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2007年12月 4日 (火)

根菜たっぷりの豚汁

あったかい鍋が恋しい季節だが、具沢山の“豚汁”なんていうのもいい。

とくに、根菜が豊富に出ている時期だから、根菜たっぷりで作ろう。

豚汁に、入れて欲しい根菜は、ジャガ芋人参大根などの他、欠かせないのが“牛蒡”・・・味に深みが出る。

Dsc03679 牛蒡はキク科で、ヨーロッパからアジアにかけてが原産地だ。

日本には中国を経て伝わり、平安時代には栽培が始まっていた。

中国では風邪予防の薬用に使われるが、主として食用にするのは日本だけらしい。

正月のおせちに“開き牛蒡(タタキ牛蒡)”があるが、牛蒡の根が地中に深く入り込む・・・家に基がしっかりする、堅固になる・・・という願いからだ。

“権棒”とか“ゴンボ”などと呼ぶ地方もある。

地味な野菜で、品種の分化はあまり見られない。Photo_54

滝野川牛蒡の系統が栽培の主流で、千葉県・茨城県・埼玉県が主産地。

青森県の三戸・五戸地方は、長芋の生産が日本一だが、つまりは長い野菜には向いているわけだ。

まだ知られてはいないが、この地の牛蒡は注目される。

何しろ長い、太い、その割りに柔らかい・・・人気が出る要素が充分だ。

牛蒡には、期待できる栄養分は殆ど無いが、カルシウム・リンのほか、食物繊維が多く、とくに消化・吸収し難い炭水化物のイヌリンが含まれるので、整腸作用や便通に効果がある。

皮に風味があるので、こそげたり剥いたりはせず、タワシで泥を落とす程度がいい。

初夏の新牛蒡と違って、冬の牛蒡はアクが強いので酢を少し加えた水に放つといい。

Dsc03788天婦羅、キンピラ、吸い物、炊き込み飯、五目寿司、甘辛煮つけ・・・と使い道は多い。

とくに、笹掻きした牛蒡は、鰻や穴子、泥鰌などの他、牛肉などと卵を回し入れた柳川風にすると抜群だ。

最近の若い人たちには、牛蒡のサラダが好まれている。胡麻やマヨネーズなどとの相性がいいようだ。

丈夫な野菜で、細長いところから『細く長くつつましく生きる』の願いを込め、祝い膳などに使われる。

貝原益軒が『大和本草』の中で、牛蒡について「本邦には菜中の上品とす(わが国の野菜の中では体のためにも大事なものだ)」と書いている。

『人の牛蒡で法事する』という諺がある。

昔は、葬祭や法事には、隣近所が助け合い、主婦たちが役割分担で、煮染めやけんちん汁、キンピラなどの料理を作った。

その材料を、用意しないで、誰かが持って来るのをあてにした家を皮肉った諺だろう。

そんな諺に出るくらい、精進料理には牛蒡が欠かせない。

根菜たっぷりの豚汁(2人分)1241

  1. 豚薄切り肉(80g)は、1cm幅に切り、人参(3cm)は太い千切り、大根(3cm)は人参より一回り太い千切りにする。
  2. ジャガ芋(晶1個)は皮を剥いて1cm厚さのイチョウ切りにして水晒ししておく。
  3. 白菜(1枚)の葉はザク切り、軸は縦に細切りにし、葱(15cm)は1cm幅の斜め切り、白滝(1/2玉)は洗ってザク切りする。
  4. 牛蒡(5~6cm)は、皮をこすり洗いして、ササガキにし、さっと水に晒す。
  5. 鍋に胡麻油(大1/2)を熱し、豚肉と水気を切った牛蒡を炒め、肉の色が変ったら、3以外の根菜を炒め、さらに3を加えて炒める。
  6. 全体に合わさったら、水(2カップ)を加え、野菜が煮えたら味噌(大1~好み)を溶き入れて、フツフツしたら火を止める。
  7. 小口切りの万能葱と、このみで胡椒を振って食べる。

※具沢山なので、この一品でも充分満足感があり、忙しい歳末に助かる“豚汁”だ。

《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。

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