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2014年1月25日 (土)

入院中にこんな本を

book美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きていきたい。

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さて、閑を持て余しそうな入院中の時間潰しに、私が持参したのはbookコレ!。

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読むべき本だとは思っていましたが、夫が逝った同じ病棟に入院して読むのには選択ミス??…でしたね~。

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夫も治療法の無い癌患者でした…色々な場面で医師との会話がだぶり重なって、ページを繰るごとに泪が溢れてweep

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医師の考えと末期癌患者の思いは、多くの場合平行線です。

苦痛に耐えて抗癌治療に一縷の望みをかける患者と、抗癌治療がかえって体力を消耗させ命を縮めると知っている医師との気持ちのすれ違い。

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診察でいきなり「癌です、余命3ヶ月」と告げられた患者や家族の複雑な憤り。

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血を吐いて緊急入院した夫も「すでに手術の出来る状態じゃなく、このままでは2週間。

食道と気管の交通を遮断するステントを入れます…それでも3ヶ月」

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ステントの挿入で放射線療法は出来なくなり、6~8月の間に抗癌剤を連続3クール。

でも、それらの効果か食事が摂れるようになり、少し元気が出て9月は治療の夏休みを貰って二人でドライヴ旅行しました。  

口には出しませんが二人ともこれが最後の旅行になると感じていて。

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いつもならナビ通りに走らず「ナビは遠回りになる、こっちが近道」なんて勘で目的地に向かおうとする夫と口論になったりするのですが、3日間の道中で一度も諍うこと無く。  

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10月からの抗癌剤再開、状況も症状も日ごとに悪化していきました。

ステントを重ねて挿入、気管にもステント…そして食道Wステントの胃への落下。 

胃からステントを取り出し、食道を切り離して、胃を喉に直結(胃管再建バイパス)…その日から夫は横になって寝ることが出来なくなったのです。

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横になれないことから、体には褥瘡や浮腫みなどいろんな症状が出てきました。

抗癌剤も薬や量を換えて、5クールから6クールと回を重ねるたびに苦痛が強くなって、苦痛の割には癌は縮小どころか肝臓にも肺にも広がっていき。

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7クールからは点滴から飲み薬のTS-1に換えて自宅で治療…とは言っても、すでに40㎏を切った夫のミイラのような体は、横になれないのに座位を保つ力も失せて。 

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8回目の抗癌剤に入って間もなく、若い受け持ち医が「此処まで来ると、抗癌剤は癌よりTさんを弱らせ死を早める、止めた方がいいと思います」

私たちは、非情にも思える受け持ち医の言葉を信じました。

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担当医は抗癌剤の投与開始を決めるだけで、いつも病室に顔を見せるのは受け持ち医だったからです。 

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3ヶ月の命と言われて、その時に一度は覚悟したこと。

「あぁ、ついにそんなところまで来たんだね…でも、3ヶ月と言われて1年以上生きられた、あとは穏やかに逝こう」と夫。

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鎖骨下にポートを埋め、高栄養点滴を開始して間もなく、担当医から「最後は緩和療法を選びますか」と確認があり、もう時間の問題でした。

夫は告知にも足掻かず、苛つかず…「受け持ち医を信じて命を預けたんだから、後は自分の気力と体力そして天命」と。

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横にもなれない体で達磨さんのように固まってジッと最期の日を迎えましたsweat02

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本の行間に夫の姿が蘇り、泪腫れしたポッテリ瞼で、途中で検温に来た看護師さんを心配させたりビックリさせたり。

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エピローグの最後の行に「…いい医者になれなくても、せめて悪い医者にならないために…」と。

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※コメントは非公開で保留の設定ですので、直ぐには反映されませんがご了承ください。

また、悪戯や悪意のコメントは削除させて頂きます。

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また、“非公開で”の連絡や報告も書き込んでくださいね。

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強い思いで末期を生きた夫の思いに酬いるように、元気に生きて行きます。

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コメント

私がこのブログに出会ったのは、ご主人さまが亡くなる直前のことでした。料理大好き、唯一の趣味は料理、と自認する私は、ば〜ばさまの食への意欲とこだわりに魅かれて、それ以前の記事も拝見しました。そして、ご主人さまが、お加減が悪いなかで、まわりを気遣いながら凛として療養しておられるご様子に、胸が痛くなりました。

