根曲がり竹のタケノコ
昨日の午後は、頂きものが続いた。
北海道のK子さんは、私が編集者当時のファンの一人だったが、その後も折に触れて、何かと名産を贈ってくれる。
北海道の初夏の味覚の、代表的なものの一つがグリーンアスパラ。
本土のものとは、ひと味違う甘さがあり、とにかく太い。
頂いて、2~3日分は生のまま野菜室に保存したが、後は固めに茹でて、長さのまま密封して冷凍庫に入れた。
一緒の箱に入っていたのは、私が好きな「ジンギスカン」用の味付きラム。
そして、いつも、いろいろ送ってくれる親友のJ子さんからは、青森・八甲田山からの“根曲がり竹のタケノコ”。
これは、冷凍は効かないが、茹でて水に入れ、水を換えていればしばらく保つ。
本格的に保存するには、瓶詰めにする方法があるが、そこまでの量ではないから、水替えで大丈夫だと思う。
この“根曲がり竹”は、主に、東北以北・雪の多い地域に自生する。
5月中旬~6月中旬が採取のピーク。
根曲がり竹は、竹薮として群生しているが、広葉樹と混在するところに生えているほうが、タケノコの味はいいようだ。
竹薮は、根曲がり竹と言うだけに、根元が湾曲し、絡まり合うように深く、高さも2~3メートルにもなるので、夢中で採取して遭難した話を良く耳にする。
孟宗竹のタケノコ以上に珍重されるのは、採取に危険が伴うからだろう。
学名は「千島笹」、豪雪に耐えるだけに、強靭で粘りのある特質から、篭製品に使われる。
また、野菜の杖に使われるのもこの竹が多い。
タケノコは、アクが少なく、独特の風味と食感が、食通にも好まれる。地域によって、笹竹、姫竹、五三竹(ごさんちく)、篠竹(すすたけ)などと呼ばれる。
皮付きのまま焼いて食べるのが一番。
そのほか、天婦羅、煮物、炊き込み飯、汁物、炒め物・・・と用途は広い。
新しいうちに、皮付きで蒸し焼きし、皮を剥いたらマヨネーズでガブッと食べるのも美味しい。
と言うわけで、根曲がり竹の皮付きタケノコと、アスパラガスを、そのまま網焼き(グリルでも美味しく焼ける)。
ジンギスカン用のラム肉は、下味付きなので、その味を利用してモヤシと炒め、下地のタレを煮詰めてかけた。
根曲がり竹のタケノコと若布・大根の味噌汁は、爽やかな香りと歯触りが初夏を感じさせる。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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