーも少ない。

中国料理では茹でたり、揚げたり、煮込んだりと大活躍する部位でもある。

砂肝の薬味味噌和え

作っておくと数日は持ち、来客にも出せる一品。酒にもご飯にも合う。Dsc03682

  1. 砂肝(350g)は、真ん中の薄いところから半分に切り、さらに山の部分から半割り・・・つまり1つの砂肝を4等分。火の通りを良くするようにふくらんだ部分に切り込みを入れて(白い筋は出来れば取り除きたい)、軽く塩・胡椒しておく。
  2. 油揚げ(2枚)は熱湯で油抜きをして、水気を切っておく。
  3. ピーナッツ(1/3カップ)は粗く刻み、蚕豆(冷凍でいい、1カップ)は茹でて皮を剥く。
  4. 葱(1/2本)と生姜(1片)は微塵切り。
  5. 味噌(大3&1/2)、砂糖(大3)をよく混ぜ、味醂(大2)と酒(大1)で溶きのばす。
  6. 焼き網で、1と2を焼き、2は一口大の三角形に切る。
  7. 3と6を5の薬味味噌で和える。

Dsc03425 ←砂肝と葱・ピーマンのマリネ

レバーや砂肝などを選ぶ時は、鮮度が何より大事。ふっくら膨らんで艶があり、指で押して弾力があるものを。

2007年1月10日 (水)

“河豚”の美味は一死に値す?

Photo_244 河豚の骨は貝塚からも発見される。日本人が太古から河豚を好んで食べた証だ。

河豚は「当たれば死ぬ」というので“鉄砲”の異名をもつくらい、内臓の一部に猛毒を持つ。

他に食べる魚が獲れなかったわけでもないのに、毒を持つ河豚を好んで食べた・・・それだけ、この毒魚の味が美味で誘惑的だと言うことだ。

猛毒の正体は《テトロドトキシン》で、なんと青酸カリの300倍もの強さだそうだ。

武士社会になると、主君のためにある命を、あたら河豚中毒で落とすのは不名誉極まりないと、武士には河豚を食べることが禁じられた。

その点、町人は気楽なもので、「河豚は食いたし、命は惜しし」なんて言いながら、冬を待ちかねてその美味を享楽していた。

井原西鶴の作品にも、『好色一代男』をはじめとして、河豚を賞味する江戸町人の姿が活き活きと描写されている。

俳人・芭蕉も、

あら 何ともなや きのふは過て ふくと汁

との句を残している。河豚を食べた夜は、心配で安眠出来なかったが、朝まで何ともなくて、やれやれとホッとする・・・その気持ち、分かるだけに笑えない。Photo_245

近頃は、河豚の刺身もちゃんと皿(プラスチックではあるが)に盛り付けられ、ちり鍋用などとセットで通販で手軽に買える。

日にち指定で届けてくれるので、何かの時には重宝する。

河豚の包丁は、ちゃんとした資格を持った調理師に任せて、安心して賞味することだ。

ガラス細工の花弁のように美しく繊細な“河豚刺し”、中国で絶世の美女と言われた西施の乳の味わいと言う白子を入れた“河豚ちり”・・・白子(西施乳)は安心して食べられるし味は絶品。

河豚の鍋のあとは雑炊が楽しみだ。

俳人・芭蕉の句をもう一つ。

河豚汁や 鯛もあるのに 無分別Photo_246

鍋なら、鯛という美味しくて安心な魚だってあるのに、何を好んで毒がある河豚を食うのか・・・といいつつ河豚を食べる・・・この気持ちも分かる。

たしかに鯛は美味しいけれど、鯛を食べるのは春になってからでもいい。冬はやはり旬の河豚。

何と言われようと、その味の誘惑には勝てない。千年以上も昔に、北宋の詩人・蘇東坡が「河豚の味、一死に値す」といっているくらいだPhoto_247

因みに、日本では海の魚と思われているが、中国の揚子江や黄河には淡水産の河豚がいて、河の中で身に危険を感じると、お腹を大きく膨らませて「ブー、ブー」と啼くそうだ。

それで、《河の豚》と称す。

手頃な値段で白鯖河豚の干物が出ている。サッと炙って酒肴にするのもいい。

2007年1月 9日 (火)

