蕪と厚揚げの煮物
寒くなってくると、蕪の甘味が増して美味しくなる。
ところで、蕪は、その色・形などから、大根の仲間だと思っている人が案外多い。
よく似てはいるが、同族どころか親戚筋にも当たらない。
蕪の原産地は北欧、2000~3000年も昔から栽培されていた。
一般的には、球形で白いものが多く見られるが、大根のように長いものもある。
色も白とは限らず、赤色(飛騨地方の赤蕪漬けは美味しい)、紫色、青色(私はまだ見たことが無い)もあるそうだ。
地方により、特殊な品種が作られていて、いろいろな名物漬物になっている。
代表的なものでは、聖護院、天王寺、近江、伊予緋、日野などが知られる。
二十日大根(ラディッシュ)(☜)と言うのも、大根とは言いながら、実は小さな蕪なのだ。
どの蕪も、多くは漬物にされるが、煮物やサラダもいい。
蕪を摩り下ろして、海老や牡蠣などを入れた器に流し、蒸すと上品な一品になる。
- 蕪(2~3個)は、茎を1~2cm残して切り落とし、皮を剥いて縦に四つ切り、葉わ細かく刻んでおく。
- 厚揚げ(1枚)は、煮汁が染み易いように、竹串で表面に数箇所の穴をあけ、縦半分に切ってから1cm厚さに切る。
- 鍋の中を濡らして、1の蕪と2を平に均し並べ、上に1の葉を乗せる。
- 3に水かあれば煮干出汁(100cc)、酒と味醂(各大1/2)、薄口醤油(大1)を加えて、蓋をして強火にかける。
- 煮立ってきたら強めの弱火にし、10分くらいコトコト煮込む。
※冷めて味が染みるとさらに美味しい。
(☞)蕪は油揚げと煮ても煮ても美味しい。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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