切り替えの早い人
美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きていきたい。
.
2ヶ月ほど前ですが検査が長引いた通院帰りに、昼もだいぶ過ぎて駅ビルのチャンポン屋に入りました。
聞き覚えのある河内弁の大声が店内に響いていて…会いたくないと思っていた方と遭遇。
.
そして、いきなり「懐かしい~、Tさんやん…せやTさん、会いたかったわぁ~!、なんで連絡くれへんかったん?」
.
って言いますが、彼女の電話は旦那様が亡くなられて直ぐに繋がらなくなっていました。
「あ、せやせや電話も番号も替えたんやったわ~、いろいろあってな。
まずは此処に座りいな」と。
.
そして、彼女は電話番号だけじゃなく、すでに自身の姓も変わっていたのです。
.
彼女の元旦那様、亡くなったMさんは、夫より数週間早く同じような癌で入院され、同じ時期に胃管再建バイパス手術を受けた闘病仲間でした。
この元M夫人、Mさんのお見舞いに来られるたびに夫の病室にも顔を出してたんです。
気にしてくださるのは嬉しいのですが、私が居ない時間だと夫が困るようなこともね。
.
とにかく声が大きいし、闘病中なのに亡くなった後の話ばかりされるので、避けるようになっていました。
.
「互いに告知を受け、どっちが先に行くかやな~。
どっちにしてもそんなには違わへんやろな(旦那様は夫から50日ほど後に逝かれました)。
独りになったらどないしたらいいんやろ、考えただけで涙が出るわぁ。
あんたは、私よりずっと若いんやから遣り直しがきくやろし、ええで~。
けど私は……河内の息子の所に行くしか無いやろな」
.
私の顔を見るとその話で、何度も何度も聞かされたのですが。
.
「で、あんたは相変わらず旦那に義理立てして独りなん?。
独りは淋しいやろ~、あんだけ尽くしたんやから早よ次の人生を楽しまな、ナ?」
.
やっと三回忌、返骨もまだなのに、そんな気になれる訳は無いでしょ。
.
食事中の方々の視線を感じて、私は途中で失礼して帰りました。
.
.
その元M夫人…私より8歳年長ですが、とっくに苗字も変わり、新しい彼を紹介されました。
あれほど「独りになったら息子たちの居る河内に帰る」と言ってらしたのに~。
.
息子さんたちと縁を切っても一緒になりたい人が…私には理解できないことですが。
そんな切り替えの早い人は、店内を圧倒する大声で、動作も派手で元気なのですね~。
.
.
私は私なりに夫の想い出を大事に、きっと静かに少しずつ元気になります。
.
**************************
※コメントは非公開で保留の設定ですので、直ぐには反映されませんがご了承ください。
また、悪戯や悪意のコメントは削除させて頂きます。
.
また、“非公開で”の連絡や報告も書き込んでくださいね。
.
強い思いで末期を生きた夫の思いに酬いるように、元気に生きて行きます。
« 夢の中で夢を | トップページ | 吾亦紅(われもこう) »
関西弁もいろいろですね。
夫のいとこたちが大阪に住んでいるのですが、こんなふうな話し方をする人はいません。
京都弁でもはんなりと感じる人といけずと感じる人と。
関西の人がみんなこんなだと思わないでくださいね。
投稿: MOM | 2013年11月 5日 (火) 20時55分
まず、思いました。あぁ。。。逆立ちしても無理.....
私たちの「いま」のあり方は、持って生まれた性格と環境で作られていると思いますので、その方、どんな日々を送られて来たのだろうと興味を持ちました。
それにしても....切り替えの悪い私には、その方の切り替えの早さが、ちょっぴりうらやましくも感じられました。
投稿: じゅんこ | 2013年11月 5日 (火) 22時26分
ばーば様の筆力、素晴らしい~!
その場面が、ありありと目に浮かびました。
ドラマ以上にドラマティックですよ!
元M夫人のこれからに興味津々・・・
投稿: MONA | 2013年11月 5日 (火) 22時48分
まぁ~
2年ほどの間に再婚されたってことよね。
なんて逞しい方なんでしょう。
大声は地声?
もし私が40代くらいで1人になったら・・・再婚するかしら。
考えられませんが~。
これは年齢に関係ないでしょうね。
夫は11年間、入退院を繰り返していたので同じような方お2人とお友達になりました。
未だに「同志」として細くお付き合いがあります。
投稿: ベンジャミン(keiko) | 2013年11月 6日 (水) 08時52分
言葉を失いますね。
しかし・・・切り替えが早いということは。
一体どうなのでしょう?
若い頃ならともかく、人生をともにあゆむ男性をまたみつける?
ないですね。私(@@)
ばーばさま、お疲れ様でした。
投稿: みどり | 2013年11月 6日 (水) 16時49分
ば~ばさん 今晩は^^
50歳後半の知り合いの女性ですが
ご主人を亡くされてから6ヶ月後に幼馴染と同居しました。
その方は男性に依存しないと生きていけないんだそうです。
私はいつまでも、うじうじぐじゅぐじゅするタイプ
切り替えの早い方はちょっぴり羨ましい気もしますが
再婚に関しては・・・あり得ないですね^^;
投稿: チーちゃん | 2013年11月 6日 (水) 18時46分
いつもありがとうございます、各地の紅葉便りが届き始めました、皆様の辺りは如何でしょう
コメントをありがとうございます。
嫁のお母さんは大阪の方ですし、私は関西方面に友人・知人が幾人も居ますが、どなたも穏やかで…もちろんMOMさんも!。
。
この方一人のせいで関西嫌いなんてありえませーん
コメントをありがとうございます。
元々私とはタイプの違う方でしたが…確かに切り替えの早さには感嘆、私はいつまでも踏ん切れないで引き摺ってます
。
コメントをありがとうございます。
声の大きな方ですし、内容が内容で、店内の視線が集まるのが分かりました
。
コメントをありがとうございます。
大きな声は地声でしょう、病院内でも何処に居ても分かりましたから。
。
私なんて再婚どころか、未だに泪が出るようじゃ切り替えが遅すぎでしょうか?
コメントをありがとうございます。
いろいろな生き方はあるでしょうが、「あんたも早よ次の…」なんて放っといてくれ~ですよ
。
コメントをありがとうございます。
もっとうわ手の人が居ましたか?、独りで寂しいのは分かりますが、亡くなった人を偲ぶ間もないって感じでした…私は踏ん切り悪いです
。
投稿: ば~ば | 2013年11月 7日 (木) 13時50分