和食・会席のマナー

成人式を迎える、それは一人前の社会人として認められることだ。

一人前とは、社会生活でのルールを守り、マナーを心得、自分の行動に責任を取れることだろうと思う。

昨日は街に晴れ着姿の若者が溢れたが、中にはマナーもルールも無い幼児以下の行動も見受けられた。

荒れる成人式を見ていると、夕張市の成人式とのいろいろなギャップを考えさせられる。

夕張市の成人式は、今後の各地での成人式のあり方を見直す一石にならないか。

さて*********************

大人になった・・・となれば、キチンとした集まりの席に招かれることもある。酒の出ることもあるだろう。

気儘にドンチャン騒ぎしてばかりでは許されない。

日本料理は、本膳料理・懐石料理・会席料理の三つに大別されるが、時代とともに厳密な区別は無くなってきている。

宴会や、慶弔時の会食など、一般的には酒の出る“会席”が多い。

大抵は顔見知りや親しい人が集まることが多いが、どんなに見知った人ばかりでも、ルール違反は「シラケ」のもと。

基本的なルールを守れば、より楽しい会食が出来、次のお誘いもあろうと言うもの。

美しく品良く見せるために、和食の『食べ上手』になろう

  • 乾杯=会の始まりの挨拶だから、飲めなくても形だけでも酒杯に口を付けよう。
  • ナプキン=料理が運ばれてから、ナプキンを取り、二つ折りの折り目を腹側にして膝の上に。
  • 食事の開始=全員に配膳が終わり「どうぞ」と声を掛けられてから・・・周りとペースを合わせること。
  • =割り箸などを割ったあと、二本擦り合わせるのはタブー。ささくれていたら手指で始末する。
  • 椀物=一度箸を置いて、両手で椀を持ち汁を吸う。それから中身を食べるのが余裕。
  • 刺身=器の手前に一度取り、真ん中に山葵を乗せて半分に畳み、片手に持った小皿の醤油をちょっと端に付ける程度で・・・それが粋。刺身の合間にはツマも抓んで生臭みを消そう。
  • 揚げ物=おろし大根を天汁に入れるが、決して箸で掻き回さないこと。おろしを揚げ物に少し乗せるように。
  • 酢の物=手前から少しずつ取って、水切りしながら食べる。器を持ち上げても構わない。最後に調味料を飲む時は手近にある杯や椀物の蓋などに移して飲む。
  • 煮物=蓋付きの器なら、蓋は向こう側に外し、食べ終えたら向こう側から閉める。箸から滑り落ちそうなものは突き刺したりせず、器を持ち上げて口の近くまで運んで食べる。
  • 吸い物=汁と実を交互に食べながら、途中で膳に置くことなく一気に飲みきること。
  • ご飯=飯椀と汁椀の蓋は中合わせにして膳の外に置き、食べ終えたら、左右同時に蓋を戻すように・・・これは練習次第。
  • 果物=大抵はスプーンだけで食べる。滑り落ちないように手を添えても構わない。
  • 和菓子=楊枝で一口大に切って食べる。
  • 抹茶=左手に茶碗を乗せ、二度手前に回し、右手を添えて飲む。飲み口を指先で軽く拭い、懐紙(写真)で拭いて、左手の上で向こうに二度回し、茶碗を元の位置に戻してから右手で膳の上に返す。

