“新筍”とツクネの煮物
これからもっと買い易い値段になるだろうし、新物の水煮も出て、使いやすくなる。
一般的に筍と呼ばれるのは、孟宗竹の嫩芽のことだ。
別名江南竹とも呼ばれるように中国南部・江南辺りが原産地。
日本には琉球~薩摩を経て入り、京都に持ち込まれたのは約200余年前だという。
その後、京都では竹林を、たんなる竹薮にしておかず、竹畑として大切に作ってきた。
そのため有名な竹畑が多く残って伝えられているのだ。
こうして育つ、柔らかくて瑞々しい筍は、京都の有名な産物になっているのだ。
最近では各地で竹林の改良が進み、エグミの少ない柔らかい筍が生産されている。
朝取りの物がいいと言われるように、取ってから時間が経つほどにエグミが強くなる。
買って来たら少しでも早く茹でるのが一番。
鮮度のいい筍を求めるなら、地域によっては新物の水煮のほうがいいこともある。
ただ、皮付き・泥付きの新しい筍の味と香りは替え難い。
そんな生の新鮮筍を買ったら、一刻も早く、たっぷりの湯に米糠と赤唐辛子を入れ、皮を少し剥いて穂先を斜めに切り落とし、縦に包丁を入れてから茹でる。
穂先の柔らかな皮は、汁の実もいいが、刻んで梅肉と和えるのが美味しい。
筍は、鰹節たっぷりの地カツオ煮、若芽と炊き合わせた若竹煮、木の芽和え、梅肉和え、白和え、田楽、天婦羅・・・筍飯もさらに良し。
- まず鶏つくねを作る(他の料理にも応用できる)=鶏挽肉(150g)に葱(10センチほど)と生姜少々の各微塵切り、卵半量、小麦粉(大1&1/4)、塩ひとつまみを良く混ぜ、小さく少し平らな円形に丸める。
- 1をフライパンにサラダ油を敷いて両面焼く。
- 茹でた筍(1/2本)、人参(3~4センチ)、蕪(1個)を食べ易く切る。
- 鍋に出汁(1カップ)、トマトケチャップ(大1&1/2)、砂糖(小1)、醤油(大1/2)を入れ、2と3を加え、7~8分煮込む。
- 水溶き片栗粉で薄いトロミを付けて盛り付ける。
- 蕪の葉を細かく刻み、塩揉みし、サッと洗って堅く絞る・・・これをトッピング。
※煮汁にトマトケチャップを入れるのがミソ(ケチャップが味噌?)。こっくりした味が、ご飯に良く合う。蕪じゃなくても、大根でもOK。
筍は、先のほうは煮物などに、根元は筍飯などに使うといい。
使いきれない分は、密閉容器に入れ、被るだけの水に浸して冷蔵庫に・・・こまめに水を換えていれば3~4日は保存できる。
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