夫の症例は??&私のサンドイッチランチ
夫はまた流動食ですが、病院が出す食事って、必ずしも患者の症状に合っているとは限らないと感じています。
容態を考えていない食事も時にある・・・と、でも患者の申し出はなかなか通りません。
いつか普通食になり退院できる日が来たら、その時には『美味しく食べたい』食事を作ってあげなければ~。
私は、夫の病状と治療の一部始終を書くことで、同じ病の方々との思いの交換が出来れば・・・と思っています。
そして普通に飲食が出来なくなる苦痛と切なさ、数箇所に広がる癌への不安などから、『美味しく食べたい』という言葉の真意を再確認、健康である大事さを深く感じました。
初期発見の重要さ、発見が遅れた時の診療の推移、闘病などを詳細に書くことで、皆様への癌予防の啓蒙のお役に立ちたいなんて大それた思いまで~。
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ご自身にしろご家族にしろ、重症で長期の入院体験のある方は「あぁ~、そういえば」と、思われることがあるのではないかしら。
今日は、ちょっと病院の食事の出し方について、疑問を抱きましたが~。
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夫のような食道癌が進んで気管やリンパに浸潤し、気管支に孔を開けた症例は極めて少ないそうです。
だからこそ、なかなか病名の特定に至らなかったのでしょう。
私が何日も検索して、ヒットする病名に行き付かなかったのも無理ないことですね。
多分、今後の同病の方にはいい症例になると思いますが~~。
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食道は消化器科、気管支は呼吸器科、ちなみにリンパ系は循環器科ですしね。
三科に渡る夫の症状は、各科にあるような無いような・・・診たことの無い医師が多いのです。
当然、看護師や食事管理士は未体験のものが殆どでしょう。
前例の無い患者に対応する、とくに食事問題では、いまの夫は置いてけぼりです。
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夫の食事は、食道癌で手術やステント挿入を受けたものが回復していく段階を想定して出されているようです。
だから、流動食といえば、水分の多い汁物などが当たり前のように出ます。
ただ、夫は同時に気管支に孔が開いているのです。
やがてステントの隙間から染みた水が気管支に流れ、咽て苦しみだしたのも、症例が無いから分からなかったことかも知れません。
染みて苦しめば点滴に戻し、落ち着いたからと流動食その1から再開する・・・また咽る。
さぁ、それならとまた点滴に戻すのでしょうか。
症例の無い夫はモルモットのようなものですか??
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夫は、再び流動食の1からやり直しですが~、咽るのが分かっているから手を付けません。
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夫としては、こんなことを遣っていたんじゃ治るのも遅くなる・・・という思いでしょう。
水物がステントの隙間から染みて、気管孔に流れて苦しむのが分かっていながら、また水分から始めるんですもの~。
だから必死の思いから、内緒でヨーグルトを試してみたら、咽ることも無く通ったんです。
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先回の流動食のなかで、豆腐や温泉卵、蒸かしジャガイモは咽ずに食べられました。
そんなことから、柔らかで汁じゃないものは大丈夫じゃないか・・・と自分で分析してみたのでしょう。
冒険だと言われるでしょうが、私のサンドイッチの、卵サラダやトマトサラダを試してみたら何とも無かったんです。
胃が悪いわけじゃないのですから、ステントに問題なく食道を通過するなら、あとは気管支の孔に染みなければいいわけです。
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つまり100%水物じゃなければ食べられるのに、順序通りの食事しか出さないのはおかしいです。
染みさえしなければ食べられるのに、流動食1段階と言って水物じゃぁね。
そのことを申し出ても、医師と食事管理士などの連携がスムーズじゃないのか、希望は直ぐには通りません。
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水物でも、トロミさえ付けてあれば染みずに落ちていくのに、水が染みるからと言えば点滴に頼り、流動食になると言っては水物ばかり並べる・・・食事管理に問題ありですよね。
患者に合わせて調理するのが大変だから、決められた段階食を出していくのは患者の身になっていないからでしょう。
だったら、組み合わせを限定せず、患者に主食+副菜+添え物をそれぞれ料理の中からの選択にさせればいいんじゃないかしら。
あ、もちろん勝手にではなく許可の下にでいいのですから~。
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夫が試しに食べてみたのはこのサンドイッチの一部。
