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2007年10月28日 (日)

塩のいろいろ

人間は海から生まれた・・・という説があるくらい、塩は人間の生命維持に欠かせない。

塩は、簡単に言えば、塩化ナトリウムを主成分とする、海水の乾燥や岩塩の採掘などに拠って生産される物質。

調味料や保存料として使用されるが、食用以外に融雪・融氷や、工業用にも使われる。

765 世界で使われる塩の約6割は岩塩、4割弱が海水の天日製塩(天日塩)だ。

ただ、残念ながら、日本には岩塩どころか天日塩もほとんど無く、塩の自給率は15%と低いままだ。

因みに岩塩は、大昔に海だった土地が地殻変動で地中に埋まり、結晶化した地層が隆起して地上に現れたもの。

天日塩は海水を塩田に入れて、天日で乾燥させたもの。

ただし、天日塩は汚染された海水の危惧もあるために、食品衛生上では生での使用は適さない。

写真の右は、もっとも古来の製法に近く、自然の塩の味わいを活かした吉川水産で売られているもの(焼き魚にはピッタリ、魚介の天婦羅にも)。

写真中央は、漬物や茹で野菜などに使う普段用、左端は天然岩塩で、肉料理に。

岩塩も、ほとんどは一度溶かしてから、煮詰めなおして精製される。1015

いずれにしろ、衛生上からも効率からも、製塩は古来から煮詰めて作る方法が採られた。

『万葉集』などに出てくる、「藻塩焼く・・・」とか「玉藻刈る・・・」などの枕詞は、波打ち際に打ち上げられた海藻が、天日に干されて表面に塩の結晶が付いたところを集め、ここから塩を取り出す作業を言っているのだ。

人間の生存に欠かせない塩は、世界中で政治的に経済的に重要とされてきた。

塩が権力や戦争にも影響したことは、歴史のあちこちに見られる。

武田信玄と上杉謙信の戦いでの《敵に塩を送る》の伝え・・・。

『忠臣蔵』の赤穂藩は、塩から得る財力で、吉良上野介に睨まれたとも言われる。

明治時代になってからは、専売制の導入で、政府の財源確保を狙った。

こうした塩の政治的歴史はさておき、塩は“sal”、古代ローマでは給料を意味する「salary(さらりー)」になり、野菜に塩を振って食べる「salad(さらだ)」になった。

客商売の玄関先の“盛り塩”、由来は中国の始皇帝が牛車で宮領地を巡る時、多くの愛妾たちは門口に、牛が好んで舐める塩を盛った。

疲れると動物は塩を欲する・・・だから車を引く牛の足も止まる・・・その由来から、昔の道中旅館は、玄関先に“盛り塩”をした。

その他にも、清めの塩もある。

さて、料理では、魚料理には海水からの天日塩、肉料理には岩塩・・・と言われる。

268我が家にも、数種類の塩があるが、今夜は鮪のカマを焼こうと思っている。

これは魚なのだが、通常の魚の塩焼きとは違う。

このくらいの素材になると、スペアリヴなど焼くのと同様で、岩塩がいい。

今夜の魚は、先日のモズクと一緒に吉川水産の通販で買ったデッカイ“鮪のカマ”(¥500/2個)・・・(他に買ったものは、おいおい紹介)。

生臭みを抜くのに、しばらくを少し入れた酒に浸し、それを拭いてから改めて岩塩を振って、オーブンで30分ほど焼いた。1135

塩が味を決め、コラーゲンを感じる旨味たっぷり。

それにしても大きくて、二人で1個で満足~。

《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。

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