潤目鰯の昆布締め
鰯は、傷みやすい魚の代表のようなものだが、中でも、ウルメイワシは特に傷み易い。
冬から産卵前の春までが、“潤目鰯(うるめいわし)”がとくに美味しいと言われる時期だ。
マイワシは生姜や梅干と煮付けても美味しいのだが、ウルメイワシの場合は煮ては美味しさが激減する。
一般的には、丸干して目刺しにして焼いて食べるのが一番のようだ。
その目刺しも、半生っぽいのから、カチカチのまであるが、その辺は好みだろうか。
もっとも、痛み易いといわれるイワシ仲間の中でも、特に痛み易いのがウルメイワシなので、すぐ丸干しにした方が美味しさを損なわないのだ。
焼き方は、表三分に裏八部(足すと十分を超えて計算がへ~んと考え過ぎない)くらいに、強火の遠火で焼く。そして焼きたてを食べる。
たかがイワシ、されどイワシ、上手に焼くと上々の味なのだ。
どうせ食べるなら美味しく食べた方がいい。
ウルメイワシはイワシの中でも一番丸みを帯びた体形をしている。マイワシより大型になる。
目が潤んで見えるから“潤目”なのだが、これは目がウルウルしているわけではない。
厚い「脂瞼(しけん)」という、透明な脂肪膜が目に被さっているから、いかにも目が潤んでいるように見えるのだ。
だから漢字では潤目鰯と書く。
南日本に多く分布する外洋性の魚。
干して食すのが一般的なのだが、鮮度のいいものは生の刺身やタタキも美味しい。
今回は昆布締めにしてみたが、昆布のネットリした旨味が入り込み、水分も適度に抜けてかなり上等の味になった。
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骨を抜くのがちょっと手間だが、魚の小骨抜き用のピンセットがあれば簡単に抜ける。
背中心と腹の骨だけ抜けば、極めて細い骨は気にならなくなる。
昆布締めのいいところは、数日は鮮度が保たれること。
塩も何もしなくても美味しくなることだ。
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昨日は不安が募って、検査のことを公開し、皆様に余計なご心配をおかけしたことを深謝です(ごめんなさい <m(__)m>)。
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改訂《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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