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このサンドイッチの、卵サンドはそのまま約半分。
真ん中のハムサラダサンドは食べず、トマトチーズサンドはチーズを抜いてから一切れ全部。
つまりサンドイッチ一切れ半は食べられたんです。
もちろん、ゆっくり少量ずつを、良く噛んでから飲み込みました。
染みるものが無いから咽もせず、重湯よりよほど楽に飲み込めました。
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私は夫が残した分の卵サンド半分とハムサラダサンド、そしてコレ。
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さすがに夫もこれは試しなんてしませんが、美味しいサンドイッチでした。
変わったパンでしたが、夫に気が行っていて、裏の表示を見忘れました。
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夫の、万一苦しんだら自己責任なんて生ぬるいことは言っていられない試食には、私もハラハラで~。
「汁物じゃない柔らかい食べ物は食べられそうなのに、病院で出してくれないから自分で試してみます。
前例が無いのなら、私がいい前例を作らなければいけませんね。
こういう患者には、こういう食事を出せという訴え・・・それで苦しんだら自己責任ですね。
でも、点滴だけでずっと暮らすなんて耐えられません。
胃に落ちやすく、気管に染み難いものは必ずあるんですからね~」
夫のその感覚的判断は多分正しいでしょう。
現に、ヨーグルトやパン、卵サラダ、種抜きトマトは大丈夫でしたから、それらに準ずる食べ物は食べられるのでしょう。
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私は、こんな時の夫の「Break a Law 」は好きです。
信念を持っての掟破りは命がけ・・・掟が必ずしも正義(正解)とは限らないのですから。
(昔、社長命に従わず左遷された時も、私は「あなたの勝ち!」と拳を胸に包みましたもの~)
私は、夫がただ私欲(食欲)で何かを言い出すはずが無いと信じてます。
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夫は、前例が無くて迷う病院の言いなりで、点滴に縛られ一生を振り回されるより、自分の食べられるものを選んで食べて点滴管に繋がれない生活をしたい・・・。
良い前例になるためにも、最期までを楽しく美味しく活き活き生きたい・・・。
点滴で得られる栄養に無い栄養が、口から食べることで得られると証明したい・・・。
それは「生きがい」「気力」・・・そして「愛情」だと思うのでしょうから~~私が代弁します。
私はそんな夫を応援したい・・・そんな夫が好き!
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私も本音ではね~、病院が食事の選択をさせてくれないのなら、私がお弁当にして届けてもいいのです。
・・・でも~、そんな許可が下りるわけも無く、病院から追い出されるのが見えてますものね。
こんなことでイラついていた夜、夫から電話がありました。
「夕食時に先生が来て、どんなものなら食べられそうかと聴いてくれました。
献立の中から実際に幾つか選んで、先生の前で食べてみました。
明日から2段階からやり直しですが、自分で汁を飲まないように気を付ければ大丈夫でしょう。
そしたら、直ぐに次ぎの段階に進めますからね」
先生も、これからの食事を慎重に考えてみると仰ったそうです。
私が一緒に闘います、と言ってくれた先生に身を預けると決めたのですから、やはり信じて夫と共に付いていきますね~。
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皆様の応援を頂いて、回復への願いはきっと通じると硬く硬く信じます。
ありがとうございます。
富士通Azbyclub『プラチナブログ』殿堂(08・5)入り
改訂《ば~ばの食べ物事典》ご参考になれば幸甚。
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『女神の料理レシピ』(服部幸應監修)の「鰤料理レシピ」と「各地の女神・男神より(お餅の美味しい食べ方教えて、アイディア5)」にも掲載されています。
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こんばんゎ☆
あの~、人間の話でねくて恐縮なんですが…(冷汗)
先月まで猫の介護やってだんだばって、
その時に「とろみづけ食品」って使ってだんですよ~。
こーゆーのなんですが…↓
http://www.clinico.co.jp/products/series/adjustment/quickly.html
コレ自体は無味無臭の粉末状で、
ミルクとか水とかの液体の流動食さ入れでかき混ぜれば
(しゃっけくてもOK)
とろ~りゼリー状に固まるし、味もそのままなんです。
猫の介護してだ時は、流動食ば注射器で流してだんだばって、
むせで呼吸困難さなりやすーはんで使ってだんです。
おかげでむせることはほとんどねがったです~。
一応参考さなさってくださいな~。
てが…こーゆーの、病院の売店でもあるど思うんだばっての~。
医者様まいねってしゃべるべが~???