困ったら遠慮しないで「仲居さん頼み」

  • 椀の蓋=取り難い時は、焦らないで左手で椀の側面を持ち、指先に力を入れるように・・・同時に左手で蓋を浮かせるように。それでもダメなら失敗する前に「仲居さん頼み」で無難に。
  • おかわり=ご飯や吸い物のおかわりがほしい時は、ご飯なら一口分を残して・吸い物なら空にして、給仕する人のお盆に器を両手で乗せる。おかわりがきたら受け取り、いきなり口を付けずに一度膳に置いてから、おもむろに・・・。
  • 皮付き・殻付き=指を使っても構わない。指先は懐紙に拭い、食後の皿は綺麗に。
  • 尾頭付き魚=頭を懐紙で押さえ、頭に近い背部から食べる。背が終わったら腹部を食べ、片身を食べ終えたら骨を外して皿の向こう側に置き、下身も同じように食べる。口に残った小骨は箸に受けて皿向こうに纏める。
  • その他=食べ方が分からない料理が出た・粗相をした・作法が分からない・・・遠慮なく仲居さんに訊こう。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と諺にも言う。それほど大袈裟に構えなくてもいいが、自分勝手な遣り方はかえってルール違反。気軽に聞きながら楽しく食事することが第一。

一緒に食事をして「楽しい人」と言われるように

美味しいものを、美味しく食べたい時には一緒に食事する人も選びたくなる。

「あの人と食事するのは二度とイヤ」なんて思われないためにも気を付けたいこと。

  • 遅刻=ハナから座をシラケさせるのが“遅刻”。急用で止むを得ず遅れる時は、必ず電話を入れよう。Dsc03783
  • 懐紙=和食の席で欠かせないものは“懐紙”だ。多いめに用意したい。もし忘れたら白いハンカチで代用してもいいが、ティッシュペーパーはマナー違反なのだ。使っても誰も忠告はしないだろうが、無知だと思われても仕方無い。出かける前にはくれぐれも確認しよう。
  • 座席=いきなり上座に座ったりしないように。招かれた人・目上の人が上座、指示があるまでは入口付近に待とう。Dsc03782
  • 正座=痺れないように座り方の練習をしておこう。左右の足は重ねずにお尻をすっぽり足の間に。背筋はのばして・・・。
  • 会話=口の中にものを入れたまま喋らない。会話は食事を楽しくする潤滑油、自慢話・暗い話・臭いの話は避けよう。
  • 酒量=お酒は適度に楽しもう。適度とは酔っ払う量ではない。酩酊なんてもってのほか。
  • 動作=食事中に髪の毛を触るのはタブー。全員が食べ終わるまでは禁煙。中座はなるべくしないように、必要があれば料理の合間にそっと。
  • お開き=招かれた場合はとくにキチンと礼を言って退席を。上座の人から順に退出する。
  • その他=何事も、周囲とペースを合わせるように。くれぐれもお喋りに夢中になって料理のタイミングを狂わせたりしないこと。また逆に会話に参加しないでガツガツと食べていたりもダメ。匂いの強い化粧品・整髪料・香水などはタブーだ。

自分の食べている姿を客観的に想像しよう。

明るい表情で、いかにも美味しそうに食べていれば、周りの人もきっと快く思うはず。

料理を作る人・配膳する人・片付ける人・・・それぞれの立場を考えて、料理を堪能し、食べ散らかすことなく、食後の皿まで綺麗にと心がければ、その時は誰にも好かれる『食事上手な人』になれている。

ついでながら、店を出る時は「ご馳走様」「ありがとう」の一言・・・終わり良ければ総て良しとか。

2007年1月 7日 (日)

