七草粥
φ(・ω・ )メモメモ
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正月料理を食べ過ぎて、少し疲れ気味の《胃》には、7日の朝の“七草(種)粥”が嬉しい。
(と言いつつ、7日のブログにしたくて6日の夜に作って食べた私はなんなのだぁ~)
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せり なづな ごぎょう はこべら ほとけのざ
すずな すずしろ これぞ七草
南北朝の歌人・四辻左大臣が詠んだと言われる。
昔は春に野に出て、やっと芽を出した野草を摘むのが、貴族たちの楽しみだったようだ。
また、七草の行事は「子(ね)の日の遊び」とも呼ばれ、正月最初の子の日に野原に出て若菜を摘む習いだった。
清少納言の『枕の草子』にも、「七日の若菜を人の六日にもて騒ぎ……」とある。
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七草には、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという意味もあった。
もっとも旧暦の七草は、いまの2月下旬、若草もたくさん芽を出していただろう。
いまでも、7日に若い野草で粥を炊いて食べる“七草粥”の習慣は残っているが、その前日に粥に入れるための摘み草をすることは無くなった。
その代わり、近年では、デパートやスーパーで、七品揃えのパック入りが売られていて、これが好評だという。
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諸説ある“七草粥”の習慣だが、どれが正解かは確定されていない。
- 芹(せり)=水湿地を好む多年草。香味が強い。
- ナヅナ=生長したものは“ペンペン草”と呼ばれる。越年草。
- 五形(ごぎょう)=母子草とも言う。葉は白いフェルト状の毛に覆われていて、味は~イマイチ?。
- 繁縷(はこべら)=ハコベとも言う。産婦の乳の出が良くなると言われる。
- 仏の座(ほとけのざ)=菊科のタビラコのこと。
- 菘(すずな)=鈴菜とも書く。いまでは蕪のことを指すが、江戸時代までは水菜や京菜のことと言われた。
- 蘿蔔(すずしろ)=大根のことだとされている。
この7種の野菜を刻んで入れた粥を七草粥といい、邪気を払い万病を除く占いとして食べる。
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基本的には、前日の夜に七草を俎に乗せて、囃し歌を歌いながら包丁で叩き、当日の朝に粥に入れる。
囃し歌は鳥追い歌に由来し、これは七草粥の行事と、豊作を祈る行事が結び付いたもの。
歌詞は「七草なずな 唐土の鳥が、日本の土地に、渡らぬ先に、合わせて、バタクサバタクサ」など地方により多少の違いがある。
江戸時代には武家や庶民にも七草粥の風習が定着、幕府は公式行事として、将軍はじめ全ての武士が七草粥を食べる儀礼を行っていた。
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土鍋に、洗った米1カップに対して、水を5倍入れて(あれば出し昆布も入れるとさらにGOOD)強火に掛け、沸騰してきたら弱火にして30~40分煮込む(5倍の水加減は全粥程度)。
お粥を煮込んでいる間に、七草の葉類は細かく刻んで塩少々を入れた湯でサッと茹でておく。
- 蕪と大根は薄切りにして、別茹でして青葉類と混ぜる。
- お粥が炊けたら、塩一つまみで調味。
- 刻んだ七草をお粥に混ぜ込み器に盛ってOK。
好みで、お粥の仕上がり際に餅を入れたり、出来たお粥に胡麻や柚子、醤油一滴など振りかけてもいい。
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七草の主旨には??だろうが、卵で閉じると食べやすくなる。
ちょっと青臭いような、萌え出たばかりの緑の香りが、子供の頃に原っぱの叢に寝転がったような懐かしさ・・・胃に優しい七草粥は、思い出に繋がる心にも優しい癒し食かもしれない。
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