公園のヤマモモでジャム
今日は、山開き・海開き。
昨日までの真夏日が、急に気温が下がり、海水浴にはいささか寒かったが、心配された富士登山道も開通が間に合い、山も海もピークに入る。
一昨日、スーパーに行く途中に、横切った公園の隅に、赤い実が・・・。
コレ、そうだヤマモモ!。
嬉しくなって、見上げたら小さいながら、たくさんの赤い実が。
落ちているのは、もうほとんどが踏まれて潰れている。
手が届く枝の幾つかを採って来た。
そして昨日、午前中に、ビニール袋持参で、嫌がる夫の手を引っ張り、再び公園に。
下の枝はすでに、実が付いていないが、なんとか夫に背伸びして次の枝を引っ張ってもらいながら、1,2kgくらいの実を採取した。
枝からバラバラ落ちる実は、完熟しているだけに、直ぐに拾わないと潰れてベトベト。
枝に付いている熟した実も、強く摘むと破れて指が真っ赤になる。
ヤマモモはヤマモモ科の常緑樹で、10cmくらいの長細い楕円形の葉が付いている。
別名は“揚梅(ようばい)”、“山桜桃”“火実”などがある。
火実と言うのは、その色からだろうが、熟し始めると真っ赤で美しい。
ふつう、桃や梅はバラ科だが、バラとは縁も所縁も無い。
ただ、直ぐに暗赤色~黒赤色になり、其処まで熟すと甘いが、枝からバラバラと落ちて直ぐに潰れる。
中国大陸から日本辺りが原産地で、暖地に生育するだけに、暑さには強い。
関東以南の低地や山地に自生するが、街路樹や公園木としても多く植樹されている。
根に根粒を持ち、窒素を貯める一種の放線菌・フランキアが共生するので、痩せた土地でも生育可能なのだ。
そのために、緑化促進に植樹に用いられたという。
雌雄異株で、花期は3~4月頃、数珠繋ぎ状に、小さな目立たない赤い花を付ける。
そして6月頃から実を結ぶ。
果実は甘酸っぱく、生で食べてもいいが、ジャムや果実酒に加工すると美味しい。
ただ、日持ちが極端に悪く、流通には乗らない。
成熟した果実には、ブドウ糖とクエン酸が多いが、果肉の赤紫色にはアントシアン系のクリサンテミンとフラボノイドが含まれ、抗酸化力作用がある。
徳島県の県花に指定されている。
野生種以外に、改良栽培品種もある。
小粒で酸味が強い瑞光、大粒で酸味が弱い森口&秀光、秀峰など。
樹皮はタンニンが強く、止瀉作用や消炎作用があり、“揚梅皮”という漢方生薬に使われる。
とくに筋肉痛や腰痛の膏薬に配合されている。
採って来た実は、水に浸し、汚れを流してから、ほとんどをジャムに、一部を焼酎に浸けてみた。
- ヤマモモ(1kg)をヒタヒタの水で煮込む。
- ヤマモモが崩れてきたら、マッシャーでザッと潰し、目の洗い笊をボウルに乗せてあける。
- サクランボより少し小さい種があるから、一粒ずつ実を潰しながら取り除く(この段階で半量以下に減る)。
煮汁に、種を取って潰した実だけ戻し、好みの甘さに砂糖(200~300g=約4~6割の甘さ控えめ)を入れて、トロミが付くまで煮詰める。
- 少し柔らかいくらいのトロミが、冷めるとちょうどいい。
※出来上がりは400g弱になった・・・ちょっと煮詰め過ぎたようだ。
トーストに、ヨーグルトに、ケーキに・・・公園で採って来たとは思えない、市販品には無いジャムが出来た。
種を取るのは、けっこう根気が要るが、この一手間で美味しさがUP。
明日、また採りにいって、今度はちょうどいい固さに作るぞ!。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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