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2007年3月 5日 (月)

映画「蒼き狼・地果て海尽きるまで」にみる食

歴史上最大の帝国・・・と言われた、12~13世紀(約800年前)のモンゴル。232

西はペルシャ湾から、東は中国に至る広大な土地を支配下に治め、多くの伝説を残したモンゴル建国の雄を、一人の“男”として描いた超大作【蒼き狼・地果て海尽きるまで】(原作・森村誠一「地果て海尽きるまで」)を観てきた。

※記事中の写真はパンフレットより

その英雄は、チンギス・ハーン。

ハーンとは王のことだ。

日本にも「ジンギスカンは源の義経」なんて説もあった。

が、これは義経を慕い、哀れむ“判官贔屓(はんがんびいき)”の日本人が、後世まで義経を忘れまいと、終焉の地とされる平泉で死んだのではなく、せめて海を渡り、彼の地に逃れていて欲しい・・・との思いで作り出したもの。

その彼の地が、大平原が広がり、部族間闘争が繰り返されていた12世紀末のモンゴル。

戦いに敗れれば、その部族の男たちは皆殺し。女たちは家畜や宝飾品と同じように、戦利品として略奪される。

そんな部族の一つ、チンギスの族長の跡継ぎ息子として生まれたのがテムジン=後のチンギス・ハーンだ。

彼は、部族の始祖と崇められる“蒼き狼”の生まれ変わりといわれ、モンゴルの未来を担う存在として、期待され大事に育てられていた。

14歳になった時、対立部族との闘争で父が毒殺され、彼の周辺は一変する。

父の部下たちは、彼が、部族がかつて敵から略奪してきた女が生んだ子だと、彼を見捨て、その上「その女(テムジンの母)は、略奪されてくる前に身籠っていた。長の息子ではない」と疑いの噂を撒き散らす。

自分の出生への疑惑、「“蒼き狼”の血を引き継いだのではなかったのか」という苦悩。

しかし、テムジン(反町隆史)は、母・ホエルン(若村麻由美)や弟妹たちを守るために立ち上がる。

“蒼き狼”の血筋であることを証明することは、自分の出生の疑惑を絶つことなのだ。

不屈のテムジンは、モンゴル統一という壮大な目標に向かって踏み出す。

同盟を結んでいる部族の族長の娘と結婚し、少しずつ頭角を現してきたテムジンだが、まだまだ少数部族。

襲って来る敵は四方にいた。

日々、戦いに気が休まらない、そんな時、彼の妻・ポルテ(菊川 怜)が、母と同じ運命に・・・敵の部族に略奪されるのだ。

必死の戦略で、最愛の妻を取り戻した時は既に10ヶ月を経ていて、妻は身籠っていた。

妻への愛は変わらない、愛しているからこそ心の葛藤は深い。

間もなく男児が生まれるが、この子は本当に自分の子なのか?。

いっそ殺そうと思った赤ん坊、付けた名はジュチ。よそ者という意味だ。

我が子と思えば愛しい、が黒い影が憎しみを呼び覚ます。

自分と同じ宿命の息子・ジュチ(松山ケンイチ)が成長した時、テムジンはジュチに過酷な任務を与える。

その任地で、毒矢にやられたジュチが、どれほどに父を恋しがっていたか・・・テムジンの心に父親としての熱い思いが噴出す。228

若手からベテランまで、豪華なキャストで4ヶ月に渡るオール・モンゴルロケ。

モンゴル軍の兵士5000人が参加した騎馬隊の戦闘シーンや、27,000人のエキストラによる即位式シーン。

どの場面も観客を圧倒する迫力だ。

迫力の戦闘シーンは多かったが、さてさて・・・こんなに食事シーンが無い映画も珍しいかも。

テムジンが、母や弟妹たちと部族から見捨てられ、森の中でヒッソリ暮らした時期、彼らの食料はモリで突いた川魚、弓矢で射た野兎、そして食べられそうな草や木の実。

川魚は串に刺し火で焼いていた。鍋で煮込んでいたのは野兎だろう。

そして、テムジンを支援すると約束しながら、ウソの話に乗って裏切る大きな部族の長(津川雅彦)が、その話を聞きながら食べていたのは、多分チーズ。

モンゴルには、「ホロート」と呼ばれる、カッテージチーズを固めたような真っ白なチーズがあり、神聖な雪のような白さで、いまでも正月には欠かせない伝統食になっている。

これが、その原型かも・・・なんて思いで、身を乗り出したが、そのシーンは1~2秒。

ストーリーの展開を左右することでは無いからか、とにかく食事のシーンは見られなかった。

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