美味しく食べられ、小さな楽しみがある日々…『一病息災』で穏やかに優しく生きたい
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最近、TV番組などで【のらぼう菜】関連の話題が採り上げられることが多いです
私が記事を書いたのは2010年4月ですから12年も前(夫が末期癌宣告を受けたのは6月でした)
当時は数カ所の大学などから問い合わせも有りましたね
いまブームが来ているようなので再掲載させて頂きます(過去記事なので料理は二人分)
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「のらぼう」(のらぼう菜)は菜花の一種で、江戸時代に伊奈備前守がタネを配布して栽培を奨励、天明・天保の飢饉の時にはこのおかげで多くの住民の命が救われたとされます
名前の由来は「野良にボォーッと生えていて役に立たないもの」と、農民が年貢作物としての取り立てを免れようとしたから・・・なんて説もあります
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春の彼岸頃から出てくるトウ立ちを折りとって収穫します

茎立ち菜、トウ立ち菜、トウ菜、折り菜、芯摘み菜などとも呼ばれることも有ります
(時にはかき菜と混同されていることもありますが、基本的には異なる品種だそうです)
花茎を食べる野菜は古代から日本全国に多種ありますが中でも「のらぼう」の食味は良いと言われます
栄養価も高く、ビタミンAやCのほか、鉄分、食物繊維なども豊富なんです
また糖分が多いのも特徴で、糖度は普通の野菜よりかなり多いそうです
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アブラナ科の多くは交配しやすく雑種が出来易いのですが、アブラナ科野菜としては珍しく他の花粉を受け付けず、自分の雄しべの花粉で雌しべが受粉してしまうため雑種ができにくいと言われます
この「のらぼう」の稀有な性質は自家採種に適していて、自生化した西洋菜種による花粉汚染にも染まらないということになるそうです
つまり、遺伝子組み換えなどの汚染が影響しないとも言えるんですね
「のらぼう」が日本の菜っ葉の中で一躍脚光を浴び始めたのはその点にもあるのかも~
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「のらぼう」にはアントシアン色素によって葉軸が薄赤く発色する株と、まったく発色せず緑色だけの株があります
交雑しない野菜なので雑種化したわけでなく、それぞれ育った地域の寒さに適応した変化の結果でしょう
植物の糖分は寒さの刺激で蓄積されるので、一般に赤味のある「のらぼう」のほうが甘味も強いようです
ただ、鮮緑色の野菜を好む人も多いですから、どちらが良いのかは一概には言えないですがー
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先ずは花芽のお浸し

花芽のオカカ醤油

葉の卵とじ

茎若芽との芥子酢味噌和え

茎のマヨサラダ

葉茎と粗引きウィンナー炒め

花芽の味噌汁

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柔らかい花茎にはほのかな甘味があり、他の菜花類のような苦味やクセがありません
お浸しで食べるのがポピュラーですが、胡麻和え・酢味噌和え・芥子和えもお勧めです
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他には、花部分を天ぷら、茎部分を肉巻きやサラダになど多様な食べ方もお試しください
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