やっと買えた、幻の鮫飯寿司
って、何かといえば【鮫】を食べ損ねた。
食べたかったのだ・・・幻の“鮫料理”。
来年の正月、つまり一年先まで食べられなくなった・・・。
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と、去年の正月頃書いた。
しかも、金額を問わず、頂ける量だけ欲しい・・・と言ってあったのに、僅か500gほど・・・。
「これ以上は、無理です・・・金額の問題以前に量が無い」のだそうだ。
希少でとは聞いていたが、2年夢見て、この量・・・(T_T)
これぞ幻の由縁か、となれば、この価値を知る人に食べて欲しい~。
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サメ・・・と言うと、真っ先に、映画『ジョーズ』で観た、あの船をも飲み込もうとする、尖った歯も恐ろしい、巨大に開いた口を思い出す。
サメには、どうしても獰猛で危険なイメージがあるが、実際には、そんなサメは20~30種類くらいで、サメの種類の1割未満だという。
さて、サメは鱶鰭(ふかひれ)のように加工されて高級食材になるばかりではなく、肉は蒲鉾やハンペン、煮凝りの材料になる。
切り身肉も各地で食用にもされ、時々はスーパーなどでも見かける。塩焼き、付け焼き、ソテー、酢味噌和えなどで食べる。
極めて鮮度のいい“モウカザメ”なら刺し身にも出来る。
これらは、私も何度か食べたことがある。
ところが、初めて知ったのだが、何と驚いたことに「飯寿司」にする地方があるそうだ。
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一昨年の秋に、この情報をくれたのは、各地で魚を釣ったり、買ったりしては送ってくれる、あのJ子さんのご主人(デザイナー)だ。
「珍しい“鮫の飯寿司”なる物があるそうですが、正月に取り寄せますか?」、当然私は「ハイ、お願いします」。
すぐにJ子さんのご主人が、ツテを頼りに注文してくれたのだが、アァ~、時すでに遅し・・・(ToT)/~~~。
当然、昨年の正月分はもう予約がいっぱいで買えなかった。
どうやら本州最北の地、青森県津軽半島・竜飛岬・・・その近くの三厩村で作られているらしい。
竜飛といえば、そう、青函トンネルで知られたところ、海が荒れるので有名だ。
地元の人しか知らない味だったそうだ。
鱈の網に掛かる鮫から、小さいのを選んで漬けるそうだが、その味を伝える人が一人しかいないのだという。
しかも条件に合う大きさのが滅多に無く、だから、本当に量が無いのだと知った。
正月用に2~3日だけ売り出す限定品で、結構な値段にも関わらず、予約で完売してしまう。
そうなると、ますます興味が湧き、直ぐに次年分の予約を入れて貰った。
一年以上も待ちきれない・・・そんな気分だったが、待つしか無い。
大きな獲物を逃した漁師の気持ちだった・・・その品が届いたのだ \(^o^)/。
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サメは軟骨魚網板鰓亜網に属す魚類の中で、鰓烈が体の側面で開くものの総称だ。
生きる化石とも言われるくらいその歴史は古い。約4億年前の古生代デボン紀に出現、その頃から姿形がほとんど変わっていないという。
体は、いわゆる“鮫肌”で、頭から尾方向には滑らかだが、尾から頭方向に逆撫でするとザラザラと引っかかる。
これは、泳ぐ時の水の抵抗を減らし、水流に乱れを生じない。
鋭い歯は何列にも並んでいて、いま使用中の歯が欠けると後ろに控えている新しい歯が、前の歯列を押し出し、歯列ごと入れ替わる。
この入れ替わりは何度でも可能で、生涯に数千本が入れ替わって使われるという。
卵生か胎生(卵胎生も含む)で、体内受精をするために魚には珍しい交尾をする。
サメは鮫(交尾する魚だから)と書くが、同意語として鱶(ふか)や鰐(わに)を使う地域もある。
ところで“飯寿司”とは、塩で締めた魚をご飯と重ね漬けした、一種の「熟れ寿司」で、通常は鮭・鰊・ハタハタ・ホッケなどが使われる。
写真・左=鰊と鮭。
写真・右=ハタハタ。
こんなに時間をかけて、やっと入手できた500gだもの・・・私にとっても初めての味、誰を誘って賞味しようか(因みに、夫は可哀想に飯寿司が食べられません)。
❤去年は、幻に終わった【鮫の飯寿司】、写真は賞味会の後に。
《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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