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2007年3月 3日 (土)

雛祭りの「蛤」

_142雛祭りは、女性にとっては幾つになっても心が華やぐ。142

陶芸で焼いた、私の手作りのお雛様を飾った。

ますます気分が華やいで、もう一対作ってみることに・・・。

久しぶりに千代紙を取り出して、和紙のお雛様を作った。144

長方形の千代紙を長く二つ折りにして、右からと左から、交互に重ねて着せていくだけの簡単な作り方。

豪華な雛人形もいいが、こんな手作り雛も可愛いものだ。

こんなことをしているうちに夕方。

今日は散らし寿司と、蛤料理にしよう。

雛の節供には昔から貝が付き物だ。

赤貝、浅蜊、平貝、鳥貝、青柳・・・そして蛤。Photo_180

とくに蛤は、幾千万個集めても、元の一対でなければ決してピッタリ合わない・・・その神秘性が一夫一婦の鑑とされた。

平安時代の貴族の姫たちが、たくさんの貝殻から合う一対を探し出す【貝あわせ】という遊びに興じたのも、蛤の特性を知ってのこと。

この特性で、蛤は婚礼の席に使われることが多い。

雛祭りは、お内裏様の婚礼とも言われる。

そこで蛤が雛の節供に使われることが多いのだ。Photo_181

古い貝塚から出土する貝殻の中でも、蛤は圧倒的に多いことから、古代から親しまれた貝だと分かる。

蛤は、3~4月が旬なので、その点からも春の祝いの膳には“吸い物”として出される。

薄い塩味が蛤の美味しさを一番良く引き出すそうで、吸い物のほか“酒蒸し”などでも、薄塩味が本格的で、醤油は使わないものだ。

殻焼き、ヌタ、浜鍋やクリーム煮などにもする。

砂出しは、海水程度の塩水に金気の物を入れて一晩置く。真水では殻を開けず砂を吐かない。

蛤の名は形が栗に似ていて、まるで「浜の栗」のようだと・・・シンプルな造形の美だ。

日本では、貝塚から沢山の蛤の殻が見つかっている。縄文時代から愛食されていたようだ。

剥き身の茶碗蒸し(2人分)189

  1. 蛤(2個)は殻から出し、クコの実(適宜)は微温湯に浸けておく。
  2. 鍋に鶏がらのスープ(400cc、固形・顆粒を溶かしたものでも)を煮立て、塩少々で味を調え冷ましておく。
  3. 卵(1個)を良く溶き、2と合わせ、目の細かい笊で濾す。
  4. 深い器に3を分け入れ、1をそっと乗せるように入れて、湯気の立った蒸し器に入れる。
  5. 約7分ほど蒸し、竹串を刺してみて液が浮いてこなければOK。
  6. 小口切りの万能葱(青い部分だけ)を乗せる。

※蛤が6個あったので、吸い物に2個づつ、茶碗蒸しに1個づつ使った。

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