鮭と葱・豆腐の蒸し物
今日、11月11日は『鮭の日』だ。
鮭は魚偏に圭と書く・・・この圭は土と土の重なり・・・土は十一に分解できる。
もって回ったが、つまり、十一が重なる日の今日が「鮭の日」になったというわけだ。
これは、鮭の遡上で知られる村上市が、昭和62年に制定して始めたもので、平成15年からは全国的な記念日になった。
因みに、その他にも今日が記念日になっているのは数え切れない。
“ゲタ(雪道や 二の字二の字の 下駄のあと)の日”や“靴下の日”“箸(二本が一組)の日”“コンセントの日”や“電池(1111がそれっぽい?)の日”“サッカー(イレブンVSイレブン)の日”“煙突の日”なんていうのもある。
“グリコのポッキーの日”や“もやしの日”“麺の日”・・・なぜだか“チーズの日”や“ピーナッツの日”なんていうのまでが目白押しに並んでいる。
ま、でも飲み親友の「マグロ君」に敬意を表して、今日は“鮭の日”に。
だから、今日は鮭を使った、温まる料理にしよう。
となれば、身体を内から温める葱と、食べながら温まる豆腐を一緒に使いたい。
鮭が中心の“石狩鍋”などではなく、ちょっと捻った蒸し物にしてみた。
☆
さて、材料の葱は臭=気(き)が強いと言うので、昔は敢えて別の字を当て“紀”と書いた時代もあった。
それはまだ一文字草と言われていた頃。
やがて栽培技術が進んで、白根の部分が賞味されるようになり、“紀”の上に“根”が付き、“根紀~ネギ”に・・・。
ただ、正確には白い部分は根ではなく、“葉鞘(ようしょう)”、つまり葉の一部なのだが。
葱はユリ科の多年草で、シベリアか中央アジアが原産だといわれる。
渡来は有史以前と思われ、めでたい時(神饌など)の食品とされたが、そこに「待った!!」を喰らわしたのが仏教だ。
《不許葷酒入山門》の札をご覧になったことがあるだろう・・・「食肉せず、飲酒せず、五辛の葷物悉く之を食わず、是の故に其身臭穢あることなし」の仏門禁止条項。
とはいえ、少しくらい臭くたって美味しきゃいいじゃないか~ってんで、庶民は葱も韮も、ニンニクさえ平気。
とくに刺激性の弱い葱なんて、平気の平左・・・ヘッチャラのチャラ。
ましてや、饂飩や蕎麦、鍋物が大好きな日本人には、地域によって根深葱と青葱(葉葱)の違いこそあれ、葱は欠かせない食品なのだ。
夏場は、麺類の薬味などとしての消費が主で、それも仲間の浅葱や分葱、万能葱と呼ばれる細葱が市場を占めているが、冬に向かい、鍋物が恋しくなる頃から長葱の消費は大幅に伸びてくる。
とくに、白くて太い“下仁田葱”などを鍋物に用いた味は逸品で、冬の風物詩と言える。
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葱は別名を“根深(ねぶか)”と言うくらい、白い部分を長く作る。
これは、関東ローム層を利用して、土を深く掘り下げ、日光に当てないように葱を埋めて軟白に作るのだ。
地上に出て日光に当たった緑の部分は硬く、とくに美味しい物ではないが、埋もれていた白い部分は甘味があって、煮るほどに美味しさが出る。
これと、比較されるのが、京都辺りで栽培される“九条葱”で、緑の部分が柔らかで美味しい。
葱は風予防に効くといわれ、生葱の白い部分には体を温める作用があるらしい。
カルシウム、鉄分、カロチン、ビタミンCなどが豊富で栄養価の高い野菜だ。
通常は、もっぱら脇役として、主役を引き立てる立場だが、時には串焼き、風呂吹き風、葱サラダなどで、主役の座を与えてやろう。
記念日の主役・鮭と、これから甘味が増す葱、シメジ(☜)、豆腐(☜)で作るが、ちょっと寒くなってきた、今夜のような日にピッタリ。
- 甘塩鮭(2切れ)を食べやすい大きさに切り、葱(10cm)は斜め切り、シメジ(適宜)は小房に分ける。
- 耐熱容器に豆腐(1/2丁)を置き、鮭を乗せ、葱やシメジを入れる。
- 紹興酒(大2)、鶏がらスープ(大1)、葱油(大1)、塩少々を合わせて2に回しかけ、湯気の上がった蒸し器に入れて12~15分蒸す(レンジでは、容器にラップをかけて、茶碗蒸し機能でチン)。
- 仕上げにミツバを散らして容器のまま卓上へ。
※葱油は、サラダ油に葱の青い葉部と皮付き生姜、玉葱の皮を入れてジックリ熱し、油に香りを移す・・・時間がある時に作っておけば、いろいろに使えて重宝する。
他にも、《葱の豚肉巻き南蛮漬け(☜)》もお奨め。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。




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