“七草粥”で胃の癒し

正月料理を食べ過ぎて、少し疲れ気味の《胃》には、7日の朝の“七草粥”が嬉しい。

せり なづな ごぎょう はこべら ほとけのざ

すずな すずしろ これぞ七草 Photo_248

南北朝の歌人・四辻左大臣が詠んだと言われるが。

昔は春に野に出て、やっと芽を出した野草を摘むのが、貴族たちの楽しみだったようだ。

もっとも旧暦の七草は、いまの2月下旬(今年は2/24日)、若草も芽を出していただろう。

いまでも、7日に若い野草で粥を炊いて食べる“七草粥”の習慣は残っているが、その前日に粥に入れるための摘み草をすることは無くなった。

その代わり、近年では、デパートやスーパーで、七品揃えのパック入りが売られていて、これが好評だという。

諸説ある“七草粥”の習慣だが、どれが正解かは確定されていない。

  • (せり)=水湿地を好む多年草。香味が強い。
  • ナヅナ=生長したものは“ペンペン草”と呼ばれる。越年草。
  • 五形(ごぎょう)=母子草とも言う。葉は白いフェルト状の毛に覆われていて、味は~イマイチ?。
  • 繁縷(はこべら)=ハコベとも言う。産婦の乳の出が良くなると言われる。
  • 仏の座(ほとけのざ)=菊科のタビラコのこと。
  • (すずな)=鈴菜とも書く。いまでは蕪のことを指すが、江戸時代までは水菜や京菜のことと言われた。
  • 蘿蔔(すずしろ)=大根のことだとされている。

簡単七草粥021

  • 土鍋に、洗った米1カップに対して、水を4倍入れて(あれば出し昆布も入れるとさらにGOOD)強火に掛け、沸騰してきたら弱火にして30~40分煮込む(4倍の水加減は全粥程度=写真・中。水を増やせば薄い粥になる)。
  • お粥を煮込んでいる間に、七草は塩少々を入れた湯でサッと茹で、細かく刻んでおく。
  • お粥が炊けたら、塩一つまみと醤油少々で調味。
  • 刻んだ七草をお粥に混ぜ込み(写真・下)、器に盛ってOK(写真・上)。

好みで、お粥の仕上がり際に餅を入れたり、出来たお粥に胡麻や柚子など振りかけてもいい。

ちょっと青臭いような、萌え出たばかりの緑の香りが、子供の頃に原っぱの叢に寝転がったような懐かしさ・・・胃に優しい七草粥は、思い出に繋がる心にも優しい癒し食かもしれない。

2007年1月 6日 (土)

黒豆から“チョロギ”が消えた

おせち料理の中で、艶々と色よく煮えた黒豆の上に、真紅色のチョロギが飾ってあるのは、彩りとして楽しく、いかにも「正月が来たぞ!」という雰囲気があった。

殆どは梅酢味で、歯触りがシャキッとして、黒豆の合間に一つ口に入れるのは絶妙なもの。

ただ、最近は真っ赤なチョロギが乗った黒豆を見かけなくなった。それどころかチョロギそのものがなかなか見あたらない。Photo_249

チョロギは、長老喜とも長老木とも、また千代呂木とも書くことがあり、縁起物として使われることが多い。

西洋名では“エピエール”。地下茎の先端に出来る数珠状の塊茎。

中国原産のシソ科の多年草で、高さは25~45センチくらいになり、卵形の葉を付ける。花は小さくて紅紫色をしている。

小さな塊茎は、トグロを巻いたような奇妙な特色ある形で、日本では梅酢漬けや砂糖漬けにする。煮物に使うこともあるそうだ。Photo_250

→チョロギの梅酢漬け。

西洋料理では、チョロギを茹でて、バター炒めにしグレービーソースをかけて食べるのが一般的なようだ。

赤い着色料などが、とかく問題視される昨今だが、やはり真っ黒な黒豆に飾る場合は真っ赤が映える。黒豆が引き立つ。

数を食べるものでもないし、正月以外には店頭で見ることのないものだ・・・目くじらを立てなくても・・・黒豆からチョロギが消えたのは着色料のせいだろうか。

黒豆の上の、真っ赤なチョロギ・・・“正月らしさ”の食品だったが。

冷凍蚕豆煮Photo_251

黒豆ならぬ、翡翠色の艶やかな豆はいかが?。

  • 冷凍蚕豆はサッと茹で、薄皮を剥いておく。
  • 煮汁(水カップ1に、砂糖1/2カップ、塩小1弱)を鍋で煮溶かし、蚕豆を入れて4~5分煮る。
  • 蚕豆は手早く取り出して、笊に広げ、蚕豆も鍋の煮汁も冷ましておく。
  • どちらも冷めたら、蚕豆を容器に入れ、煮汁を注いでラップをかけて冷蔵庫に1時間ほど冷して、充分に味を含ませる。

