“ニンニク”で夏バテ予防
ニンニクの主産地である青森県・田子町からニンニクを送ってもらった。
ここのニンニクは、都内の店頭では他の地方産より数段高価だが、ほっくリした甘味さえ感じる質感で、においもきつくなく、むしろ香ばしい。
ニンニクは、世界各地で《魔よけ》と言い伝えられている。
いまでも玄関先に吊るしてある家を見ることがある。
ニンニクの臭気で疫病退散を願ったのだろう。
尾張徳川家家臣・天野信景がその随筆『塩尻』(巻之六)に、「今俗、疫病流行の時、大蒜(にんにく)を戸にかけ侍るは、如何なるまじなひにやと問ふ人あり」と記している。
この強い臭気の元は硫化アリルで、強い殺菌力がある。
ニンニクにはいろいろな薬効があるが、その中でも、強い殺菌力は、紀元前から知られている。
この殺菌力は、丸ごとでは効果が無く、摩り下ろすことで作用がでる。
あの不滅の憎きヤツ・ゴキブリ・でさえ、摩り下ろしたニンニクと同じ箱に入れると、七転八倒して死ぬそうだ。
第一次世界大戦の頃には、負傷兵の傷を消毒するのにも、まだニンニクの汁が使われていたそうだ。
名医・シュバイツァー博士も、アフリカの病院での消毒にニンニクを使ったと言われている。
また、血圧を下げる作用も報告されていて、これは血管をリラックスさせる成分が含まれるので、血液の流れが良くなり血圧が下がるという。
利尿作用もあり、尿の排出が多ければ、自然に体内の塩分を減らすことになり、それで血圧が下がるとも。
注目は、血液を固まり難くして、流れを良くすると、脳梗塞・脳卒中・心臓麻痺の予防にも繋がる。
さらに、最近は癌の予防にも効果があると、大きな期待をされている。
独特のにおいの成分が、ニトロソアミンや放射線(それも特にガンマー線)による癌の発生の予防になるという。
中国では、ニンニク消費量が多い地域の人たちの癌発症率が低いことが報告されている。
ニンニクはユリ科で、中央アジア原産といわれる。
青森では、まるごと素揚げにして食べたが、香ばしくホックリして本当に美味しいと思った。
急に暑くなったせいか、ちょっと体力消耗で疲れやすくなっているので、今日は串焼きにして熱々に味噌を添え、頑張ってガッツリ食べた。
体の芯からあったまり、きっと明日には疲れが抜けているだろう。
豚肉と一緒に調理すると、ビタミンB1の吸収をよくする(一緒の調理ではないが、今夜は豚肉生姜焼き、お腹に入れば同じかなぁ~ということで)。
因みに、ニンニクの花茎は中国料理に良く使われ、日本でもニンニクよりも臭わず、甘味があって食べ易いと人気がある。
これは花茎であり、“ニンニクの茎”と呼ぶべきで「ニンニクの芽」と呼ばれているのは誤用だ。
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