「海胆」と「雲丹」
「海胆」と「雲丹」はどう違うのか。
栗のイガのような鋭い棘を持つ「海胆」、瓶詰めのラベルには「雲丹」と書いてある。
つまり、加工されると海胆は雲丹になるのだ。
生の海胆の写真は去年の6月末に青森駅前の新鮮市場で撮ったものだ。
ただ、精巣も見分けが付かないほど良く似ているので、売られる時は混在していることが多い。
卵巣を食べるのだから、卵巣が成熟する時期が一番美味しいわけだ。
海胆の種類によって、産卵期が少しずれるが、紫海胆の場合は、夏が産卵期なので、春から夏までが美味しい時期になる。
北海道が主産地で、次いで三陸、下関・・・紫海胆の質の良さでは、越前海胆がいいと言われる。
ただ、海胆の中では一番味がいいとされるのは、北海道の馬糞海胆で、旬は春。
最近は、外国からの輸入ものが増えているが、国産のものは小粒で味もいいが値段もいい。
海胆は、やはり生の濃厚な味わいが格別だ。
かすかな海の香りと仄かな甘味が好まれるが、この旨さはグリシンなど六種類のアミノ酸による。
生の海胆は日持ちが悪いので、ほとんどは塩漬けしアルコールを少し加えた粒雲丹などに加工される。
最近では、焼き海胆という珍味が好評だが、三陸産の海胆を鮑の貝殻にビッシリ詰めて焼いた“焼き海胆”を、マグロ君のブログを伝に【吉川水産】で買った。
塩を洗い落とし、サッと湯通しした若布と海胆を盛り合わせ、山葵醤油をかけて、混ぜるように和えながら食べる。
若布をホウレン草に代えてもいい。
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