改めて、壮絶な闘病だったのだと思いました。ご本人はもちろん、傍らで見守るば〜ばさま、どれほどお辛かったでしょう。。。

おふたりは戦友だったのでしょうね。おひとりは戦死してしまわれたけれど、遺された方は、それまでお二人で築かれた世界を守り続けておられる…ば〜ばさまのご様子を垣間みさせていただいて、いつもそう思っています。

私も生き遺りのひとりです。いつか私が、最後のひと呼吸を終えるとき、戦いが終わるのだ思っています。

入院中も目が悪くても本を読むなんて、凄いですね。
普通の人ならそうかもしれないが
自分を照らせば凄いです。

やはり病気になればこのような本に目が行きますよね。
暇の上にこんな内容の本読んで
旦那さんの闘病生活との共生への想い
強く思い出されますね。
まだ遺骨がこの病院に有るのか
どうか知らないが
日々心から離れませんね。

まぁ人間の運命千差万別、これも運命
生前の楽しい生活が有ったので
自分は良しとしても
病気と闘った旦那さんは
よく耐えましたね。

でも持って生まれた性格で
苦痛度も千差万別。
病気にならない方が良いに決まっているが
人生色々です。

そうですか~
ばーばさまは、ご主人様との記憶を追っておいでなのでしょうか。
あまりにも大変は日々でしたものね。生と死。毎日が、その格闘。
今度はご自分の入院となって、記憶が重なるのでしょうか。
やっと、お気持ちがわかってきました。私も両親の看病をしましたので
重なる部分があります。両親への愛とご主人様への愛。
比較はできないのですが・・・。
お体の回復は、順調でしょうか?

その場に立たないと分からないこと、たくさんありますね。
私も本を読んでみたいと思います。

片割れの苦しみは見るに堪えられないものがありますね
症状状況は多少の違いはあるものの、心の経過は似たものだと思います
あの時私は上手に対処できたんだろうかと悔いが残ります
今でも医療関係のドラマは嫌いです
でも、私が見送る立場で良かったとも思います
思いはいろいろです…◞‸◟ㆀ


ば~ばさん こんにちは。
”悪医”怖いタイトルですね。
どんな思いで病院のベッドの上で
この本を読んだのでしょうか
胸が詰まります。


heart応援を頂いている皆様
いつもありがとうございます、春のような陽気に気も緩んでたらまた寒気が~立春はまだ先ねconfident


pencilじゅんこ様
コメントをありがとうございます。

断末魔の苦しみでも諦めきれない患者と、手を尽くし切った医師の苦悩の話ですが、そこに交わされる会話は私にも覚えがあって…看取り、見送るのは辛いことですねconfident


pencilみかん様
コメントをありがとうございます。

千差万別、病気も苦痛も人生もいろいろですが…なかなか悟れないですconfident


pencilみどり様
コメントをありがとうございます。

本の中の場面、会話、苦痛などが夫の症状と良く似ていて、記憶が鮮明に蘇り辛かったですconfident


pencilMONA様
コメントをありがとうございます。

ぜひ読んでみてください、Nさんも「感動した」と書かれてましたねconfident


penciltime様
コメントをありがとうございます。

懸命に遣ってきたつもりでも、かけた言葉一つでも後悔に繋がります…私も、残されるのがこんなにツライことなら、それが私で良かったと思います(案外、夫は残されてホッとするかも)confident


pencilチーちゃん様
コメントをありがとうございます。

タイトルはドキッですが、手の施しようのない患者を見捨てるような医者にはなりたくないという、懸命な若い医師の話ですconfident

私は多分怖くてこの本を読めないと思います。
私も再発や転移をしたら、抗がん剤をどうしようか時々考えます。
「そんなこと心配してても仕方がないでしょ。今は何もないんだからそんなこと考えないでいた方がいいよ」と言われますが、何しろ心配症ですから。
近藤誠さんの「がんと闘うな」も読もうと思っていたのですが、止めました。
なったらなった時に考えようと思います。

pencilMOM様
コメントをありがとうございます。

抗癌剤もあるステージまで来るとかえって毒になる、そのことは夫を看ていた癌病棟で学びました…私は闘うより自然に任せて夫の許に逝く道を選ぶでしょうねconfident

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