薩摩芋と油揚げの煮物
台風が多摩地区を直撃だという。
長年住み慣れた武蔵境を離れることにして、武蔵境~調布~多摩と、棲み易い居場所を探し移った。
その間7年、多摩に来て2年・・・初めてカミナリが信号機に落ちるのを見た。
武蔵境の湿っぽい住宅地よりは、緑に囲まれた多摩NTの方がいいかと思うが、自然も大きい分、雷も大きいとわかった。
今夜は台風がピークに達するそうだ。
都会を直撃する大型台風は、それほど多くないだけにメディアの大騒ぎが、逆に気になる。
宅配のピザや寿司を取る家庭が多く、パニック寸前だと聞くのも哀しい。
その影に見える、人の心が『自分勝手』『自己保身』・・・配達に行くアルバイトの、無理した笑顔が・・・。
だから、冷蔵庫にある物で献立を考えようと思う。
今日は、買っても持て余し気味の薩摩芋。
江戸っ子が女子を揶揄して「オナゴの好きなものは、芋・蛸・南京・蒟蒻・芝居・・・」と。
この程度の囃し言葉なら、セクハラと目くじらを立てるのはおとな気ない。
たしかに、現代女性だって、薩摩芋やカボチャ、蛸や蒟蒻、そして映画やライヴなど大好き。
とくに薩摩芋の、新芋が出る頃になると、そろそろ焼き芋屋の呼び声が懐かしくなってくる。
薩摩芋は、昼顔科の蔓性多年草、南メキシコから中央アメリカが原産と言われる。
日本には、江戸時代に、中国から琉球(いまの沖縄)を経て、薩摩(いまの鹿児島県)に渡来した。
だから、一般には薩摩芋と呼ばれているが、鹿児島では“唐芋(からいも)”で通る。
痩せた土地でも良く育ち、米より収穫が安定して、満腹感がある・・・と言うので、将軍・・吉宗の奨励で、青木 昆陽の指導のもと『救荒作物』として広まった。
天明の大飢饉や、太平洋戦争の時にも、薩摩芋に助けられた人は多い。
澱粉が主成分だが、ビタミンB1・Cも多く、カロチンや繊維質が豊富だから、肥るからと敬遠するのは誤解。
同じ量を食べるのなら、米飯より低カロリーなのだ。
しかも、薩摩芋のビタミンCは、熱にも強く、とくに電子レンジで加熱すれば、殆ど損なわれることは無い。
ふかし芋、焼き芋のほか、キントンや大学芋、ケーキやスイートポテトなどのおやつから、精進揚げ、スープ、煮物と幅広く使える。
昔ながらの、茹でて干した“干し芋”も、懐かしい味で、いまでも人気があるらしい。
因みに薩摩芋のことを『栗より旨い十三里』と言うのは、江戸に入ってくる薩摩芋は、殆どが川越の産だった。
小江戸と言われる川越は、江戸から約九里、“九里(先の地)+四里(より来た)=十三里”と、栗より美味しいことを洒落て言ったのだ。
- 薩摩芋(250gくらい)は皮付きのまま2cm厚さに切り、水に晒す。
- 油揚げ(1枚)は熱湯をかけて油抜きをし、2cm幅に切る。
- 分葱(2本)は4cm長さに切る。
- 出汁(2カップ)に1を入れ、煮立ったら弱火にして5分。
- 砂糖(大1)と味醂(大1/2)、そして2を加えて10分煮る。
- 醤油(大1/2)と塩少々、さらに3を加えて少し煮る。
たまには、薩摩芋の惣菜も懐かしい味でいいものだ。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。





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