“芹”の香り
“芹(せり)”は、独特の香りと歯応えで、古くから愛好家が多い。
春の七草の一つとして知られ、『万葉集』などにも詠まれていることでも、古くから親しまれている野菜だということが分かる。
日本原産の野菜で、平安時代にはすでに栽培が始まっていた。
田の畦などに自生もしているが、近年の市場に見るのは施設栽培されたものだ。
香りが強いが、この香りの成分は精油で、これが食欲を刺激する。
自生の露地物はカロチンやビタミンB1・Cが期待できるが、施設栽培物にはあまり栄養素を期待しないほうがいい。
ただ、どちらも利尿効果があり、常食することで保湿効果があると言われる。
アクが強いので茹でたら水に取ったほうがいいだろう。
香りと歯触りを活かして、お浸し、和え物、汁の実に使う。鍋物の青味としてもいいものだ。
今日は、誰でも出来る和え物・・・手抜きのようだが、一番好きな芹の食べ方なのでご容赦を。
- 芹(1束)は根を取り、洗って熱湯で茹で、冷水に取って冷まし、水気を絞り4~5センチ程度に切る。
- 出汁、醤油、味醂を各1:1:1の分量で混ぜ合わせる。
- 2の半量を下味として1を和え、10分ほどそのまま置いて、味が馴染んだら汁気を軽く絞る。
- 2の残る半量に切り胡麻(10g)を加えて3を和える。
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