ビタミンB1・B2・Cなどが豊富な蚕豆は、正月疲れを回復する一品。

簡単に出来て、綺麗な色・・・正月の黒豆とは一味違う美味しさ。

2007年1月 5日 (金)

『出初式』に“真鱈尽くし”

江戸っ子の心意気を伝える新春の行事といえば《出初式》。

皆が待ちわびた江戸伝承儀式だが、最近では、伝承の“高梯子乗り”などの曲芸的な技の披露より、消防署の訓練パホォーマンスの感がある。

出初式が、本来は全国各地の消防団の初出動の儀式なのだから止むを得ないのだが・・・。

例年は各地で、1/6日前後が《出初式》になっている。今年は明日6日が土曜日のせいか、今日5日に行ったところが多い。

東京では、「火事と喧嘩は江戸の華」なんて、とんでもないことだが、そんなことが言われた時代から、勇壮な出初行事は正月の風物詩になっている。

江戸時代、『鳶』と呼ばれた町火消したちは、“いろは48組”が、それぞれに組の揃い袢纏で、新しい火消し道具を持って新年の町に繰り出したもの。

また、そんな町火消しに対抗して、本郷にあった加賀藩・加賀屋敷の火消し(加賀鳶と呼ばれた)たちも、百万石の権威を後ろ盾に勢い付き、それぞれが火消し意気を競って、江戸市中が活気に満ち溢れたと言われる。

いまでも、こうした伝統を受け継いで、梯子乗りや纏い振り、木遣りなどが披露されてはいる。

ただ、最近の《出初式》は、最新鋭の消防機器・消防車などのデモンストレーションが主になり、時にはレスキュー隊の活動の一環を公開したりという、近代消防隊の一大イベントになっている。

それでも、この《出初式》人気は、正月行事のなかでも相変わらず高いのだ。

正月の6日には殆どの仕事が始まる。今年は土曜日に当たるので、本格的な仕事始めが8日からという恵まれた企業も多いようだが、「松の内」も終わる日は、気持ちを切り替える日だ。

気持ちだけでなく、正月用に買い置いた食品も使い切りたい。

冷蔵庫を点検し、暮れに買った食品は鍋物などで、なるべく早く使い切ろう。

Photo_252 我が家では、大食いの婆ァバ(私)が、次々に何かを作っては食べ・しているので、冷蔵庫に食材が残っていることは滅多に無い。

それを見越したように、親友J子さんが日本海の真鱈を送ってくれた。

腹には、大きな肝と卵巣が・・・。真鱈の肝は“鮟鱇”に負けないくらい美味しい。

J子さん直伝・真鱈の肝味噌焼きPhoto_253

  • 肝を丁寧に潰して、味噌と混ぜ、酒少々で濃い目にのばす。
  • 真鱈の切り身を一晩ほど肝味噌に漬けておく。
  • 味噌は洗い流さず、始めはアルミホイルを乗せて焼き、仕上げに焦げ目を付ける。

J子さん直伝・真鱈の肝和えPhoto_254

  • 真鱈は酒蒸しして、ザッと解しておく。
  • 肝は塩を入れた酒で茹で、裏漉しして、醤油少々で調味。
  • 身と肝を和える。

真鱈の子和え Photo_255 079

真鱈の肝と卵巣、都会のスーパーではなかなか見る機会の無いもの。

少々グロテスクだがこんな物だ。グロテスクだが、味はなかなかいいのだ。Photo_256

→真鱈の卵、塩漬け中。

真鱈の白子は店頭に並ぶが、卵はどうしているのだろう。

魚専門ののテナントと馴染みになれば取っておいてくれるだろうか。

2007年1月 4日 (木)

