新島のクサヤ
美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きたい
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1/20日の【鮒寿司】の記事に頂いたhikobae様のコメントに
>「独特な匂いも想像できませんが「クサヤ」よりも酷いのかしら?」と
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製法がまるで違うので、どう比較したらイイのかと迷いましたが、私的感覚の比較でなら・・・と
まだ“鮒寿司”の食味や食感が思い出せるうちにと、新島のお店に注文してみました
私の個人的感想では、塩っぱさは“鮒寿司”、ニオイは“クサヤ”・・・どっちも個性強すぎ
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クサヤは、魚類の干物の一つで、伊豆諸島の特産品として知られていますね
新鮮な魚を「クサヤ液」と呼ばれる魚醤に似た独特の匂いや風味をもつ発酵液に浸潤させた後これを天日干しにした食品です
新島における方言で魚全般を指して「ヨ」と言われ、「臭い」+「魚」=「クサヨ」が転じて「クサヤ」になったのだそうです
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クサヤは新鮮なムロアジ類、トビウオ類、シイラなどの魚を使用した干物で主に伊豆諸島で生産
主として加工されるのはムロアジ(鰘、鰘鰺、牟婁鰺)でしょうか
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味は塩辛いながらもまろやかさがあって・・・味わいから感じるほど塩分は高くはないようです
独特の匂いによって好き嫌いが分かれますが、発酵した魚の香りや旨味で、ご飯のおかず以外に焼酎や日本酒によく合うそうです(ビールかワインの私にも旨味は分りました)
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魚の干物を浸す塩水は繰り返し使用、その発酵液はクサヤ液 or ショッチル(塩汁)とも
クサヤ液は古いものほど旨味が出るとされて200年も300年も伝え継がれるものもあると
製造業者はクサヤ液を家宝として製法は各店の秘伝で代々受け継がれているそうです
クサヤの匂いや味は島ごとはもちろんだが店ごとにも差があり、一般的にはクサヤ発祥とされる新島産の物がもっとも匂いが強いとか
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クサヤ液には、ビタミン、アミノ酸などが豊富に含まれていて、抗菌作用もあるそうです
そのため、体に良いだけじゃなく医療体制の整備が遅れていた伊豆諸島では、ケガをしたり体調を崩すと薬代わりとしてクサヤ液を患部に塗布したり、飲ませたりしていたとも言われています
なお、クサヤ液はヒスタミン生成菌が少なくてヒスタミン分解菌が含まれるので食中毒の原因となるヒスタミンが蓄積しにくいのですって
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