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2007年1月 9日 (火)

和食・会席のマナー

成人式を迎える、それは一人前の社会人として認められることだ。

一人前とは、社会生活でのルールを守り、マナーを心得、自分の行動に責任を取れることだろうと思う。

昨日は街に晴れ着姿の若者が溢れたが、中にはマナーもルールも無い幼児以下の行動も見受けられた。

荒れる成人式を見ていると、夕張市の成人式とのいろいろなギャップを考えさせられる。

夕張市の成人式は、今後の各地での成人式のあり方を見直す一石にならないか。

さて*********************

大人になった・・・となれば、キチンとした集まりの席に招かれることもある。酒の出ることもあるだろう。

気儘にドンチャン騒ぎしてばかりでは許されない。

日本料理は、本膳料理・懐石料理・会席料理の三つに大別されるが、時代とともに厳密な区別は無くなってきている。

宴会や、慶弔時の会食など、一般的には酒の出る“会席”が多い。

大抵は顔見知りや親しい人が集まることが多いが、どんなに見知った人ばかりでも、ルール違反は「シラケ」のもと。

基本的なルールを守れば、より楽しい会食が出来、次のお誘いもあろうと言うもの。

美しく品良く見せるために、和食の『食べ上手』になろう

  • 乾杯=会の始まりの挨拶だから、飲めなくても形だけでも酒杯に口を付けよう。
  • ナプキン=料理が運ばれてから、ナプキンを取り、二つ折りの折り目を腹側にして膝の上に。
  • 食事の開始=全員に配膳が終わり「どうぞ」と声を掛けられてから・・・周りとペースを合わせること。
  • =割り箸などを割ったあと、二本擦り合わせるのはタブー。ささくれていたら手指で始末する。
  • 椀物=一度箸を置いて、両手で椀を持ち汁を吸う。それから中身を食べるのが余裕。
  • 刺身=器の手前に一度取り、真ん中に山葵を乗せて半分に畳み、片手に持った小皿の醤油をちょっと端に付ける程度で・・・それが粋。刺身の合間にはツマも抓んで生臭みを消そう。
  • 揚げ物=おろし大根を天汁に入れるが、決して箸で掻き回さないこと。おろしを揚げ物に少し乗せるように。
  • 酢の物=手前から少しずつ取って、水切りしながら食べる。器を持ち上げても構わない。最後に調味料を飲む時は手近にある杯や椀物の蓋などに移して飲む。
  • 煮物=蓋付きの器なら、蓋は向こう側に外し、食べ終えたら向こう側から閉める。箸から滑り落ちそうなものは突き刺したりせず、器を持ち上げて口の近くまで運んで食べる。
  • 吸い物=汁と実を交互に食べながら、途中で膳に置くことなく一気に飲みきること。
  • ご飯=飯椀と汁椀の蓋は中合わせにして膳の外に置き、食べ終えたら、左右同時に蓋を戻すように・・・これは練習次第。
  • 果物=大抵はスプーンだけで食べる。滑り落ちないように手を添えても構わない。
  • 和菓子=楊枝で一口大に切って食べる。
  • 抹茶=左手に茶碗を乗せ、二度手前に回し、右手を添えて飲む。飲み口を指先で軽く拭い、懐紙(写真)で拭いて、左手の上で向こうに二度回し、茶碗を元の位置に戻してから右手で膳の上に返す。

困ったら遠慮しないで「仲居さん頼み」

  • 椀の蓋=取り難い時は、焦らないで左手で椀の側面を持ち、指先に力を入れるように・・・同時に左手で蓋を浮かせるように。それでもダメなら失敗する前に「仲居さん頼み」で無難に。
  • おかわり=ご飯や吸い物のおかわりがほしい時は、ご飯なら一口分を残して・吸い物なら空にして、給仕する人のお盆に器を両手で乗せる。おかわりがきたら受け取り、いきなり口を付けずに一度膳に置いてから、おもむろに・・・。
  • 皮付き・殻付き=指を使っても構わない。指先は懐紙に拭い、食後の皿は綺麗に。
  • 尾頭付き魚=頭を懐紙で押さえ、頭に近い背部から食べる。背が終わったら腹部を食べ、片身を食べ終えたら骨を外して皿の向こう側に置き、下身も同じように食べる。口に残った小骨は箸に受けて皿向こうに纏める。
  • その他=食べ方が分からない料理が出た・粗相をした・作法が分からない・・・遠慮なく仲居さんに訊こう。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と諺にも言う。それほど大袈裟に構えなくてもいいが、自分勝手な遣り方はかえってルール違反。気軽に聞きながら楽しく食事することが第一。

一緒に食事をして「楽しい人」と言われるように

美味しいものを、美味しく食べたい時には一緒に食事する人も選びたくなる。

「あの人と食事するのは二度とイヤ」なんて思われないためにも気を付けたいこと。

  • 遅刻=ハナから座をシラケさせるのが“遅刻”。急用で止むを得ず遅れる時は、必ず電話を入れよう。Dsc03783
  • 懐紙=和食の席で欠かせないものは“懐紙”だ。多いめに用意したい。もし忘れたら白いハンカチで代用してもいいが、ティッシュペーパーはマナー違反なのだ。使っても誰も忠告はしないだろうが、無知だと思われても仕方無い。出かける前にはくれぐれも確認しよう。
  • 座席=いきなり上座に座ったりしないように。招かれた人・目上の人が上座、指示があるまでは入口付近に待とう。Dsc03782
  • 正座=痺れないように座り方の練習をしておこう。左右の足は重ねずにお尻をすっぽり足の間に。背筋はのばして・・・。
  • 会話=口の中にものを入れたまま喋らない。会話は食事を楽しくする潤滑油、自慢話・暗い話・臭いの話は避けよう。
  • 酒量=お酒は適度に楽しもう。適度とは酔っ払う量ではない。酩酊なんてもってのほか。
  • 動作=食事中に髪の毛を触るのはタブー。全員が食べ終わるまでは禁煙。中座はなるべくしないように、必要があれば料理の合間にそっと。
  • お開き=招かれた場合はとくにキチンと礼を言って退席を。上座の人から順に退出する。
  • その他=何事も、周囲とペースを合わせるように。くれぐれもお喋りに夢中になって料理のタイミングを狂わせたりしないこと。また逆に会話に参加しないでガツガツと食べていたりもダメ。匂いの強い化粧品・整髪料・香水などはタブーだ。

自分の食べている姿を客観的に想像しよう。

明るい表情で、いかにも美味しそうに食べていれば、周りの人もきっと快く思うはず。

料理を作る人・配膳する人・片付ける人・・・それぞれの立場を考えて、料理を堪能し、食べ散らかすことなく、食後の皿まで綺麗にと心がければ、その時は誰にも好かれる『食事上手な人』になれている。

ついでながら、店を出る時は「ご馳走様」「ありがとう」の一言・・・終わり良ければ総て良しとか。

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