各地の雑煮と餅

Photo_185

正月に“餅”は付き物。 Photo_259

餅の歴史は、古くは「飯餅(いいもち)」として携行食だった。

餅は「保ち」や「持ち」に通じて、腹持ちが良いことで活用された。

また、やがては「望月の~~」の「望(もち)」に通じると、縁起がいい食べ物とされた。

『源氏物語』には「鏡餅」という言葉が出てくるから、平安時代にはすでに、貴族たちの間では、正月の飾り餅として定着していたようだ。

正月に食べる『雑煮』は、本来は、年神様を迎えるために神棚に供えた供物を、元旦に下げて汁物にして皆で食べたものが雑煮。

いまでは、餅を入れた、地方ごとの特色ある汁物になっている。 この作り方は、地方や地域、家庭ごとに独自の味が守られている。

大別すると、東日本は四角い切り餅を焼き醤油味・西日本は丸餅で味噌味が主流だろう。

その境界線はどの辺りか・・・たぶん、天下分け目の《関が原》ではないかという見方が強い。

東日本で切り餅が使われるのは、伸ばした餅なら幾つにでも切り分けられ、武士たちが戦に備えて考え出したとも言われるが、江戸の武士たちの生活が伺える。

餅を雑煮にして食べるようになったのは室町時代頃からとされるが、その時代は味噌味が主だった。

つまり、調味料の歴史としては味噌のほうが旧い。その後17世紀半ばに醤油の醸造が始まると、そのすっきり軽い味が好評で各地に広まった。

とくに、切り餅には味噌では重過ぎるので、東日本の雑煮は醤油味になったと思われる。

具は各地の産物が入り、雑煮ほど全国津々浦々・多様な正月料理は無いと言われるくらい多様だ。

が、昔は、それぞれ家の商売でいつもある物、乾物屋なら乾物を、八百屋なら野菜を・・・何も無いから餅だけ・・・といった具合に。

日本各地を転勤して、また取材して、いろいろな雑煮を味わった。Photo_260

新潟あたりでは“イクラ入り雑煮”と言うのも食べた。

→新潟風の雑煮。

北陸や広島にも“鰤雑煮”と言うのもある。

鹿児島では“アゴ出汁雑煮”、小豆で作ったお汁粉としか思えないのもあった。Photo_261

香川で食べた、餡子入り丸餅・白味噌仕立ての雑煮は、地元の方には申し訳ないが食べ切れなかった(私が残した数少ない料理)。

→香川の餡入り丸餅雑煮

白味噌仕立ての雑煮は嫌いではないが、餡子入り餅はそのまま頂きたい。

Photo_262 ←我が家の関東風雑煮。鶏ガラと昆布出汁の薄口醤油味。

焼き角餅と野菜(椎茸・人参・大根・里芋・小松菜など)と鶏肉で薄味でシンプル。

今年は夫の古希・退職を記念して、新しい塗り椀を2個奮発した(11月に会津で立ち寄った漆器店で)。

皆様のご家庭の自慢雑煮を教えていただけたら幸甚。

2007年1月 3日 (水)

家族の新年会

我が家の家族が全員集まるのは、正月とゴールデンウィーク、お盆くらいのもの。

それぞれに、いまが働き盛りで、多忙極まりない生活をしている様子・・・夫の30歳台を顧みても、夜中の帰宅が連日だったから「体を壊さぬように気をつけて、頑張れ」としか言いようのない息子と婿・・・報われる日がくればいいのだが・イヤ、きっと報われる。Dsc03794

