イナダはブリの幼魚
4~5年も前に、屋久島に行った時に買って来た、小さな花苗。
“ゲイビ蘭”と名札が付いて、夏毎に、米粒ほどの小さな花を咲かせる。
夏が旬の魚の一つに“イナダ”がある。
魚偏に秋と書く《鰍》、カジカとも読むが、今回の正解は“イナダ”。
成長とともに名が変わる出世魚の一つ、ブリの2~3年くらいの幼魚だ。
地方によって呼び名はマチマチで、日本海側では「フクラゲ」、九州では「ヤス」、関西では「ハマチ」と呼ばれている。
ただし、東京で「ハマチ」といえば、養殖物のことだ。
因みに、養殖物のハマチの場合、一尾を1kg肥らせるためには、およそ8kgの鰯が必要と言われる。
鰯の値段が高騰気味だと、ハマチも高くなるわけだ。
ブリの場合は、“寒ブリ”というくらいに、冬が旬なのだが、イナダは夏が旬。
成魚のブリに比べて、脂が少なく、あっさりした食味が特徴だ。
鮮度がいいものは刺し身がいい。
皮目の青いところや、銀皮が刺し身として見せ所になる。
照り焼きや、塩焼きにしても、かなり美味しく食べられる。
粗は、味噌汁、吸い物、煮物に使ってほしい。
どちらかと言えば、刺し身で食べたいが、ブリに良く似た食味なので、切り身で売られている時は、こんな照り焼きもいい。
- イナダ(2切れ)の水気を拭き、フライパンに薄くサラダ油を敷いて中火で焼く。
- コンガリ焼けたら裏返し、フライパンの片側を少し空け、4cm長さに切った葱(4個)と、半分に裂いた椎茸(2枚分)を入れて、一緒に焼く。
- 作っておいたタレ<醤油、酒、味醂(各大1)>に、熱々の2を入れ、時々返しながら10分ほど漬けて、器に盛りつける。
- タレはフライパンに移して、煮詰め、トロッとしてきたら3にかけ回す。
- 好みで粉山椒を振り掛ける。
これは時々ブリで作る料理だが、若いイナダでも美味しくできた。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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