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2007年8月27日 (月)

サンマの梅酒煮

今年は秋刀魚が豊漁・・・の気配。Photo_2

既に丸々と肥って、口先の黄色い立派なのが¥98~¥150。

この秋は、何度も食卓に秋刀魚が登場しそう・・・我が家もこの数日、刺し身、塩焼きと今日が3度目。

秋刀魚の季節になると、無性に庭や七輪が恋しくなる。

焼き魚は、炭火で焼ければそれにこしたことは無い。

とくに秋刀魚は、七輪でモウモウと煙を上げて焼くのが一番・・・とは言え、現代の一般住宅では、余程庭の広い一軒家でもなければ無理。

隣家と接していたり、まして集合住宅では、願うだけ・・・グリルでさえ気が引ける。

秋刀魚は、ほかに秋光魚とも、銅况魚などと書くが、いずれも体形の細さと光る皮肌を刀に見立てている。

元は細さから“狭真魚(さまな)”からと言われ、関西では“サイラ”と呼ぶところもある。

江戸時代には、形がサヨリに似ているが沖でしか獲れないからと“沖サヨリ”と呼んだと言う。

当時は、この“沖サヨリ”の干した物を「三摩(さいま)」と言っていたが、それが「三馬」の当て字に変わり、やがて塩漬けも生も総て“サンマ”と呼ばれるようになったらしい。

近海物は、9月末から10月にかけてが旬で、とくに房州沖のものが美味しいと定評がある。

この時季は『秋刀魚が出ると、按摩が引っ込む』と言われるくらい、栄養価も高く、脂肪に富んで美味。

尾の付け根の辺りが黄色くなるほど、脂の乗った秋刀魚ならばこそ、炭火でジュウジュウいわせて焼きたい・・・焼き立てに大根下ろしをたっぷり添え、いい醤油で食べる醍醐味・・・庭の広い方は、ぜひ七輪で。

『秋刀魚、苦いかしょっぱいか』と、佐藤 春夫の詩でも思い出し、“青い蜜柑をしたたらせ”も良し、内臓のほろ苦さも味わいながら、存分に秋の味覚を楽しもう。

塩焼き、付け焼き、味噌焼き、蒲焼などのほか、煮付けもいいし、バター焼きやフライ、唐揚げ・・・何にしても美味しい。

一夜干しもまたいける。鮮度が良ければ刺身、締め秋刀魚、マリネにも。

秋刀魚の当て字に先の“三馬”というのもあるが、これでは落語に出てきそう。

落語で、思い出したが『目黒の秋刀魚』という噺がある。

あれは、実話がもとになっていて、三代将軍・家光が、鷹狩りの折に空腹から、目黒村の茶店に立ち寄り、そこで焼きたての秋刀魚を食べて大層気に入ったと言う話。

将軍は「秋刀魚は目黒に限るのぉ」と言ったそうだが、日頃は冷めて味の落ちた秋刀魚を食べているのだから、焼きたての美味しさにビックリしたのだ。

もっとも、この時のサンマは「ハンジヨのサンマ」で、房総沖で獲れたサンマは、直ぐに薄塩が振られて、早舟で築地に運ばれた。

この薄塩が“半塩”で、江戸っ子訛りで「ハンジヨのサンマ」になったわけだ。

江戸市中に出回る頃には、この薄塩が程よく馴染んで、天下一品の味加減になったと『魚鑑』(1831年刊行)にも載っている。

目黒では、秋のイベントとして、焼いた秋刀魚を振舞っている。

サンマの梅酒煮(2人分)630

  1. サンマ(2尾)は、頭を切り落とし、ハラワタを出して良く洗い、二つに切る。
  2. 生姜(半片)は皮付きのまま、繊維を切るように薄切り。
  3. 鍋に2と、梅酒(180cc)、梅酒の実(2個)、醤油(大2)を入れ、煮汁がフツフツしたら、水気を拭いた1を並べて入れる。
  4. 蓋をして、始めは強めの中火、煮立ったら少し火を弱めて、時々サンマに煮汁をかけながら、15分ほど煮る。
  5. サンマにしっかり味が絡んだら、梅や生姜も一緒に盛り付ける。

※梅酒は、実入りのワンカップを使ったが無ければ、酒と梅干で・・・その分醤油を少し減らして煮てもいい。

《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。

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