楽園の果実・バナナ
Musa paradisaiaca(楽園の果実)、バナナの学名だ。
この名は「エデンの園にはバナナが茂っていて、その陰に隠れていた蛇がイヴを誘惑した」という、アダムとイヴの楽園追放の説話からと言われる。
かつて、東南アジアの島々で、身を隠しながら、数十年の歳月を生き抜いた、元日本兵の話で、彼らの生命の糧が野生のバナナにあったと伝えられた。
バナナはバショウ科の草本、マレーシア半島の原産。
太古のバナナにはちゃんと種子があったが、いつしか種子の無いバナナが発生・・・それが南半球の熱帯地域に広まった。
バナナは、葉が重なり合って鞘状になり、できた鞘幹が数メートルにも達する。
その鞘幹の中心から太い茎が伸び、その先に蓮の花を長くしたような赤紫色の蕾を付ける。
やがて、その蕾を包んでいた苞が一枚ずつ捲れて、根元に小さな黄色のバナナの花が二列並んで現れる。
それが、房状になり、反り返って上向きに育ち、半年ほどで熟すのだ。
一本の幹に一房が基本だから、ほかは蕾のうちに切り落とされる。
この切り落とした蕾は“バナナハート”と呼ばれ、サラダ、漬物、煮物、炒め物に使われる。
バナナは、調理用と生食用に分けられるが、日本に輸入されるのはほとんどが生食用だ。
低カロリーで、整腸作用が期待され、ストレス解消にも効果があると言われるバナナ。
表面に“シュガースポット”と呼ばれる黒い斑点が出た頃が一番美味しい食べ時で、『バナナはそばかす美人』と言われるくらいだ。
バナナの品種は200~300種もあるが、日本に入ってくるのは数種。
ほとんどはフイリッピン産の“キャベンディッシュ”という品種だが、長期の輸送に耐え傷み難い分大味。現地ではあまり人気が無い。
台湾産の“仙人”は、甘味が強く需要はあるが品薄で、結果高価になりがち。
少量だが、赤い皮で小さいサイズの“モンキー”も入荷があり、甘くて味がいい。
調理用バナナも、若干ながら見かけるようになった。
食パンにバター(マーがリンでも)を塗って、輪切りのバナナを並べ乗せ、オーブンで焼く。
それだけで、バナナの芳香と甘さが数倍になり、いつもと違う朝の食事(簡単だけど美味しいんだよ)。
蜂蜜をかけると、甘いもん好きには堪らないと思うけれど、我が夫は甘い物拒否症。
※バナナと牛乳、蜂蜜をミキサーにかけ、グラスに注いだらシナモンをちょっと振る・・・オリジナル“バナナシェイク”も朝の食事代わりに。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。




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