大根のスモークサーモン炒め
本日の東京多摩地区は、我が家の周辺の
がほぼ満開に。
花粉症なんて引っ込んでもいられず、花に誘われふらりと・・・。
当たり役に恵まれない役者を『大根役者』だとか、太めの足を『大根足』だとか・・・。
“大根”は素晴らしい野菜なのに、どうやらその価値が認識されていないようだ。
日本人と大根との付き合いは古く、各地に大根に纏わる伝承話や祭事が残っている。
大根の古名は「淤富泥(おほね)」、大きい根の意だ。
正月・七草に使われる“スズシロ”が大根のことだというのは知られている。
また“鏡草”という別名もあった。これは、大根が神供に用いられた名残でもある。
古代では、白いものは貴重で尊ばれた。
現代では、紙でも布でも白いものは身の回りにいくらでもある。純白だって用意に手に入る(純白を人の心に求めるのは難しいが・・・)。
しかし、古代では、雲・花・雪などの自然以外に、白いものは手に入り難かったのだ。まして純白は。
白が純潔・高潔のしるしと、重視されていた時代だから、大根の白さは神に供えるものとしても最適だったのだ。
関東では、美濃早生に代わり、練馬大根系の尻細、理想、秋詰まりが出回っているが、11月末になると都大根が、12月中旬には三浦大根が出てくる。
練馬系の大根は、煮物に適し、三浦系の大根は漬物に適した品種だ。
中部地方には、宮重大根系の総太、白首、青首などがあり、関西地方には白上がり京大根、和歌山大根、横門大根などの他、聖護院大根もある。
また、一般的には冬の大根は総じて甘味が出るのだが、ピリッとした辛味が増す小振りの鏡大根(別名・辛味大根)は、下ろして天婦羅やちり鍋、麺類の薬味にすると美味しさを引き立てる。
いまでは、年中店頭にあるため、あまり有り難味を感じない野菜になっているが、大根が無ければ美味しさ半減・魅力半減の料理は多い。
大根おろしや刺身のツマばかりか、蛸を煮る前の下拵えや、牡蠣の汚れ落としなど裏方としての役割も素晴らしい。タクアンの無い食事は「寂しい」って言うひとだって大勢いる。
脇役ばかりか、風呂吹き大根、鰤大根、船場汁、おでんなど、主役や準主役だってバッチリ。
葉付きで買ったら、葉は刻んで油炒め、塩揉みして菜飯にも。大根の皮のキンピラだって歯応えが良く美味しい。
大根には、消化を助けるジアスターゼも豊富。
捨てるところが無く、ヘルシーな大根。
こんな変った炒めものにしても美味しいよ~!!
- 大根(8cm)は4cm長さに切り、縦に6~8の櫛切りをして、面取りするように皮を剥く。
フライパンにバターを熱し、弱火で1を炒め、軽く焦げ色が付いたら、酒(大1)を振り、蓋をして中火で4~5分蒸し煮する。
- 蓋を取ったら、強火にして水分を飛ばし、一口大に切ったスモークサーモン(50g)を加え、塩・胡椒で味を整えて、サッと炒め合わせる。
- 器に盛ったら、クレソンを飾る。
※温サラダ風で、美味しい・・・ワインに合うよ~。
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《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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