レタスと海老炒め
これから夏にかけてのレタスは、一番美味しい時期だ
レタスの和名は『チシャ』または『チサ』。
茎を切ると乳のような液が出てくるから、“乳草”と呼ばれ、チチクサ~チチサ~チシャ(チサ)と呼ばれた。
英名でのレタスは、茎の切り口から滲出する乳色の液汁・・・乳を出す草=“ラクトウカ”の英語訛りと言われる。
この汁は、舐めてみるとビックリするほど苦い、色こそ乳色だがとんでもない。苦さで動物に食い荒らされるのを避けていると思われる。
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キク科で、原産地のヨーロッパから、中国を経て日本に伝来。
チシャと呼ばれていた原種は、奈良時代から栽培されていたが、玉レタスは、明治維新直前にアメリカから入ってきた。
しかし、なかなか普及しなかったのだ。
それが、東京オリンピックで、外人選手の食事用に栽培したものが、一気に広まって、そのまま日本の食生活にも定着した。
セロリなどと同じ流れだ。
一般に“レタス”といえば玉レタスのことで、他には結球しないサニーレタスやプリーツレタスがあり、サラダ菜もレタスの仲間だ。
生で手軽に使えることや、シャキッとした歯触りが日本人にも受けて、サラダには欠かせない人気野菜の一つになっている。
淡緑色の玉レタスには、ビタミンもミネラルもさほど多くはない。
ただ、食物繊維は豊富だ。
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市場に出回るレタスの大半は、長野県の高冷地栽培物だ。
選ぶ時は欲張って重い物・・・と思わないで、軽くて柔らかな巻きの物・葉色は色白より青いめがいい。
切り口は大きく新鮮で“ラクトウカ”の白い液汁が残っていれば申し分なしのバッチリ。
包丁で芯を刳り抜き、そこに水道からの水を注ぐと、容易に巻きが解ける。
盛り付ける直前まで冷水に浸けておくとパリッとした歯触りが楽しめる。
栄養分が流れ出る心配は無用だ。
ただし、千切った後は水に浸けないように・・・。
サラダはもちろんだが、茹でて挽肉を巻き込んだ《ロールレタス》、《レタススープ》など、熱を通した味もいける。
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- レタス(1/2個)は水に放ち、パリッとさせて水気を切っておく。
- 海老(6尾、100gくらい)は殻を剥き、背ワタを取って片栗粉を振って揉み、汚れが浮いたら洗って水気を拭いておく。
- 春雨(15g)は湯で戻して、適宜切っておく。
- 卵(1個)をほぐして塩少々を加え、熱したサラダ油(大1)でフンワリと炒めて取り出す。
- 4で使った鍋にサラダ油を少量足し、2を炒め、色が変わったら1を大雑把に千切り入れて手早く炒める。
- 3と4、生姜の千切り(1/2片分)を加え、ナンプラー(大1)、塩・胡椒(各少々)で調味。
- 好みでレモン汁を振って食べる。
海老は加熱し過ぎると硬くなるので、火加減を終始強火で手早く炒めること。
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