そんな息子や婿の集まる希少な貴重な一日・・・何をご馳走しようかと考えるのが私の大きな役目・喜び・・・悩み。

今年のメインは、昨年春から人気が急上昇の《青森シャモロック》を取り寄せた。

この鶏は、青森県が1978年から開発に取り組んできて、1998年にやっと農家への供給を始められるに至った新しい地鶏だ。

父親が軍鶏・シャモ、母親は横班プリマスロックの交配種で、濃厚な味で肉のキメが細かく綺麗な朱色をしている。ガラから出る出汁が美味なことでも群を抜いている。

飼育には、一般ブロイラーの倍以上の手間と時間がかかるそうだ。

平飼いで充分に運動している鶏ならではの旨味も加わり、宮内庁で催す外国VIPたちの晩餐会・後餐会・春秋園遊会などに出される料理の食材に使われていることで知られる。Dsc03823

皇室関係の暮れの贈り物にも《青森シャモロック》の燻製がリストアップされている。

その燻製が一羽・\8,000、まずはこれでメイン料理と話題の一つはOK。

二つ目は、子持ちの大きなハタハタの唐揚げ・・・体長25センチのハタハタを10匹。

焼くのは大仕事だと思い、前日に酒と醤油に漬けて置き、薄く片栗粉を塗して唐揚げにしたが、結構これも大変だった。

三つ目は、羅臼産開きホッケ焼き。大きので三枚だけ焼いた。Dsc03830 Dsc03833

これは身離れが良く、骨も少ないので魚好きの孫たちにも好評だろう。

一人ずつの折敷には、帆立貝柱、白身魚、甘エビなどの昆布(天然羅臼物)締め。

牡蠣のベーコン巻き焼き、ホウレン草入り卵巻き、湯葉蒲鉾と湯葉出汁煮、京人参の旨煮、その他。Dsc03828

昆布締めに使った羅臼昆布は勿体無いから薄味の佃煮に。Dsc03832_2  Dsc03831_5 Dsc03834_2

ご飯は《いちご煮(鮑と海胆の潮汁・青森県八戸の名物)》の缶詰を使った“いちご飯(炊き込み飯)”。

とくれば、デザートは本物の苺でしょう。

2007年1月 2日 (火)

年玉って餅のこと

正月の子供たちの楽しみは、何といっても“お年玉”。010

お年玉の袋に入れる金額に悩む人が多いようで、毎年、その相場が新聞やテレビに取り上げられる。

本来はこのお年玉の『年玉』は“年魂”のことで、神様へのお供えのことだった。

日月神を象徴する『重ね餅』には同時に“年重ね”の意味があり、その餅を食べることによって新たな生命力が充足すると言われた。

だからこそ、新魂(あらたま)迎えの餅搗きが大事な儀式だったのだ。Photo_263

餅には神から受ける生命力が宿ると信じられ、自分のところだけでなく、より多くの他所の餅を食べることで、さらに一層の力を得られると考えられた。

したがって、正月の餅は多くの人に贈る習慣が出来たと思われる。

神様に供える“重ね餅”を搗いて、そのあと沢山の小餅を丸める。この丸めた餅は“雑煮”用とは別で、“年魂”として配る分。

丸く作った“年魂=年玉”は、日頃の世話になる人たちだけじゃなく、山や海、田畑、農機具や漁具、家畜などのほか、生活用品にまで餅を配り、ともに新年を祝うようになった。

餅を丸くするのは『円満・清浄潔白』を表し、二つ重ねるのは『日と月』または『昼と夜』を意味する。

「天照大神が“天岩戸”に籠もられ、世の中が真っ暗になった時、鏡を製して祈ったところ、岩戸が開いて再び世の中が明るくなった」と言う故事により、新年の祝いに鏡餅を作り供える・・・という説がある。

当然、嫁入り先、婿方、子は親を、親は子をたがいに招き、おせち料理や餅を一緒に食べることで、生命力は清新されると・・・。

この風習が、正月の里帰りや年始挨拶回り、そして“お年玉”の習慣として残った。

“お年玉”には、子供たちへの小遣いや品物のほかに、神仏詣でに使うお捻り(米や昆布を半紙に包み捻ったもの)もある。

2007年1月 1日 (月)

初詣のあとは“おせち”

