鰻のライバル“穴子”
大型台風4号は、西日本各地で大雨を降らせ、河川の増水などの被害を出したが、今日の午後、関東から東海上に抜けた。
梅雨前線が残っているので、湿度の高い蒸し風呂のような夕方。
その鰻に良く似た“穴子”も、フアンの多い魚だ。
『穴子は』、一年中、さほど味が変わることの無い魚だが、それでも漁期の夏場が一番美味しいと言われる。
『海ウナギ』とも呼ばれる通り、姿・形がウナギに似ている。
穴子の種類は、結構あり、日本近海だけで5~6種は釣れる。
ただ、食べて美味しいのは真穴子だろう。
穴子は、その名のごとく穴が大好き。昼間は殆ど穴に隠れていて出てこない。夜になって、やっと採餌のために穴から這い出してくる。
体に棹秤の目盛りのように、一列に白い斑点が並んでいるので、紀州の辺りでは、その名もズバリ“秤目(はかりめ)”と呼ぶそうだ。
体長は50~60センチくらいになり、脂肪やビタミンAが豊富。
焼くと旨味が凝縮されるので、煮る場合にも、先に素焼きをしたほうがいい
蒲焼、塩焼き、天婦羅、寿司種の他にも、ちり鍋や茶碗蒸しに使うといい味だ。
素焼きを山葵醤油で食べると、酒が進むだろう。
開いた穴子に、串を打たず、鉄板や鉄灸で焼くと、反りが防げて、味も上方風になる。
- 穴子は開いて、骨切りをして貰ってくるといい。
- 下拵えの済んだ生の穴子は、5センチ幅に切り、横幅のある中ほど部分は半分にしておく。
- 穴子に塩・胡椒して、紹興酒に醤油少々と五香粉一つまみを混ぜた下味を絡ませ、片栗粉を塗し、170℃くらいの揚げ油で、キツネ色になって丸まるまで揚げる。
- 玉葱の微塵切りやおろし人参、醤油、酢、胡麻油、一味唐辛子など好みで混ぜ合わせたソースを付けて食べる。
五香粉は、中華調味料の売り場にあり、肉や魚の臭い消しに使われる。
穴子は天婦羅もいいが、こんな中華風唐揚げも美味しいものだ。
冷たいビールが、グ~ンと旨くなる。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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