投稿: ちゅわこ | 2010年6月16日 (水) 01時27分
そうだったんですか…
どうしてきちんと病院に行っていたのにそんなことになったのかって、ば~ばさんの話を聞くたびに思っていました。
むずかしい場所だったんですね。
食事はこちらから要望出しても大丈夫じゃないですかね?
むせるのに液体というのは変ですものね。
むせる人には葛を使ったものを使うといいといいますよね?
写真に出ている牛乳もりんごジュースもゼリーになっていればむせにくいのに。
私はもう入院回数忘れるぐらい入院してますが、胆汁を吐くほど吐き気が強いのに普通の食事持ってくるので、流動食にしてくださいってお願いしたことあります。
その夜から流動食にしてくれましたよ~
いつまでも食べ物が通らないと、消化器官も弱っちゃうから少しずつでも食べたいですよね。
一番はば~ばさんの手料理なんですけどね
先生に許可を得て家族が持ち込んだものを食べてる人もいますよ。
一度聞いてみては?
投稿: でんぐりがえる | 2010年6月16日 (水) 01時27分
おはようございます♪♪
海老サラダサンド、・・・・・・。
ちょっと珍しいです。
食べたくなりましたよ。
できることなら、・・・・・・。
いろいろ、・・・・・・。
ご苦労様です。
いつも、コメント&応援ポチに、深謝です。
応援ポチ♪♪
投稿: siawasekun | 2010年6月16日 (水) 03時13分
ば〜ばさん おはようございます!
サンドイッチ、美味しかったでしょうね。
ご主人の前向きで強い気持ち、頼もしいです。
カックイー!
Dr.も動き出してくれて何よりです。
早く動きがありそうで期待できそうですね。
ば〜ばさん手作りのお弁当とか始まったらもっと良いだろうに…と思いますが。
愛情こもった料理は、目に見えないパワーを持ってると思いますから〜。
今日も内緒のランチはあるんでしょうか?
んふふふふ。
投稿: モリゾー | 2010年6月16日 (水) 05時21分
病院はマニュアルどおりなんですよね
なので、新たな病気への対応が遅れることもしばしばなので
イラっとくることもあると思います。
でも、ドクターが気付いてくれてよかったですね!
少しでも食べれるものが増えてくるといいですね☆
投稿: やまがたん | 2010年6月16日 (水) 06時54分
難しいお話ですね
でも先生がお話に来てくれて良かったですね
つまらない話ですが、私の勤める老人ホームでも
患者さんより現場に左右されることが多いようです
牛乳などもトロミをつけてはどうなんでしょうか
病院などでも使っていると思いますが
ば~ば様、お体を大事にしてくださいね
投稿: プチトマ | 2010年6月16日 (水) 08時21分
サンドウィッチ!美味しく食べられたんですね
病院ってそうなんですね…
まさにあってない食事で苦しんでいるなんて~!
