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2008年3月19日 (水)

鰊の干物

本日の東京多摩地区はcloudcloudrain

memopencil

Photo_206鰊(にしん)が獲れなくなったと言われて久しい。

かつては、北海の魚場はどこでも、鰊は捌ききれないほど獲れた。

のっこみの鰊で海が銀色の光を放っていたという。

港では、トラックから溢れた鰊が、ウミネコも猫も見向きもせず、猫も跨いで通ると“猫またぎ”なんて呼ばれて・・・。

港の近くの加工場では、運び込まれた鰊を、主婦たちが動員されて急いで加工した。

  • 中骨を取って、尾の部分だけ切り離さず、ロープに掛ける(身欠き)。
  • 三枚に下ろして、塩のキツイ糠に漬ける(糠漬け)。
  • 塩を塗して樽に重ねる(塩漬け)。
  • 刻んで麹と塩で漬ける(切り込み)。

食べても食べきれないほどの“鰊”は、下魚扱いされていたが、何時の間にか食卓に上がらなくなり、気が付けば「幻」と言われる魚になってしまった。

思えば、烏賊もハタハタも、鯖や鰯もみんなそうだ。

ただし、世界的に見れば、鰊の漁獲量は減ってはいないのだ。

鰊のメッカといわれた北海道周辺での漁獲が減少しただけ・・・。

鰊の群れは、それぞれにグループを成し、決まった場所に現れるのだが、グループ間に交渉が無いので、あるグループが減少・激減しても、その場所に他のグループが集まってくることは無い。

ニシン科に属す大洋魚で、体長は約35センチ、漁期は早春(はしり)から春(中期)、晩春(後期)にかかる。

Dsc02546_1 中で脂肪が乗って美味しくなるのは“はしり”の時季・・・つまり、いま。

塩焼き、味噌焼き、フライなどが美味しいが、鮮度のいいものはマリネもいい。

北海道では、ご飯と重ね押しに漬けて《鰊の飯寿司》を作るが、これがなかなかの佳味。

→写真・枡の中の左が鰊の飯寿司(右は鮭)。

生の鰊は子持ちなら塩焼きが一番。

卵が未熟だったり、白子のものは、味噌焼きや生姜煮が一般的だが、フライや三枚下ろしでマリネもいい。

正月に数の子は食べても、生鰊は小骨も多く敬遠する向きがあるようだが、神経質になるほど硬い骨ではないし、気になるなら抜きやすいから、脂の乗った割りに淡白な味を食して欲しい。

年中と言っていいほど、身欠き鰊は手に入る。少し炙って味噌を付けて食べるのはシンプルながら酒に合う。

昆布巻きや煮付け・・・よく煮込んで、饂飩や蕎麦の上に乗せ熱い汁をかければ、関西名物《鰊蕎麦or鰊饂飩》。

硬干しより半生に近い“ソフト”というのは焼いて大根おろし、バターソテー、唐揚げにするが、蒲焼風にすると生よりクセが無く万人好みかも。

煮るなら、米の研ぎ汁に(有れば少しの灰汁を加え)一日浸して戻した方が柔らかく旨くなる。

急いで煮物にしたい時は中国茶(ウーロン茶でもプアール茶でも)で一度煮るといい。

昆布巻き、煮付け、蒲焼・・・いずれも、独特のクセを消すには生姜を使うといい。

半生の丸干しも美味しいものだ。Photo_2 Photo_3

丸干しの鰊は、生や身欠きとは違う、くせの無い旨味がある。

この生干しを三枚下ろしにして、煮付けても美味しい。

が、このまま焼いて、レモンと大根おろしをたっぷり添えて、熱々で食べるのが一番美味しいようだ。

丸干しではなく、開いて干したものも美味しい。061 055

鰊の卵、数の子は珍重され、その塩付けは正月の“おせち”に欠かせない素材だ。

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《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。

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