葱と牛肉の炒めもの
葱は臭=気(き)が強いと言うので、昔は敢えて別の字を当て“紀”と書いた時代もあった。
それはまだ一文字草と言われていた頃。
やがて栽培技術が進んで、白根の部分が賞味されるようになり、“紀”の上に“根”が付き、“根紀~ネギ”に・・・。
ただ、正確には白い部分は根ではなく、“葉鞘(ようしょう)”、つまり葉の一部なのだが。
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夏場は、麺類の薬味などとしての消費が主で、それも仲間の浅葱や分葱、万能葱と呼ばれる細葱が市場を占めているが、冬に向かい、鍋物が恋しくなる頃から長葱の消費は大幅に伸びてくる。
葱は別名を“根深(ねぶか)”と言うくらい、白い部分を長く作る。
これは、関東ローム層を利用して、土を深く掘り下げ、日光に当てないように葱を埋めて軟白に作るのだ。
地上に出て日光に当たった緑の部分は硬く、とくに美味しい物ではないが、埋もれていた白い部分は甘味があって、煮るほどに美味しさが出る。
これと、比較されるのが、京都辺りで栽培される“九条葱”で、緑の部分が柔らかで美味しい。
葱は風予防に効くといわれ、生葱の白い部分には体を温める作用があるらしい。
カルシウム、鉄分、カロチン、ビタミンCなどが豊富で栄養価の高い野菜だ。
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葱爆牛肉(ツォンバンニューロウ)という。
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下味に使う胡麻油とラー油のピリ辛風味が料理の決め手。
- 葱(1~1,5本)は斜め切り、薄切り牛肉(150g)は食べやすく一口大に切る。
- ニンニク(小1片)は叩き潰す。
- 下味用に、醤油(大1)、酒(大1/2)、胡麻油・酢・砂糖(各小量)、ラー油(少々)を混ぜ合わせ、1を15分くらい漬け込む。
- 中華鍋に油(大1)を熱し、2を入れて弱火にかけ、ニンニクの香りがたって色づいてきたら強火にして、3加えて手早く炒める。
- 牛肉の色が変わったら出来上がり。
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