うちの祖母も食事が段々出来なくなって来た時に
全ての水分を固める粉を使って水分などを取っていました。
介護の現場では結構あることだそうで味も変らないし
むせないので安全なんだそうです。
病院と介護は違うのかもですが・・・
そういう情報があまり回らない現場って問題ですよね
応援
投稿: chika0w0 | 2010年6月16日 (水) 13時57分
旦那さんの食べるのを見て、ドキドキしたでしょう~サンドイッチとか食べられたなら、ホント嬉しいですね。
旦那さんも自分で生きるすべを知っていますね・・・病院も一人ひとりに集中してくれないから、旦那さんが先生にこれが食べられるって言ったのは、とっても前向きな事だと思います。美味しいものが食べられるって幸せな事ですね
投稿: kawazuzakura | 2010年6月16日 (水) 14時19分
医師の方が耳を傾けて下さって少し前に進めますね。
毎日お辛かった事とお察しいたします。
ご主人様はば~ばさまが奥様でお幸せですね。
早くば~ばさまのお料理が召し上がれますようにと祈っております。
8年間友人の(身近に身内がいないため)付き添いびとをしています。
友人は八○子市のある病院に入院して数年経ちますがそこは
医師や看護師の方々が本当に良く耳を傾けて下さいます。
上に立つ方々が良いので介護者の方々も良く教育がなされていて
食事介助も丁寧でひとりひとりの変化を敏感に察し対応してくれています。
このような良い事例は全く参考にならないと思いますが
入院当初からこうだった訳ではありません。
病院が日々良い方向に向かっていく事を切に願いたいですね。
患者側にとってはまったなしなのですから。
ば~ばさまお疲れになりませんように。
お料理たくさん参考にさせて頂いております。
私も今から付き添いに行ってきます。
私は隣県ですが八○子まで車で15分で行けます。
投稿: コスモス | 2010年6月16日 (水) 15時26分
ばーば様の少しでも良くなって欲しいという切々とした気持ちが伝わってきます。
そして行動力!
よく理解もせず、命を他の人の手に委ねることなどできませんものね。
食べる事は生きる基本。
少しずつでも食べれるようになって、体力をつけられますように。
お医者様が、同じ方向で考えて下さる様子・・・
一緒に力を合わせて下さる事を祈ります。
投稿: MONA | 2010年6月16日 (水) 22時50分
夫が闘うのは、体内の癌だけじゃなく、症例が無いばかりに食事を始めいろいろの自分には当てはまらない介護マニュアルもでしょう。
生きていく、生かされていく・・・皆様が見守ってくださるから
。
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 06時47分
情報ありがとう、実は母は八甲田の「いちい荘」に長くお世話になり、そこの介護士さんからも同じアドバイスを頂いて・・・病院食にもトロミ付けが付きました
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 06時51分
いままでは、まだ血痰も少し残っていたし夫も病院側に任せていましたが、痰や唾に血が混じらなくなったので自ら試してみる気になったみたいです。
病院食もランクアップ(?)して、トロミ付けが添えられてきました
。
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 06時56分
毎日ありがとうございます・・・
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 06時58分
どうせ症例の無い患者だからと、すこし開き直って自ら症例を作って行くと決めたようです・・・お弁当はもう少し様子を見てからね~、いまは私の体調固め中です
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時02分
「Tさんは特殊なので」だと、こちらから訴えないと分からないのでしょうね
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時08分
母が嚥下障害でトロミを付けていたので、夫には少し抵抗があるのかもですが
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時10分
母の介護には使ったのですが、夫は高齢者の嚥下障害と同じにされるのはと・・・いまさらジタバタしたってね~、とにかく飲み込まなきゃ始まらないんですもの
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時13分
給食マニュアルに合うものが無いのなら、自分で探すしかない!、って人です
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時15分
夫の担当医も看護師も、みんな話しを聞いてくれるし何とかしようと言う気持ちは伝わります、ただ組織が大きいとね~・・・しかも夫の症例が特殊過ぎるんですね
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時19分
夫が自ら食べられそうなものを考え試していくことで、可能性が広がるかも~と
投稿: ば~ば | 2010年6月17日 (木) 07時21分