あけまして おめでとう ございます。

平穏な新年の朝を迎えることが出来た。

元旦の恒例は、歯磨き・洗顔などのあと、即、府中の【大国魂神社】に初詣。

8時を回っても、かなり広い神社の駐車場は満車で、入庫待ちの長い列・・・20分ほども待ってやっと入れた。

大鳥居をくぐって、長い参道を、両側に並ぶ屋台には眼もくれず(お腹が空いているので、焼き蕎麦・たこ焼・甘酒などの匂いが・・・)、提灯の列が連なり、門も二つほどくぐり、まずは清め水。

旧いお札をお焚き上げに出し、新しいお札を頂いてくる。

すごい人出で、賽銭箱の前はまた行列。

徹夜で疲れ気味なのか、少しやつれ顔の神主さんが忙しそうに小走りに境内を行き来する。

新たに頂いたお札は、神棚が無いので、飾り棚の鏡餅の横に置き(正月が過ぎればそのまま飾り棚の奥に・・・信仰心の薄さが分かる)。

ここからは昨日届いた“おせち”で、夫婦でゆっくりと昼酒。

昨年から、屠蘇酒を作るのは止めて、いい酒にホンの少し金箔を 浮かべて飲むことにした。Dsc03816

美味しい“おせち”と、上等な酒、気分はすっかり正月。

“おせち”と言うと、現在では正月料理とイコールになっているが、本来は節句の料理が総て“おせち”だった。

節句とは一年の節目のことで、その節(せち)に行う神事に供えた食べ物が節供(せっく)と呼ばれる。

中国(唐)から伝わったものは五節気だが、日本本来の節は正月とお盆、春と秋の氏神祭り、6/15の疫病会(祇園祭り)、8/15の十五夜と言われる。

この日は『ハレ(晴れ)の食事=ご馳走=おせち』を作り、神様とともに食べることが重要だった。

正月の“おせち”も、ご馳走を重箱などに詰めておくのは、年神様を迎える節供だからであって、けっして「主婦が正月に骨休めするため」では無いのだ。

と、言いつつ、実は最近の私は時流に乗って、“おせち”で骨休めをさせて貰っている。

子育て中は、“おせち”の意味を教えながら、伝統料理を作っては重箱に詰めたものだが、子供が成長して、年末年始にスキーだとかカウント・ライヴだとか言って友人と過ごすことが多くなり、夫婦だけの正月になってからは、ほとんど料亭の出来合い“おせち”だった。

私が取材に行く老舗料理店でも“おせち”の重箱詰めの注文を受けていて、重箱を預けておくと“おせち”を詰めて晦日に渡してくれた。

付き合いで買ったのが病みつきになって、毎年のようにいろんな料理店の“おせち”を味見してきた。

私が仕事を辞めて、娘が嫁いでからは、デパートのカタログで注文。

息子も家庭を持ち、本当に夫婦だけになってからは、暮れから正月を温泉やホテルで過ごすことが多かった。

昨年は行き付けの《梅の花》の“おせち”\23,000だったが、今年は《イオン》で出した“平野寿将のおせち”。

名料理人と言われる人の料理は、取材の時か前後にほとんど頂いたが、平野氏にお会いしたことはあるのに、料理は頂いたことが無い。

平野氏の名前に釣られて選んだのだが、当然ながら氏は監修しただけで直接作ってはおられない。

それでも、献立を決め、味をチェックされたろうから、まずはOKということで・・・。

例年の予算に比べるとグンと安く済み、二人用で\15,000。浮いた分は《梅の花》の湯葉巻きなど数点買った。

この“おせち”が、元旦の昼・夜の酒肴になる。私が準備したのは、岩手・赤鶏のガラと羅臼昆布、大分ドンコ椎茸などで出汁を取ったお雑煮だけ。

明日からはスーパーも開く。すき焼きでもしよう。

三日には娘夫婦と息子夫婦が孫達を連れて集まるので、正月の手料理はその時に頑張る。

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