明日のために泣く
美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きたい。
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夫が逝って3年10ヶ月、歳月を数字にすると約4年ですが、気持ちの中では“昨日”。
彼が居たはずの『時』が止まって…と言うか、フリーズしています。
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最近は思い出も和らいできて、滅多に泣くことは無いのですけれど。
それでも心の何処かで涙は出ているみたい。
時々、ふっと無性に哭きたい、哭いて泣いて思いっ切り涙を流したくなることがあります。
胸の奥底に寂しさや切なさ、哀しみが澱のように溜ってくるのでしょうね。
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そんな時は、涙を誘う何かがあれば~本でも、音楽でも、映画でも。
ただ、本やDVDは泣いてるうちに目が翳んで、そのうち大泣きになると何も見えなくなりますし。
その点、CDだと目を閉じて音に浸っていればイイ…。
「コレ」と言う曲は、たとえ1曲でも『リピート』にしておけば何時までも繰り返して流れてくれるから。
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何曲か“お気に入り”の泣かせ曲がありますが、その“誘涙曲”の一つ「風林火山~巡礼紀~」(NHK大河ドラマ『風林火山』の使用曲)。
奏者は、沖 仁 (おき じん)さん、フラメンコギター奏者です。
彼は、2010年に3大フラメンコギターコンクールの一つである『ムルシア“ニーニョ・リカルド”フラメンコギター国際コンクール』で、日本人で初めて優勝した方。
元々、彼の演奏が好きでアルバムも数枚持っていますが、ショップでオリジナル・サウンドトラック盤「風林火山」を聴いて、“巡礼紀”の部分で胸にズキンと来たのです。
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フラメンコ奏者の曲というと「聴き慣れないから聴き難い」と思われるかも知れません。
でも、この曲に関して言えば、フラメンコではなく単に素晴らしいギター曲。
どなたにもスンナリと受け入れられるかと思います。
と言うのも、基本の旋律は「風林火山」のテーマ曲で、それをピアノ、三味線、笛など各界の著名奏者が各章のイメージにアレンジ演奏しているからかと。
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この“巡礼紀”は彼のアルバム『Respeto[レスペート]十指一魂』にも入っていますが、私は敢えてシングルを用意…それをリピートで聴いています。
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巡礼とは聖地を巡る宗教的行為、行動のことですね。
日本では、末法思想が広まって以来、極楽往生を願って各地の浄土(33ヶ所)を巡礼するようになりました。
その意味も感じてか、切ないほどに胸に浸みる沖 仁『風林火山・巡礼紀』(※)
(※ YouTubeの動画と音は、沖 仁さんの演奏ではありません。
本人の音はAmazonなどのショップサイトの視聴でお確かめください )
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部屋の明かりを落とし、椅子に体を沈めて、リピートされる曲にドップリ浸って、瞼が腫れるのも構わず涙を流す…。
胸に溜る澱のようなモノ(どろどろも、ちくちくも、もやもやも~)が洗われていくような気がします。
心なしか涙も透明に変わるようで、明日また笑顔になれそう。
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泣きましょう、泣きましょう…ば~ばさまはそう教えて下さったじゃありませんか
泣きたい時は泣きましょう
「風林火山~巡礼紀~」今拝聴しました
心の澱が流れて行くような感じ…よく分ります
最近、部屋の中で人影を感じたり、お散歩してると足音が付いて来たり何かを感じる事があります
そんな時は夫が一緒に居るんだなと思ったりします
ちょっとオカルトチックになりましたが…
会いたい私の思いが感じさせているのかも知れません
この時期はお互いに思う事がありますね
投稿: time | 2015年8月30日 (日) 08時59分
それでなくても晩夏は祭り後の寂寥に似てるし、これから冬に向かう時季は哀切感があるもの。
あの日から心が頻繁にフリーズする私たちには、時に氷を融かすためにも涙が必要かも…たとえオカルトチックでも、涙の中に懐かしい姿や声を感じられると嬉しいですよね
投稿: ば~ば | 2015年8月30日 (日) 09時18分
私も時々無性に涙もろくなる時があります。
もともと涙もろくて、映画・絵本・小説・歌なんでもすぐホロホロと涙を流しているのですが、こういう時は何もしていなくてもなんだか涙が出てきます。
ただ涙がでるという状況はとても不安な気分になるので、とっておきのビデオや絵本を読むことにしています。
性格もあるので100%スッキリというわけには行きませんが、何となく不安は去ったような気分になれます。
今ハマっているのはパナソニックの家電のCMです。
投稿: MOM | 2015年8月30日 (日) 16時49分
ギター曲、好きなのですが、沖 仁さんの曲は聴いたことがありませんでした。
聴いてみたい!
夏の終わりは、もう哀しいですね。
それに、この天気です!
気持ちをうまく上げてくださいますように。
投稿: MONA | 2015年8月30日 (日) 21時37分
それでなくても晩夏から秋は物悲しい時季なのに、夫の逝った日が近付くので余計に切ないです… 私の涙が涸れることは無いでしょうね
この時季になると思い出が鮮やかに蘇るので季節の寂寥と相まって余計に涙の日が増えます
投稿: ば〜ば | 2015年8月31日 (月) 07時11分
ば~ばさん こんにちは^^
ついつい口ずさんでしまう歌があります
中島みゆきさんの”糸”
ギターの音色ってどこか物悲しいですね
これからの時季、私もちょっと切ない気持になります^^;
約4年・・・早いですね~。
投稿: チーちゃん | 2015年8月31日 (月) 10時52分
[命の別名/糸(キズナ]いい歌ですよね、私は中島みゆきの[荒野より]が好きで夫が私にエールを送ってる気がするの
投稿: ば〜ば | 2015年8月31日 (月) 12時13分
もうすく4年ですか〜。
なんて月日の流れは早いのでしょう。
夫を偲んで涙する事はほとんどなくなりました。
プリプリの「M」だけはうるうるしますけど。
チーちゃんの「糸」は詩がいいですね。
来年の2月は13回忌です。
投稿: けいこ | 2015年8月31日 (月) 16時00分
[M]と似た詩ですが、沢田知可子[会いたい]も泣けます…もう13年になるのですか、お独りで娘さんたちを嫁がせ、シッカリ暮らしていらっしゃる(スゴイことです)
投稿: ば~ば | 2015年8月31日 (月) 17時24分