ギンダラと独活の煮付け
本日の東京多摩地区は
日本料理では、「出会い物(であいもん)」という言葉があり、それを大事にする。
出会い物というのは、和食のコトバで、その季節の食材「走り(新物)」同士を合わせること。
「旬をいただく」ということなのだ。
また、「走りの物」に、旬を過ぎた「名残りの物」を使って、微妙な季節の移ろいを感じさせることも大切にする。
浅蜊に独活、筍と新若布(若竹煮)、冬なら鰤と大根(鰤大根)なんていうのも出会い物。
去年は旬の山独活と、走りの鯛なんていう粋な料理独活と鯛の煮物・・・出会い物の妙味を紹介した。
なんだ、また同じような煮物・・・と言われそうだが、魚と独活は相性がいいのだ。
鮪のトロで“ネギマ鍋”をやるなら、春だったら葱より独活が合う(これは、実際に大塚駅傍の江戸料理の老舗【なべ屋】で、春限定の特別注文メニューになっている)。
だから、今回は脂ノリのいいギンダラと合わせたが大正解、鯛より美味しいくらいだ。
残る2切れは、塩焼き、粕漬け焼き、ムニエル・・・・どう食べようかと迷っていた。
そして、一昨日買った独活は、皮をキンピラにして、水に晒した軸の上部(柔らかいところ)はキウイと独活のレモン和え(サラダ)にした。
今日は、ギンダラの残る2切れと、独活の下半分を甘辛味の煮付けに。
これも、ある意味「出会い物」だろう。
ギンダラと独活の煮付け
脂ノリのいい魚の煮付けは、醤油:酒:味醂:水をいずれも同分量で、魚のヒタヒタくらいまで入れ、クッキングペーパーを落し蓋にして煮付けるといい。
独活はこうして魚と煮付けたり、魚介鍋に入れると、妙に相性がいいものだ。
独活は、和の食材だが、ちょっと洋風の独活と牛肉のトマト風味なんていう煮物も美味しい。
独活は、けっこう多様に使える食材だ。
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《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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