“蛍烏賊”は海の妖精
春から初夏にかけての時季、富山湾の夜は青白い光を放つ妖精が夢の世界に誘う。
妖精の正体は、産卵のために群れをなして湾内に押し寄せる“蛍烏賊(ほたるいか)”だ。
夕暮れ時になると、“蛍烏賊”は産卵のために海面近くまで浮上、青白い光を放つ。
この「蛍烏賊群遊面」は、特別天然記念物になっていて、こうした自然の神秘をひと目観ようと観光客が押しかける。
この海面を見る観光船が、滑川や魚津から出ているが・・・。
さて、困ったことには、『蛍烏賊会館』なる展示館があるが、生簀のように蛍烏賊が泳ぐ・・・「おや、旨そう」とばかりに、一杯機嫌で生簀から手掴みで、頂戴する輩もいると言う。
運良く生の蛍烏賊が手に入ったら、やはり刺身でしょ。目玉やカラス(口)を取る手間を惜しまなければ絶品。
卓上の小鍋でサッと湯通し“釜上げ”を酢味噌(芥子醤油でも)に付け食べる。
産地なら踊り食いでも・・・新鮮なほど旨い。寿司種にしてもオツな味だ。長い足の先には毒があるなんて言う伝えもあるが、毒に遣られた話は聴いたことが無い。
漁れたてをそのまま醤油に漬けこんだ“沖漬け”は、上戸には堪えられない肴だ。
一般的にはボイル物が入手し易い、酢味噌・生姜醤油・山葵醤油で食べる他、サラダ・味噌汁・炒め物・豆腐と煮付けなどに使える。
最近は、輸送事情が良くなり、刺身用に生の出荷もある。鮮度がいいものは内臓が透けて赤っぽく輝いている。
生の“蛍烏賊”は、刺身もいいが、卓上でしゃぶしゃぶ風に茹でながら、熱々を芥子酢味噌で食べる「釜揚げ」が美味しい。
一般的に入手しやすいボイル物は、酢味噌で和えるのが食べ易い。
生姜醤油や山葵醤油、芥子醤油もいい。
産地で、獲れたてを
醤油に漬け込んだ「沖作り」は酒肴にピッタリだ。
春キャベツと一緒に炒め、アンチョビで味付けしたもの。
春野菜とサラダに、パスタにも。
天婦羅や味噌汁にも美味しく使える。
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