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韓国の「参鶏湯」

鶏の話の七回目は、お隣の韓国。

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韓国の鶏料理といえば、代表的なのは「参鶏湯(サムゲタン)」だ。2108

鶏を丸ごと高麗人参などと時間をかけて煮込んだスープ料理。

健康食として日本でもフアンが多いが、烏骨鶏(うこっけい)を煮込んだものは特に薬効がありそうで人気があるという。

ちょうど日本の土用の丑の日に食べるのように思われている。

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さて、その烏骨鶏だが、まだフビライ汗が支配していた13世紀頃の中国に、マルコ・ポーロが訪れた。Photo_2

そのときの様子を『東方見聞録』に書いているが、

「この辺には全身真っ黒で、羽毛はなく、猫の毛のような頭髪の生えている鶏がいる。

普通の鶏のように卵を産むが、非常に美味しい」(教養文庫より)

との記述が見られ、烏骨鶏が西洋に紹介された最初だろう。

Photo日本へは江戸時代(17世紀)に渡来、おもに観賞用として飼育された。

羽の黒いものと、羽が白いものとがある。

どちらも、皮や肉、骨まで黒い鶏で、肉や卵に薬効があるといわれ、古くから漢方薬として珍重されてきた。

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参鶏湯(サムゲタン)

料理名からも分かるが、高麗人参を使うのが特徴で韓国的。

雛鶏の内臓を抜いたところに、もち米、高麗人参、栗、ナツメ、松の実、ニンニクなどを詰めて薄い塩味で3時間以上、アクを取りながら煮込む。

韓国では、食品売り場ですべての材料がセットになって、パック包装されて売られている。Photo2194

烏骨鶏のセット(↑)もあった。

手軽には出来上がった参鶏湯の缶詰やレトルトパックもある・・・缶を開けて鍋に移して温めるだけなのだ。

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改訂《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。

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