金目鯛煮付け&金時人参きんぴら他
鯛が大好きな日本人は、色や形が似た魚に“○○鯛”と名付けてありがたがっている。
これを「あやかりタイ」というが、金目鯛もこの「あやかりタイ」の一つ。
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水深200m~800mに棲む深海魚で、東北から新潟以南の各地沖合深部、太平洋の東岸、インド洋、ニュージーランド周辺や大西洋など、広く分布している。
水深200~800mの中層から底層に生息し、底層水が上昇するような陸棚周辺部や、海山の棚部に多く生息する。
昼は水深300mより深いところにいるが、夜になると200mぐらいまであがってくる。
大きな目は深海での視力を確保するためで、金色に光るので、それが名の由来。
金色に光るのは、網膜の下にタペータムと呼ばれる、グァニンなどからなる物質の層があるためと考えられている。
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相模湾、駿河湾、及び伊豆七島の名産として知られるが、房総半島の勝浦沖のものも 通年脂がのっていると評判が高い。
旬は12月から3月。
なぜかほとんどが関東地方で食べられ、 他の地域ではあまり食べられないようだ。
姿形と色の美しさもあって、関東では縁起物扱いされ、年末年始は値が上がる。
色々な食べ方ができる美味しい魚で、大きなものは切身や粕漬け、味噌漬けに加工される。
小振りのものは、開いて干したり、漬けたりする。
刺し身も絶品で、煮魚、鍋物、酒蒸しなどいずれも美味しい。
金目鯛 煮て焼きてわが 小正月 / 動坂 典子
煮物、鍋物などは、火を通しすぎないようにして、とろっとした食感を楽しみたい。
酒蒸しにすると、余分な脂肪が抜けてサッパリとした味になる。
頭やアラにも身がいっぱい着いて、いい出汁が取れるので、鍋物やブイヤベース、ムニエルにも向く。
ただ、塩焼きには向かない。
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牡蠣のオリーブ油漬けで食べ終わって残るオリーブ油には牡蠣のエキスや香辛料などが入っている。
それで蛸とシメジを炒めてみた・・・やはり美味しい~!
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一般的な人参より味も甘みも濃い金時人参、その濃い旨みと赤い色を活かして単独でキンピラに。
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卵黄は納豆に、卵白は和え物に。
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思いっきり薄くスライスするためにはスライサーを活用しよう。
透けて見えるほど薄い方が千枚漬けとして美味しい。
水(100cc)、塩(大1/2)、酢と味醂(各大1)、好みで砂糖少々を良く混ぜて溶かし、出汁昆布、赤唐辛子を適宜加え、スライスした大根を平均に並べた上に注いで重石をキツメに~。
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富士通Azbyclub「プラチナブログ」殿堂(08・5)入り
改訂《ば~ばの食べ物事典》ご参考になれば幸甚。
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