独り美味旅(その5・黒石つゆ焼きそば)
行ってキタ━━━━(*゚▽゚)━━━━!!話題店
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最近のテレビや雑誌がこぞって取り上げ、一気に全国に知られた。
とくに萩本欽一さんが訪れてからは行列が出来る賑わいだ。
この麺はいまこそブームを呼んでいるが、黒石ではかなり古くから老若男女に親しまれてきた。
元祖といわれ、ひんぱんに取材がある【妙光(みょうこう)】にいった。
店内に飾られた「ねぷた絵」が目を引くが、聞けば店主はねぷた絵師でもあるという。
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この麺の発祥は、まだまだ貧しかった昭和30年代になる。
いまはもう店は無いが、かつて黒石市中郷にあった【みます】という店に「つゆ焼きそば」が生まれたと言う。
厳冬の中、小さな焼きそば屋に焼きそばを買いに来る子供たち。
その子たちのために、焼きそばにラーメンのスープをかけて、ボリュームを増やし体も温まるという工夫をした。
これが「つゆ焼きそば」のルーツだそうだ。
極めて庶民的な食べ物だ。
「妙光」の店主は、小さい時に食べていたあの味をさらに「妙光」らしく仕上げたとのこと。
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黒石は《こみせ通り》と言われる、古いアーケードのような雪避けの庇が有名だ。
この地は、定評ある“黒石米”の産地で、米がいいから酒もいい。
大きな米農家や、酒の醸造元が豪邸を構え、重要文化財に指定されるほどの屋敷が幾つもある。
かつてNHKの朝ドラ「いのち」の舞台にもなった。
昔の風情を残した町並みが、いまでは観光の目玉なのだが、内情は第二の夕張になりそうなくらい苦しいのだそうだ。
この「つゆ焼きそば」が観光客を呼んでくれれば・・・と願う。
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「つゆ焼きそば」なる物=蕎麦つゆをかけたソース焼きそば・・・と説明するのだが。
なに???、焼きそばに“つゆ”???。
つゆが無いから焼きそばじゃないの???。
焼きそばのようで、ラーメンのようで・・・どう考えてもミスマッチだと思ったが・・・思ったほど違和感は無く、「ン、これはアリかも」だ。
食べ始めると、まず醤油味のつゆを舌が感じ、間もなく麺に絡んだソース味を捉える。
この店の丼には天かすが乗っているが・・・これが絶妙に蕎麦つゆとソース焼きそばを融合させているのだろう。
天かすが溶け出すと、この醤油味とソース味を調和させ、コクを出していく。
醤油とソース、個性のある二つの味がちゃんと纏まるのだ。
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ソース焼きそばにつゆ、これはある意味あり〜!
味噌と醤油の中間くらいの味、ラーメンに酢を一滴垂らして食べたことのある人なら想像できる味かな。
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富士通Azbyclub「プラチナブログ」殿堂(08・5)入り
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改訂《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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