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2013年4月14日 (日)

お役所ルール

bookmemo美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きていきたい。

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先日『県庁おもてなし課』(有川浩・著)を読みました。Rimg0002

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暇潰しのつもりで読み始めたのですが、ページを繰るごとに思い当ることがあって、結局は一気に読んでしまったのですが。

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一応は高知県の話で、冒頭注釈では「この物語はフィクションです。

しかし、高知県庁におもてなし課は実在します」と。

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県の財政収入となるべき何も無い、そう決めつけていた県や県民。

海があり、広い海岸線が有り…希少な清流があり、適度な高度の山があり…。

金を積んでも作れない自然だけは“イヤになるほどある”。

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「日本地図を広げて、誰もが分かり易いのは端っこに有る県…青森県を指せない人は殆ど居ないのと同じように、その点では高知県も…」

そんな表現で仲間意識を持ったわけじゃないけれど、役所はそのことを利点にしようなんて発想も無い。

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県土は横長で交通も不便…だったら「便利なものは何も無い、だけど○○はある」

それを“売り”にしようと考えた、高知丸ごと『おもてなしマインド』プロジェクト。

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でも、斬新なアイディア、面白い企画などが出るたびに道を阻む<役所ルール>ng

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思い出したのです。

私が現役の編集者だった頃、同窓会で県庁の中堅どころになっていた友人に「こうしたらもっと観光客が呼び込めるのに」と提案したこと。

彼は観光課の管理職でしたが「何年も地元を離れてる奴に言われたくない。

どうせ地元に帰る気も無いんなら口出すな、我々だって常に考えてるんだ」。

(ちなみに、それから10年ほどして駅前の市場に行ったら、私が提案したような商法が実施されていましたけど~)

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故郷を離れてるからこその郷土愛と言うか、発展して欲しい思いが強いってこともありますが。

そして内に居ては見えなかったけれど、離れたから見えた(貴重な)もの。

『故郷は遠くに有りて思うもの…』離れた者には発言権も無いのかと思っていました。

この本を読んで全て納得、いろんなことを合点しました。

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税収増加が期待できない県…財政の厳しさは何処も同じで、できれば観光客を招致して少しでも外資(県外からの収入)を増やしたい。

それなのに、何を始めるにも<申請~審査~議会承認>がネックになり、『公益性』と言う大義名分の壁がはだかる。

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高知県に限らない、役所体質は何処も一緒なんですね。

似たり寄ったりの<役所ルール>、予算の取り合い、はみ出し思考の禁止。

県民だって分かってるし感じてる、「お役所」と民間感覚の隔たり。

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『県庁おもてなし課』は高知新聞をはじめ、各地方紙でも連載されましたが、単行本にして刊行直前に東日本大震災が発生。

著者は単行本の印税の全てを震災復興に寄付することを公表しました。

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この本を買って、読んで、楽しむ…それが少しでも被災地の役に立つ。

こんな嬉しい痛快な本、お勧めしたくなる気持ちが分かって頂けますよね。

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※コメントは非公開で保留の設定ですので、直ぐには反映されませんがご了承ください。

また、悪戯や悪意のコメントは削除させて頂きます。

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また、“非公開で”の連絡や報告も書き込んでくださいね。

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強い思いで末期を生きた夫の思いに酬いるように、元気に生きて行きます。

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コメント

>自然だけは“イヤになるほどある 

羨ましい~ 

こちらでは放っておいて欲しいのに、里山を市民のための公園に開発しようとしています。
何かやってるという形を見せなければならないのかな?

お久しぶりです!
一気に読めるお役所の小冊子。
それって素晴らしい作品??確かに、部外者や
故郷を離れている人間だからこそ土地がみえる。
ありますよね。私もばーばさまとは規模が違いますが、
ある観光地のPR雑誌を作ったことがあります。
そこにいる人間、特にお役所に勤めている人たちには
見えないものがありますよね。こっちは枠から外れていて
ユニークなアングルからものを書くのが仕事だもの。
また、やってみたいなぁ~っておもいました。

以前より改善されたものの、お役所に行くとたまるストレスありますよね。

整備され過ぎた自然は老若男女誰でも行きやすくなりますが、何事もほどほどにが良い!
隣の市の山道を登りやすいように一人で階段を作ったりしている方がいらっしゃるとか。
これも賛否両論で「余計なお世話」と憤慨される方もいらっしゃるとか。

さて今日は電車でお出かけ。
支度を急がなくては。

そうそう、有川さんが印税を震災復興に寄付すると言われましたね。
買おうと思いながら忘れてました。
すぐに買います。ありがとうございます。
有川作品は好きなんです。

去年、テレビドラマですが東京ではじかれた若者が過疎地四万十川に3か月の契約で行って協力する話がありました。
明かるいドラマではなかったけど、過疎地の生活は東京にいると分からないのでしっかり観ました。

ば~ばさん こんにちは^^
今日も春うらら~な、気持のよい日です。
裏の小学校の桜が5分咲き程になってました。

”県庁おもてなし課”面白そうな本ですね。
ここは仙台や松島の通過点・・・。
観光客の足が止まるような名所も神社くらいかな。
水族館が出来るとか言ってるけど、どうなるか?だし。
皆さん、いろいろ考えてはいるようですが。

ば~ば様 今晩は~

先日の本のご紹介で早速「モンスター」と「きみ去りしのち」
を購入、モンスターは読み終わり、こんな世界もあるのかなと
今はきみ去りしを購読中です
(遊んでばかりで・・・進まないです~)

雑誌はカメラ・園芸の類は、よく買いますがこのての本は
よく分かりませんでしたので
いい本がありましたら又紹介してくださいね!

heart応援を頂いている皆様
いつもありがとうございます、日々の励みにさせて頂いておりますconfident


pencilMONA様
コメントをありがとうございます。

整備した公園より、適度な里山の方が癒しになることがありますねsmile


pencilみどり様
コメントをありがとうございます。

これは役所の冊子ではなく、一応は小説なのですが、立派な箱モノばかり造りたがる日本の各役所への民間視線での痛烈な(?)提言になっていますcoldsweats01


pencilMOM様
コメントをありがとうございます。

キッチリ整備された公園や箱モノはかえって息が詰まりそう…完備するのは清潔なトイレだけでいいのかもsmile


pencilベンジャミン(keiko)様
コメントをありがとうございます。

私も有川浩作品は好き、『フリーター家を買う』や『阪急電車』など凹んだ時に励まされますし…何処にでも誰にでも希望があるのがいいですねhappy01


pencilチーちゃん様
コメントをありがとうございます。

役所的な発想は立派な箱モノ造りだけ…“画竜天晴を欠く”で全体を見ないからそれを活かせないことばかりconfident


pencilyokko様
コメントをありがとうございます。

この本も面白いですよ…ただ、実際のお役所勤めの方には手厳しい内容かもcoldsweats01

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