『出初式』に“真鱈尽くし”
江戸っ子の心意気を伝える新春の行事といえば《出初式》。
皆が待ちわびた江戸伝承儀式だが、最近では、伝承の“高梯子乗り”などの曲芸的な技の披露より、消防署の訓練パホォーマンスの感がある。
出初式が、本来は全国各地の消防団の初出動の儀式なのだから止むを得ないのだが・・・。
例年は各地で、1/6日前後が《出初式》になっている。今年は明日6日が土曜日のせいか、今日5日に行ったところが多い。
東京では、「火事と喧嘩は江戸の華」なんて、とんでもないことだが、そんなことが言われた時代から、勇壮な出初行事は正月の風物詩になっている。
江戸時代、『鳶』と呼ばれた町火消したちは、“いろは48組”が、それぞれに組の揃い袢纏で、新しい火消し道具を持って新年の町に繰り出したもの。
また、そんな町火消しに対抗して、本郷にあった加賀藩・加賀屋敷の火消し(加賀鳶と呼ばれた)たちも、百万石の権威を後ろ盾に勢い付き、それぞれが火消し意気を競って、江戸市中が活気に満ち溢れたと言われる。
いまでも、こうした伝統を受け継いで、梯子乗りや纏い振り、木遣りなどが披露されてはいる。
ただ、最近の《出初式》は、最新鋭の消防機器・消防車などのデモンストレーションが主になり、時にはレスキュー隊の活動の一環を公開したりという、近代消防隊の一大イベントになっている。
それでも、この《出初式》人気は、正月行事のなかでも相変わらず高いのだ。
正月の6日には殆どの仕事が始まる。今年は土曜日に当たるので、本格的な仕事始めが8日からという恵まれた企業も多いようだが、「松の内」も終わる日は、気持ちを切り替える日だ。
気持ちだけでなく、正月用に買い置いた食品も使い切りたい。
冷蔵庫を点検し、暮れに買った食品は鍋物などで、なるべく早く使い切ろう。
我が家では、大食いの婆ァバ(私)が、次々に何かを作っては食べ・しているので、冷蔵庫に食材が残っていることは滅多に無い。
それを見越したように、親友J子さんが日本海の真鱈を送ってくれた。
腹には、大きな肝と卵巣が・・・。真鱈の肝は“鮟鱇”に負けないくらい美味しい。
- 肝を丁寧に潰して、味噌と混ぜ、酒少々で濃い目にのばす。
- 真鱈の切り身を一晩ほど肝味噌に漬けておく。
- 味噌は洗い流さず、始めはアルミホイルを乗せて焼き、仕上げに焦げ目を付ける。
- 真鱈は酒蒸しして、ザッと解しておく。
- 肝は塩を入れた酒で茹で、裏漉しして、醤油少々で調味。
- 身と肝を和える。
真鱈の肝と卵巣、都会のスーパーではなかなか見る機会の無いもの。
少々グロテスクだがこんな物だ。グロテスクだが、味はなかなかいいのだ。
→真鱈の卵、塩漬け中。
真鱈の白子は店頭に並ぶが、卵はどうしているのだろう。
魚専門ののテナントと馴染みになれば取っておいてくれるだろうか。
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