“蚕豆”と海老の掻き揚げ
★この数日で、ベランダの紫蘭が咲いた。
“蚕豆”が出てくると「もう初夏だ」と思う。
今年は少し早めに旬が来たようだ。
茹でたての若い蚕豆に、パッと塩を振って、ビールをグイッ!・・・そんな瞬間が恋しくなる時期か。
初夏の澄み切った空のように、青々としているから“空豆”と言った・・・それも一説。
蚕(かいこ)が巣を営む時期に豆が熟すから“蚕豆”という字が当てられた・・・これも一説。
豆は普通は下がって育つが、蚕豆の莢は天に向かって育つと言われ、それが名の由来と言うのもある。
九州辺りでは『唐豆』、中国地方では『夏豆』、近畿地方では『大和豆』、駿河から伊豆辺りでは『五月豆』、相模周辺では何故か『冬豆』、房総一帯では『雪割り豆』・・・と各地で、実に多様な呼び名がある。
たんぱく質、ビタミンB1・B2・Cなどが豊富で、スタミナ&活力の源と言われる。
料理の道を志す人は必ず目を通すと言う『和漢三才図会』には、蚕豆のことを“子孫繁盛草”と記している。
写真左は、薄皮も剥いて塩と砂糖で“翡翠煮”にした一品。
炒めたり、揚げたりするのも甘味が出て美味になる。
- 蚕豆(300g)は莢から出して薄皮を剥き、半分にしておく。
- 海老(3尾)は殻を剥き、背ワタを抜いて1センチに切る。
- ハム(2枚)は約1センチの角切り。
- 卵(1/2)に水を合わせて150ccにして混ぜ、小麦粉(100cc)を加えて、捏ねないようにサックリ混ぜる。
- 4を半分に分け、一つは1の半量+2、もう一つは1の残り半量+3をそれぞれ加え混ぜる。
- 揚げ油を170℃に熱し、5を大き目のスプーンですくって、一杯ずつ静かに油に入れていく。
- 入れても、直ぐには弄らず、周りが固まってしっかりしてから裏返す。
- ジックリと揚げるとカラリとする。
- 油を切って、山椒塩(塩に粉山椒を混ぜる)を振る。
※衣は粘りが出たらダメ。少しくらい小麦粉が解けずに粉のまま残っていてもOK。
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