« 淡彩画の危うし? | トップページ | 可もなく不可も無し »

2013年4月21日 (日)

夫が行った道を私も

clockhospital美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きていきたい。

.

4/20日(土)は献体登録者の総会があり、登録から19年にして初参加してきました。

.

一昨年10/31日、亡くなった翌日に夫は希望通りに献体迎車で安置所に向いました。

一緒に登録した私もいずれは同じ道を行きたいと思っています。

.

医学貢献したいと登録したのに、事情で自ら取り消したならとにかくとして、連絡が付かなくなった方もいらっしゃるのです。

改めて不慮の事故や孤独死などで、同じ道に行けないことが無いようにと願いました。

.

先ずは平成23年10月から24年9月までの成願会員への黙祷。

夫は23年10/30日なので名簿の頭から数人目、早々と名前が読み上げられました。

さり気なくしていようと心に決めていたはずなのに、夫の名が読み上げられた途端に膝が震えて…涙は何とか堪えましたが。

.

医学教育で最も重要な人体解剖実習についての説明と現状、そして献体協力の理解への謝意など述べられて。

さらに今後は医学生の実習だけでは無く、献体登録者の同意のもとで現役臨床医や医療研究者の研究にも使わせて欲しいとのこと。

私は迷うことなく同意書に署名してきました。

.

かつてのように開腹・開頭が当たり前だった内臓疾患や脳腫瘍なら、研修医も助手をしながらの実地勉強が出来ました。

ただ、内視鏡でモニターを見ながらの手術が当たり前になりつつある昨今。

わずか1体の解剖実習と、後は机上で本からの勉強…それで臨床医になり主治医の手術を画像で見るだけ。

可能であれば、解剖実習は2体くらい(2度)体験できるのが望ましいと思います。

.

しかも。今後の医療には現役の臨床医も学び直す必要に迫られることもあるでしょう。

技術の向上や研究は不可欠だと思うし、その片鱗にわずかなりとも役立てるものなら学生に限らず、臨床医にも使ってほしいと願うから。

ただ、いつも疑問に思うのは医療用検体が必要だと言われるのに、献体で学び研究した医師本人や家族の献体が少ないこと…医師の盛大な葬儀を見るたびに思います。

医師こそ、その亡骸を後に続く者たちの医療研究に率先して捧げるべきじゃないのでしょうか?

昨年度に人体解剖実習を体験した3年生から、解剖に直面した時の献体者への想いや感謝も熱く語られて…。

ちょっと白けかかった気持ちも、きっと夫なら「まぁ、大人気無い憤懣は抑えて、この子たちの今の気持ちを素直に受け止めなさい」と笑って済ますだろうな~と。

.

集まりに召集され、道案内から受け付け、そして会員たちと懇談したのは2年生たち。

彼らは今年から解剖実習が始まります。

成願者の姓と番号、私の姓と番号の合致に気付いた隣席の男子学生が何かと気を遣ってくれました。

.

奇遇があるとすれば、夫は彼らの実習検体になるのですから。

「実習期間が過ぎて納棺の日に初めてご氏名が知らされます」

「でも、それは守秘項目でしょ」

「はい、でも、もし私か友人の誰かが勉強させて頂いた方が旦那様なら«いい勉強をしました»くらいの暗号メールは出来ます」

と言うことで、アドレスだけは教えてきましたが、学生の数も半端無いですから・・・。

.

大学管弦楽団の演奏をBGMにして、出された懐石弁当を食しながら会員同士や会員と学生との懇親会。

どの学生も爽やかで好もしく、患者の話に鬱陶しそうな顔を見せる高飛車な医師になりそうな子は一人も居ません。

.

医師の中には若くして「先生」「先生」と呼ばれているうちに勘違いする人もいますが、目の前の学生たちを見ているとそんな医師になるとは想像もつかないの。

このままの気持ちで、患者の身になり患者の痛みを感じられる医師に育って欲しいと心から願います。

.

帰りには懇談会で話し相手になってくれた学生から、花とお菓子が手渡しされて…。Rimg0007

大きな薔薇と黄色のカーネーションが頂いた花、夫の遺影の前の花瓶に加えました(たまたま私の買っていたミニバラや金魚草などと色が合いましたね)。

.

**************************

※コメントは非公開で保留の設定ですので、直ぐには反映されませんがご了承ください。

また、悪戯や悪意のコメントは削除させて頂きます。

.

また、“非公開で”の連絡や報告も書き込んでくださいね。

.

強い思いで末期を生きた夫の思いに酬いるように、元気に生きて行きます。

« 淡彩画の危うし? | トップページ | 可もなく不可も無し »

コメント

お疲れさまでした。。。さまざまな思いで時を過ごされたのだと思います。医師の献体者が少ないとのこと。ひと昔前、献体希望者が少なかった頃は、医師とその家族の献体がかなりの数に上っていたと耳にしたことがありますが.....。 家族の意向もあるのでしょうか。。難しい問題ですね。

ひとつ前の記事、焼き竹の花さしとガラスの器、すてきでした♡ こうして写真ではなく、絵を直に見たいなあと思います。きっともっとすてきなのでしょうね。

先生がお休みでも、受講生同士で刺激し合って、会が成り立つような気がします。

私も描ければ、どんなに楽しいでしょう、といつも思います。

穀雨ならぬ、冬の雨のような一日でした。傷は痛みませんか?ご自愛くださいね。

私が癌になった時「これで私は子供たちに何かあっても、私の臓器を提供することはできないのかな」と思ったことがありました。
「だって癌に完治はありません。再発はあります」と横柄で高飛車な講師に宣言されましたから。
幸い助教授の先生が優しい方だったので落ち込みもほどほどで済みました。

学生さんたちには今の気持ちを忘れずに、思いやりのある態度と言葉で患者に接してくれますように、と願います。

時ならぬ寒さでしたね。
ここ数日忙しくしていました。
その寒さも、もう少し・・・
初夏の陽気に戻るようです。
お身体に気をつけて下さいね。
お疲れ様でした。

ご主人さまの意思を守られたのね。

伯母が登録していましたが残された家族の反対で伯母の意思は叶いませんでした。
夫も元気なころは希望していましたが忙しさにかまけているうちに病気になり、自身の意思を伝えることが出来なくなりました。

以前、増上寺に行った時にご遺族が集まって法要?をされていました。

heart応援を頂いている皆様
いつも頂く応援に感謝して励みにしておりますconfident


pencilじゅんこ様
コメントをありがとうございます。

灰になる前に、先々の孫子の代を診てくれる医師の勉強に役立てるなら…私たち夫婦の同じ思いでした、みんないい医療者になって欲しいですhappy01


pencilMOM様
コメントをありがとうございます。

夫も癌になり臓器提供は出来ませんでしたし、白内障があってアイバンクもダメでしたが、献体は傷付いた体でもOKでしたconfident


pencilMONA様
コメントをありがとうございます。

あとは返骨式まで頑張らないと…そこまでは私の役目coldsweats01


pencilベンジャミン(keiko)様
コメントをありがとうございます。

実は早くに無くなった私の父が望んでいたことでしたが、急逝で果たせず私たちが登録しました…私もちゃんと成願出来るように慎重に過ごしますhappy01

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 淡彩画の危うし? | トップページ | 可もなく不可も無し »