カワハギの煮付け
秋も本番になってくると、冬にむかって“カワハギ”が本当に美味しくなる。
菱形に近い体形で、左右に扁平、全身が灰褐色の厚い皮で覆われて、あまり見栄えは良くない。
魚形も美しいとは言えず、目付きも良くないのだが、おちょぼ口の慎ましいところが愛嬌。
見た目はイマイチでも、河豚にも似たいい味の魚で、釣り魚としても人気がある。
ザラザラした皮を剥いで料理するから、“皮剥(かわはぎ)”とそのままズバリの名。
しかし、浜松辺りでは、口が小さく締まっているからと“キンチャク”と呼ぶそうだ。
大阪や高知では、なんと“ハゲ”。鳥取辺りでは、身ぐるみ丸裸にされるからと“バクチウオ”・・・可哀想だが笑っちゃう。
薄造りの刺身、椀種、フライ、ムニエル、煮付け、ちり鍋・・・と、どれも美味しいが、肝が絶品なので、必ず肝を使う。
肝和えや、煮肝などの味は格別だ。
仲間のウマズラハギと煮ているので、ウマズラハギの皮を剥いて、カワハギとして売っていることもあるが、やはり味は劣る。
カワハギの名の通り、皮はスルッと(ちょっと力は要るが・・・)剥がせる。
身に包丁目を入れて、甘辛く煮付けて美味しかった。
☆娘婿が11月1日付けで転勤する。
この春に小学校に入学したばかりの孫は、お友達と別れるのが寂しい・・・楽しんでレッスンしていたバレエやピアノ、スイミングなどの教室にいけないのがイヤ、と落ち込み涙ばかり。
転勤者の家族の悲しみや苦労は、私も娘も重々承知だった。
生まれて間もなくから、父親の転勤先に連れ歩かれた娘も、愛する人と結婚する時は、彼が転勤のある企業に勤める身であることは承知で、やがてこの日が来ることは覚悟していたはず。
その娘も、小学校一年生にして半年で転校、その後義務教育だけで5度の転校をした経験がある。
だから、覚悟はしていても、泣く我が子の気持ちは痛いほど分かるのだ。
今までは、近場の移動で、何とか引っ越さずに彼が無理して来たが、今度はそうはいかない。
行った先でも、孫のレッスンは新しい教室が見つかれば続けられる。
ただ、大人しい控えめな子だけに、新しい友達がすぐ出来るか・・・環境に馴染めるか・・・娘よりバァバの方が、泣きたくなるほど心配なのだ。
なにより、横浜に居てさえなかなか逢えなかったのに、遠く離れたら・・・寂しいよ。
転勤者(夫)に娘(私)を嫁がせた、先日逝ったばかりの母の気持ちがシミジミ~分かった。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
最近のコメント